見仏記ガイドブック
20周年を迎えた見仏記シリーズ。登場したお寺を紹介するガイドブックです
みうらじゅんさん・いとうせいこうさんのお二人が、全国の仏さまを巡り歩く「見仏記」シリーズ。1992年に始まったこの企画も20周年を迎え、これまで巡ってきたお寺の情報をまとめてガイドブックにしたのが本書です。
紹介文:「全国各地の寺をめぐり仏像を“見仏”する旅の様子をいとうせいこうが文章で、みうらじゅんがイラストで紹介してきた大ヒットシリーズ『見仏記』。その1992年の最初の旅から20年を記念して、彼らが旅した日本国内の寺を一挙紹介したガイドブック誕生。公私ともに深い絆で結ばれる仏友2人がおすすめする素晴らしい仏像に、あなたも出会いたくなる一冊です。」
奈良・京都などのエリアごとにお寺が紹介され、東北から九州まで網羅しているんですから、守備範囲の広さはさすがですね。拝観情報は大きなお寺では見開き2ページで、小さめのところは1ページに4ヶ寺ずつ掲載されています。そして、そこにみうらさんのイラストが入ったり、その後のページにいとうさんの文章が掲載されたりしています。
途中のコラムでは、「見仏豆知識」「持ち物リスト」「思い出グッズ」などの紹介があったり、「仏教のこと、生き方のこと、イケ住に聞いてみた」というコーナーがあったりします(奈良からは十輪院と海龍王寺のご住職が登場しています)。巻末にはお二人の対談記事が6ページ分掲載されていて、相変わらず面白いですね。
ただし、基本的にはこれまでの見仏記の旅をなぞったガイドブックですから、メインは各寺院の拝観情報です。書籍化されたものやDVD化されたもの全てに目を通しているような人間には、それほど見応えがないのも事実ですね。見仏記の旅の後を追ってみたい方には、最新のデータが載っていますので便利でしょう。
この本を読んで欲しいのは、見仏記マニアではなく、これまでお寺や仏さまに興味の無かった方たちです。この本が一般の方への知らしめる役割を果たしてくれていることは間違いないでしょう。仏さまにお会いする入口としてこの本を進めていいのかどうかは微妙ですので、興味がある方だけどうぞ!