2013-10-22

茅ヶ崎海岸の野良うさぎ ゴマ

海岸に住んでいた野良うさぎと写真家の交流を切り取ったフォトストーリー。泣けます。

説明文:「茅ヶ崎海岸(サザンビーチ)に生まれた野良うさぎと、ある動物好きのカメラマンが出会う。人を警戒する臆病な野良うさぎが、少しずつ打ち解けてゆく。やがて台風の日、激しい風雨と大波で野良うさぎは家を失ってしまう。カメラマンは野良うさぎを自分の家に連れて帰る。そして……野生の可愛いうさぎが家族の一員になってゆく姿をみごとにとらえたフォト・ストーリー!」


このまんまの実話です。60ページちょっとの薄いフォトブックで、写真家さんの短いテキストも入っていますが、あっという間に読み終えます。

我が家もうさぎを飼っていますから、もう最初のページの「湘南の茅ヶ崎海岸にうさぎの親子が住んでいるという」(しかも、親うさぎはすぐに姿が見えなくなったとか)という一文を読んだ時点でダメですね。

おそらく心ない飼い主に捨てられたものでしょうし、海岸ではそれほどいい草も生えていません。散歩中の犬や野良猫に襲われたりする危険もありますし、大きな波が来る可能性だってあります。日本の海岸はうさぎがのんびりと住めるような場所ではあり得ないんです。

そんなうさぎと、その姿を撮影し続けた写真家との関係を描いていくんですが、うさぎ飼いにとっては涙なしでは読めません(※小さくネタバレしますが、ゴマくんは最後まで死んだりしませんのでご安心を)。人を警戒している野良うさぎのもとへ、毎日顔を見せて心を通わせていくと、次第に心を許したうさぎらしい仕草を見せてくれるようになります。

正直に書くと、行きつけのヴィレッジヴァンガードイオンモール橿原店さんの店頭に並んでいたこの本を見つけ、店頭でパラパラッと立ち読みしたのですが、その数分後には涙目にさせられました。その後、そのお店へ行くたびに必ず読んで、また泣かされそうになって……ということを繰り返していたんですが、つい先日、ついに店頭から姿を消してしまったのです。慌ててネットで探して買い求めました!

(ヴィレヴァンさんには本当に申し訳ないです。また散在するから勘弁してやってください!)

言い訳をしておきますが、私は基本的に「動物を扱って人を泣かせにかかる本なんて反則だ」と思っていますから、まずこの手の本を読むことはありません。ましてや自分で購入するなんて、おそらく生まれて初めてでしょう。この文章を書いているだけで泣きそうになってるくらいです(笑)

誰にでもオススメはしませんが、うさぎ好きな方はぜひ探してみてください!


『<$MTEntryTitle$>』より

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