日本ホーロー看板広告大図鑑―サミゾチカラ・コレクションの世界
約2,500点もの琺瑯看板コレクションから厳選した圧巻の写真集!レトロで楽しいです!
サミゾチカラ・コレクションの膨大な琺瑯(ホーロー)看板から、ジャンル別に分かりやすく画像が掲載された圧巻の写真集。筆者が40年以上にもわたって収集された琺瑯看板は約2,500点にも達し、愛知県豊橋市に「看板と広告の資料館・琺瑯看板研究所」( http://www.ne.jp/asahi/teruo/i/samizo/annai/annai.html )という施設まで設けていらっしゃるとか。ハイレベルなマニアさんですね。
本書では、商品カテゴリーごとに分類して紹介されているため、とても見やすくなっています。第1章は「草創期のホーロー看板」で、日本初の目薬「せいきすい」、アメリカから輸入された「シンガーミシン」などが紹介されます。第2章のテーマが「くすり」で、仁丹や中将湯が紹介されているように、薬のホーロー看板が多いのは知っていましたが、その第一号も目薬だったとは知りませんでした。
その後の章では、食品、衣料品、生活用品、化粧品類、電化製品、乗り物など、しっかりと分類されていますので、ページをめくっているだけでデザインの変遷が見えて楽しいですね。例えば、「カレー」ジャンルでは、女優の松山容子さんを起用したボンカレーのものが有名ですが、ハウスカレーやエスビーカレーなどもあるんですね。また筆者は愛知県の方ということで、名古屋発祥のオリエンタルカレーのコレクションが豊富だったりするのも面白いです。
最後にある「絵はがきにみるホーロー看板のある風景」というコーナーも面白いですね。日本の街角を写した白黒のレトロな絵葉書を見て、「ここにホーロー看板が写っている」と指摘して、その種類をあげていくという、マニアックな企画でしたw
とにかく、掲載されているホーロー看板は、どれも懐かしいレトロデザインで今だからこそ新鮮に写ります。ものすごい充実度の写真集ですが、お値段が5千円もしますので、なかなか気軽に購入できるものではありません。内容は素晴らしいですから、興味のある方だけどうぞ!(大きな図書館なら見つかるかもしれません)