奈良 四季の花めぐり (奈良を愉しむ)
美しい奈良!有名スポットだけではなく、知られていない花の名所も
奈良の美しい風景や人・物を紹介する「奈良を愉しむ」シリーズの一冊。写真家・桑原英文さんの美しい写真と、歌人・道浦母都子さんの味のある文章で、奈良の四季の花々を紹介しています。私もそれなりにいろんな花の名所を観に行ったつもりですが、まだまだ知らないところはたくさんありますね。楽しく読めました!
説明文:「明日香の里に春がくると桃の花が咲き乱れ、さながら桃源郷のよう。春日大社の朱塗りの社殿に藤の花が映ると、長谷寺の広大な境内は紫陽花で埋め尽くされ、鷺池の百日紅が花を落とすと秋篠寺の萩が咲き、芒の向こうに夕暮れに照らされた平城宮跡がたたずみます。唐招提寺の椿が咲き、般若寺の水仙の香りが漂うと、春はもうすぐ。花で彩られる奈良の四季は、華やかでありながらどこかしっとりとした落ち着きが感じられます。古社寺の花々はもちろん素晴らしいのですが、奈良の花の真価はひなびた里や路傍にひっそりと咲く花にあるのかも知れません。有名な花名所から地元の人だけが知る花の散歩道まで、美しい写真とともにくまなくご紹介します。」
本書では、奈良県内の57の花の名所が、季節ごとに紹介されています。
●春 -- 春日大社の馬酔木と梅、山の辺の道の梅、法華寺の山茱萸、不退寺の連翹、東大寺の桜、長谷寺の桜、正暦寺の三葉躑躅など
●夏 -- 磐之媛命陵の杜若、不退寺の黄菖蒲、般若寺のアイリス、船宿寺の大手鞠、橘寺の芙蓉など
●秋 -- 薬師寺の萩、元興寺の萩と桔梗、平城宮跡の萩と薄、藤原宮跡の秋桜など
●冬 -- 唐招提寺の椿、聖林寺の椿、長谷寺の冬牡丹、當麻寺の蝋梅など
もうすでに有名な、例えば「春日大社の藤」「吉野の桜」などはもちろんですが、これまではあまり名所として意識していなかった場所と花も紹介されているのがいいですね。見ているだけで楽しいですし、この本を参考にお花を愛でに出かけたくなります。
写真がお好きな方などはとくに参考になると思いますので、ぜひ手にとってみてください。