Milk cap―牛乳ビンのふたの本
500種類の「牛乳ビンのふた」コレクション。デザイン多様で、変遷などの読み物も面白いです
懐かしい「牛乳ビンのふた」について掘り下げた一冊。全国各地の500種類の牛乳ビンのふたコレクションが紹介されていて、迫力がありますね。私個人は特に集めた記憶もありませんが、図書館で偶然見つけて借りてみたのですが、詳しいことはまったく分からないながらも気軽に楽しめる世界でした。
説明文:「子どもの頃、牛乳ビンのふた集めてませんでした? 直径34.1ミリの紙のふたの中に入れられている情報とそのバリエーション…。そんな味わい深い牛乳ビンのふた500種類のコレクション。」
本書では、牛乳ビンのふたをエリア別に500種類ずらりと並べて紹介するページがメインです。サイズも形も決まっていますし、そこに記載しなければいけないもほぼ同じですから、どれも似たようなデザインになりそうなものですが、意外とバリエーションがあるんですね。カラーだったり大きめにイラストが入っていたり、見ていて楽しいものも多くありました。
牛乳ビンのふたの時代ごとの変遷を見ると、戦前はサイズもばらばらで、全乳・完全消毒などの文字が入っていましたが、時代を下るにつれて高温殺菌・殺菌温度を表示したもの・製造日表示・消費期限表示など、色んなタイプがあるようです。
自分自身の記憶をたどってみると(1969年生まれ)、牛乳ビンだったのは小学校低学年の時だけで、すぐに紙パックのものに変わったように思います。クラスの中で集めているやつもいましたが、それほど盛り上がったわけではなかったような…。酒どころだったので、帰り道の酒屋で「日本酒のふた」を集めていた記憶はありますが(笑)
また、適度の読み物系の記事もあります。牛乳生産の歴史や海外のもの、学校給食の懐かしい写真、リリー・フランキーさんらの牛乳にまつわるエッセイなど、この世界に詳しくない方でもついていけるようになっています。楽しめるかどうかは人それぞれですが、なかなか興味深い世界ですね。
ちなみに、この本の発売は2002年で、Amazonでも定価よりも高く中古品が出回っているような状況のようです。関連書籍として、配達された牛乳ビンを入れる「牛乳箱」の写真集『思い出牛乳箱』というものもあるとか!興味のある方はぜひ(笑)