山賊ダイアリー(1) (イブニングKC)
漫画家兼「猟師」さんの漫画日記。現代の日本の狩猟の活動ぶりに驚きです!これは面白い!
日本国内で猟銃を所有し、野に出て狩猟を行う「猟師」さんの活動を漫画日記にしたもの。こんなテーマの漫画が出版されているのですから、日本の漫画文化の成熟度には驚くばかりですねw
主人公は「漫画家兼猟師」という方。野山で鳥獣を獲っていた祖父の影響で、正式な免許をとって猟をはじめた、キャリアの浅い駆け出しさんです。現在では漁師さんの数も減っているでしょうし、なかなか体験談など読めるものではありません。初心者ならではの難しさや楽しさが伝わってきて、とても面白かったです!
なお、個人的にはずっと関心しながら読みましたが、ウサギも撃たれますし、カモだって毛をむしられて食べられます。それどころか、カラスまで食べてしまいます!生々しい描写は控えめですが、人によってはグロテスクと感じられる方もいらっしゃると思いますので、血だ肉だのお話が苦手な方は読まない方が無難でしょう。
説明文:「現役猟師、兼マンガ家。岡本健太郎による狩猟&ジビエ喰い実録日誌。ウサギの唐揚げ、カモのロースト、カラスの焼き鳥etc、山グルメ満載!山で迷ったときの心得などサバイバル術も満載!都会を離れ、故郷に戻った男は山に遊び、お気に入りの空気銃「エースハンター」と自作の罠を手に、今日も鳥や獣と勝負する。鳥羽僧正よ、刮目せよ!これぞ二十一世紀の鳥獣戯画だ!(※最後の二文は内容とは関係ありません念のため) 」
作者さんは、岡山で猟師としての活動を行なっていらっしゃる方です。地元の猟友会にも所属して害獣の駆除なども行っているようですが、そればかりではありません。狩猟の時期になると、仲間と連れ立って(または一人でも)猟へ出かけ、野にいる獲物を狙います。もちろん、狩猟をすること自体が楽しいのでしょう。機会があるごとに自然な感じで猟へ出かける生活というのは、現代の日本でもあり得るんですね。
また、自分で獲った獲物を料理して、自分で食べることも大きな目的でしょう。イノシシのお肉は豚に似て美味しいため、高値で引き取られていくなどのリアルなエピソードも面白かったです。
猟に使用される銃の種類にも、散弾銃と空気銃があること、罠を作って猟をするには別の免許が必要なこと、そして罠のサイズや作り方などにとても細かい規定があることなど、知らなかったことばかりですね。国から許可された方が、法律で許可された種類の野生動物を狩猟していますので、一般人には知り得ない知識が豊富で、とても面白かったです。
なお、現在の最新は3巻ですが、2巻まで読了しました。続きも必ず読みたいと思います!