象虫:マイクロプレゼンス―小檜山賢二写真集
不思議な昆虫「象虫」の精密な写真集。本物以上にリアル!怪獣よりもモンスター!
多種多様な姿を持つ「象虫(ぞうむし)」を、精密なマイクロフォトコラージュという手法を用いて撮影した写真集。全ページが超リアルな虫の拡大写真ですから、虫嫌いな方は手にとってはいけない本ですし、虫好きな方はもちろん、モンスター的なものがお好きな方にはぜひじっくりと見つめて欲しい一冊です。
説明文:「第41回講談社出版文化賞「写真賞」受賞。なぜゾウムシの写真なのか――?その答えは「多様性」!!昆虫の中で最も種類の多いグループで、かつ色・形・大きさともに奇妙キテレツ!それがゾウムシ。そしてこの小さな虫はどれもが1億年以上の歴史を背負っている貴重な生物なのです!21世紀を「自然との関係の見直し」の世紀と位置付ける著者が、自然の面白さ、不思議さを伝えるためにたどりついた独自の技術、虫のどの部位にも全てピントがあっている“マイクロフォトコラージュ”。この撮影方法を駆使し、紙面いっぱい、躍動感溢れる100種以上の象虫たち!!」
私も虫についてはそれほど詳しくありませんが、この写真集は以前どこかで紹介されていた時から気になっていました。普通、虫の拡大写真を撮影すると一箇所にピントがあって、その他の部分はぼやけます。筆者はそれを合成し、象虫の全身にクリアに写した一枚を作り出しています。実物以上のリアルさで、象虫の毛の一本一本、体表の不思議な凹凸、輝きや鈍い色合いなど、恐ろしいほどの情報量なんですよね。
もともと象虫は、その名前の通り象のような鼻を持っているものもありますが、異常なまでに首が長かったり、体表が光っていたりと、エイリアンっぽく見えるものも少なくありません。そんな虫たちがアップをじっと見ていると、生命の多様性に驚いたり、背筋が寒くなったり、かなりの気持ち悪さですね(笑)
下に何枚か画像を掲載しておきますが、実物はもっとリアルで、不思議な説得力があります。虫嫌いな方は絶対に観ないでください。お好きな方は、ページをめくるごとに「うひょー!」と声があがるレベルですので、ご期待ください!