
ウルトラライトハイキング
シンプルな装備で長距離を歩く「ウルトラライトハイキング」ノウハウ本。マニアック!
何千キロもの距離を、何泊もしながら歩き続ける「ウルトラライトハイキング」のノウハウが凝縮した一冊。とにかくストイック!美しい景色を眺めながら、山や平地をひたすら歩き続けるために、徹底的に装備の軽量化を図り、湿気の多い日本の気候に合ったギアやスタイルを追求していきます。
バックパック・寝袋・マット・シェルターのトータル重量は2.5~3kgに抑えるなど、数字も具体的。ここに水や食料を加えても、1泊2日であれば5kg以下でいいというのだそうです。これを実現するために、調理器具などを極端に切り詰めるのはもちろん、マットもカットして軽くし持ち運びしやすくするなど、徹底的な軽量化に努める姿は、まるで宗教的ですね。
説明文:「本邦初のウルトラライトハイキング解説本。アメリカの3000kmを超える長大なトレイルを数ヶ月かけて歩き通すスルーハイカー。彼らは独自の理念で既成の商品にはない軽くシンプルな道具を自作し、歩き通すためのノウハウを確立してきた。本書はアメリカ生まれのウルトラライトハイキングを解説するとともに、日本での実践方法を紹介します。2週間の山行で総重量13kg、足元はスニーカーで充分、マットは切って使用など目からウロコの内容盛り沢山。」
冒頭では、ウルトラライトハイキングの歴史などが語られ、日本のスタイルなどが解説されます。それ以降はほぼギアのお話。レインウェアやシューズ、タープ、シュラフ、ストーブなど、より軽くしながらも、安全と快適さを損なわないような装備を提案しています。重い登山靴ではなくローカットのトレイルランニングシューズなどの使用も可とするなど、より柔軟に身軽さを追求しています。
私は春になって外に出たい時にこの手の本をよく読むんですが、さすがにこの本のマニアックさとはちょっと縁遠さを感じました。私は近場の山へ入ったりトレランをするだけで、テント泊を考えていないので、ちょっと過剰でしたね。
そんなことを思いながらも、文章も分かりやすくポップなイラストもいい感じですし、何となく最後まで読み通してしまいました。昔読んだはずの『遊歩大全』をまた読み返したくなりますね。早く春がやって来ないかとウズウズします(笑)