ローカルメディアのつくりかた 人と地域をつなぐ編集・デザイン・流通
地元密着「ローカルメディア」の運営方法など。参考になりました
民間団体や地元企業、地方自治体など、さまざまな団体が出版する「ローカルメディア」の運営の裏側に迫った一冊。
個人制作のジンやフリペとは違い、地域に根ざしてプロが地道に発行を続けている様子が伝わってきます。少し前までは考えられなかったような高齢者向けの媒体なども取り上げられており、これからますますこういった媒体が求められてくることを予感させるような内容でした。
説明文:「【鈴木菜央 greenz.jp編集長 推薦! 】『笑って泣いてつながって…面白すぎるよローカルメディア! ! 気がついたら「地域」の見え方が180度変わる本。』地域はローカルメディアの実験場だ。お年寄りが毎月楽しみに待つ『みやぎシルバーネット』、福岡にある宅老所の面白雑誌『ヨレヨレ』、食材付き情報誌『食べる通信』他、その地に最適なかたちを編み出し根づいてきた各地の試みを、3つの視点「観察力×コミュニケーション力」「本・雑誌の新しいかたち×届けかた」「地域の人×よそ者」で紹介する。」
本書では、3章にわけてさまざまタイプのローカルメディアを紹介しています。
●観察力×コミュニケーション力
お年寄り向けに一人出版『みやぎシルバーネット』、介護の現場から生まれた『ヨレヨレ』など
●本・雑誌の新しいかたち×届けかた
食材付き雑誌『東北食べる通信』、出版まで手がける地産地読『本と温泉』など
●地域の人×よそ者
地域の素敵で平凡な場所を取り上げる『雲のうえ』、企業発行の地元再発見誌『La Collina』、瀬戸内海の群島暮らしを紹介する『せとうち暮らし』など
タイプはそれぞれですが、どういった成り立ちなのか、運営元はどうなっているのか、地元の人間がやっているのか他所から来たのか、など、それぞれの事情が垣間見れて面白いですね。
活字離れが叫ばれ、紙媒体からネットへの移行が急速に進むいま、こうした媒体の重要性はますます増しているのかもしれません。「こういった元気な媒体がたくさんある土地=住みやすく楽しい土地」となるような時代なのかも。刺激を受けました!