2011-06-20
晴れた日は巨大仏を見に
大仏のある“ぬっ”とした風景を探して全国を回ったエッセイ
大仏のある“ぬっ”とした風景を探して、全国を歩き回ったエッセイ。信仰心のような観点は全くなく、B級スポットとして大仏を捉えています。同じ大仏をテーマにした本でも、以前読んだ『大仏をめぐろう』が大仏を愛する仏像本であるのとは対極ですね。話題は大仏から脱線している部分も多いですが、決して嫌な感じではなく、珍スポット系が好きな方であれば、十分に楽しめるでしょう。
大仏を含む、こうした「マヌ景」が好きな人は“世間一般のルールや価値観に乗らないという意味で、負け組なのである”というような考察もあり、納得できました。意味が無いものを偏愛する傾向は、確かにバブル以降に大衆化したのかもしれませんね。