2015-04-11
室生寺
土門拳さんに影響を受けた写真家・三好和義さんが、真っ向から室生寺を撮り下ろした写真集
奈良・室生寺の写真といえば、圧倒的に土門拳さんのものが有名です。その土門さんの写真に中学3年生の時に出会って以来、多大な影響を受けてきたという写真家・三好和義さんが、真っ向から室生寺を撮り下ろした写真集です。
「桃源郷」とまで讃えられる室生寺のお堂、花々、木々、仏像、その空気感まで、しっとりと捉えた作品が並び、素晴らしいですね!感動しました!
説明文:「一度は訪ねたい美しい山寺。花々に彩られ優しい仏たちが出迎える千年余の祈りの世界。土門拳に憧れ写真家になった三好和義が“日本の桃源郷”を撮り下ろした。不朽の室生寺名作写真を併載。」
この写真集は、2014年に開催された「東日本大震災復興祈念特別展 -奈良・国宝 室生寺の仏たち-」のために撮り下ろした写真で構成されており、東京で展覧会も催されていたとか。
鎧坂に落ちた椿の花、霧に包まれた室生の里、雨のシャクナゲのカットなどもとても美しいですし、仏像の写真は圧巻です!十二神将像は全体像とアップ、それぞれ見開きで掲載されていますが、すべて今にも動き出しそうなポーズと、人間臭い表情がいきいきと切り取られていて、見ていて思わず微笑んでしまいます。
土門さんは、シャープなピントで、重苦しいまでに質感が伝わってくる写真を撮りましたが、三好さんの作品はそれよりもやや甘く優しい印象です。しっとりとしたイメージで、本当に美しい写真ばかりでした。
室生寺がお好きな方は、ぜひ手にとってみてください!またあの空気を味わいに行きたくなりますよ!