マラソン1年生
運動音痴さんが初マラソンへ挑むコミックエッセイ。マラソンを走ってみたい方は必読!
『ひとりたび1年生』などの著書のある作者さんが、まったくの初心者の状態からマラソン完走を目指した道のりを描いたコミックエッセイです。
マラソンブームといわれる今、そのブームを支えているのはこういう女性たちなんでしょうね。見ていて危なっかしく感じられる部分もありましたが、ちゃんと地道に、真面目に、そして楽しそうに取り組まれていて、今すぐにでも走りに行きたくなりました!
(※ちなみに私は、間があいてますがジョグ歴は10年近くありますが、マラソンは昨年ようやく初めて出場した程度です)
説明文:「「ひとり暮らしも9年め」のたかぎなおこがマラソンに挑戦!目指せホノルル・フルマラソン!!
どちらかと言えば運動は苦手、とっても運動不足な毎日を過ごすたかぎさん。ふと目にしたマラソン中継に刺激されて「走ってみたい!」とマラソン1年生になる決意をする。近所の公園を走ったり、河原を走ったり、観光気分でご当地マラソンを走ったりしながら、最終的にはホノルル・フルマラソンを目指します!! アスリート的に走るのでもなく、ファッションで走るのでもない、たかぎさんならではの等身大なマラソンと向き合う姿勢が読者の共感を呼びます。」
筆者のたかぎさんは、決して運動が得意ではない自営業者さんでした。運動不足が気になっていたある日、テレビで東京マラソンの盛り上がりを観て、マラソンに挑戦しようと思い立ちます。親しい友人に同じ思いの方がいて一緒に練習できたり、途中で書籍化が決まったり、有名なランニングコーチの金さんのアドバイスを受けたりと、一般の人よりもジョグを継続しやすい環境が整っていたと言えるでしょう。しかし、ちゃんとご本人も頑張っていらっしゃいますし、走ることの気持ちよさが伝わってくるのがいいですね。
最初はキレイなウェアとシューズを購入して、ランニングの本すら読まずに走り始めてへとへとになっていますが、ジョグの後の温泉やビールを楽しみに、仲間と練習を続けます。そしてご近所の5kmのレースに出場、次は10km、ハーフ、そして最終的にはホノルルマラソンの完走を目指しています。マラソンへ申し込みした段階ではまだ10kmすら走れていなかったんですから、やや無謀な感もありますが、ホノルルマラソンという後に引けない目標があるからこそ、ちゃんと練習が続いたのかもしれません。
また、この本が良く出来てると思うのは、レースの途中で驚いたこととか、初心者さんが疑問に思いがちなことに対して、初心者目線で描かれていることでしょう。普段の練習方法やコース選び、レース中の給水の取り方などが分かりやすく描かれていて、ややこしいランニング本よりもよほどモチベーションを上げてくれますね。作品中にも登場するランニングコーチの金哲彦さんが監修していて、途中でQ&Aコーナーなどもありますので、初心者さんはまずこんなところから入るといいのかもしれません。
とても楽しく読めましたので、マラソンに挑戦したいと思っている方は、ぜひ手にとってみてください!