
三国志 (1) (潮漫画文庫)
大河ドラマ「三国志」。巨匠・横山光輝さんの作品は、何度読んでも熱中できる名作です!
西暦200年前後、中国では大国「漢」が崩壊し、群雄割拠末に魏・呉・蜀の三国鼎立の時代がやってきます。その戦いを脚色を交えて描いた「三国志演義」をもとに、鉄人28号などでも知られる巨匠・横山光輝さんが完全漫画化した作品です。
私の年代(1969年生まれ)では、横山三国志を読んで、コーエー版のゲーム三国志をプレイし、その次に吉川英治版の小説を読むのが当然のような風潮すらありました。正直なところ、横山さんは細かくキャラクターを書き分けられるタイプの方ではありませんし、登場人物が多くてややこしい感はありますが、それでも夢中になって読み進められる素晴らしい作品ですね。
説明文:「黄巾の乱と朝廷内の争いによって、漢王朝は滅びようとしていた。乱れた世を正し、人びとの苦しみを救おうと、桃園に義を結んで立ち上がった劉備・関羽・張飛は、次々と新しい戦いに挑んで道を切り開いてゆくが、その行く手には、数々の苦難が立ちふさがる。 戦乱につぐ戦乱の中で、人びとは何を思い、何を求めて戦い、生きたか。 巨匠の筆によって新たな生命を吹き込まれた英雄たちが、悠久の大地を舞台に繰り広げる壮大な歴史ドラマここに開幕。」
あらすじを説明するのも無粋ですから遠慮しておきますが、三国志に登場する、劉備・関羽・張飛・孔明・曹操・孫権・周喩などの英雄たちのエピソードは有名ですし、こうした知識を知っておくと思わぬところで話が弾むことも少なくありません。一般教養として覚えておくとメリットも大きいでしょう。
また、古くから三国志に題をとった演劇や浮世絵なども盛んでしたし、現代でもゲームやコミックなどに使用されていますので、その原典となった作品を嗜んでおくとより楽しめると思います。
文庫本サイズの分厚い版で、全30巻。集中すれば週末の2日間くらいで読破できると思います。一部の図書館に置いてあったりしますし、漫画喫茶やレンタル本でも見つかるでしょう。今なお熱狂的なファンの多い三国志の世界の入り口として最適ですので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください!