2019-04-14
遊廓に泊まる (とんぼの本)
全国の「泊まれる元遊郭建築」を紹介した一冊。ならまち「静観荘」さんも掲載に
全国にわずかながら残る「泊まれる元遊郭建築」を訪ね歩いて紹介した一冊。建物の詳細な写真が掲載されているのもいいですし、オーナーさんたちに聞いた当時のお話なども興味深いです。
性一人でも気軽に泊まれます。売春防止法施行から60年。地図上から「遊廓」は消えても、転業旅館や飲食店として今なおその姿を留める元妓楼があった! そんな希少な現役営業中の「泊まれる遊廓」を渾身取材。独特の意匠を誇る廓建築の内外観を隅々まで撮影し、往時を知る人々の証言を収載。奇跡のように残された20の「夢の跡」へ、ディープにご案内する。
「内容紹介」より
売春防止法が施行されてから60年が過ぎ、遊郭だった建物も姿を消してきています。娼妓たちを引き立てるための、非日常的な意匠を凝らした建築は独特で、失われるには惜しいものです。
本書では、そんな建物を旅館として活用している「転業旅館」14箇所と、遊郭から転業した飲食店などの番外編など、計20箇所を紹介しています。その豪華さで有名な大阪市「鯛よし百番」は、全室の画像入りで紹介されているなど、見どころは多いですね。
奈良県内からは、ならまち「静観荘」さん(以前にはドラマ「鹿男あをによし」のロケもありましたね)が紹介されています(ホームページ)。丸窓や美しい中庭がある元遊郭建築で、今は大人1泊で4,320円で宿泊できるとか!ぜひ行きたいですね。
また、番外編として「生駒山宝山寺の精進落し」が紹介されています(こちらは現在営業しているのは4店舗のみだとか)。こちらはさらに特殊ですので利用はしませんが、聖地・生駒山の周辺には不思議なものがいっぱいあることだけ覚えておいていただければ(笑)
読み応えもありますし、見ているだけでも面白い一冊です。興味がある方はぜひ!