2016-02-10

蘇りの火と水 東大寺修二会

「お水取り」の行の美しさが伝わる写真集。凍てついた空気まで思い出される臨場感!

1260年以上続く、東大寺二月堂「修二会(お水取り)」。仏像や社寺を50年以上も撮り続けている写真家・牧野貞之さんが、その行の美しさや静かな迫力を見事に写しだした写真集です。

お水取りを扱った書籍はいくつもありますが、本書はデジタルカメラを用いて臨場感あふれる写真に切り取っています。3月の夜、薄暗い堂内で火を用いて営まれる行の写真では、ざらっとした質感があり、あの寒い二月堂の空気まで伝わってきそう。まさに現地で間近に拝見しているかのような迫力です。


説明文:「大松明のみが注目される「お水取り」ですが、牧野貞之氏のレンズを通して描かれる「修二会」は、1260年以上も人知れず続けられてきた祈りの全貌が活写され、その荘厳で動的な世界の美しさに眼を見張ります。さらには一般の人に代わって十一面観音様に罪汚れを懺悔してみそぎを行う練行衆の行は、その息づかいまでもが聞こえてきそうな空気感に、日本の精神文化が時を超えて息づいているリアルさが感じられます。」


行それぞれの詳しい解説などはありません(巻末の簡単な説明のみ。英語解説もあります)ので、お水取りについてあまり知識がない方は、他の詳しい本と合わせて読むことをお勧めします。しかし、写真の力強さ、リアルな空気感など、この写真集は本当に素晴らしいですので、ぜひ手にとってみてください。



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