
2011-10-28
奈良伝説探訪
奈良に伝わる伝説や伝承を、分かりやすくまとめた良書
奈良に伝わる伝説や伝承を、分かりやすくまとめた良書。図書館で借りましたが、個人的に買い直すと思います。(※追記 買い直しました!)
奈良は歴史的な高僧や英雄の伝説が多く残る土地であり、猿沢池の采女・中将姫・行基菩薩・良弁僧正・吉備真備・玄昉・護良親王・松永久秀・平景清など、魅力的な人物の逸話が伝わっています。それを土地別に分類しただけではなく、各地の類話や後日談らしきエピソードなども語られ、関連する土地やストーリーが一本の縦軸でまとまるような印象があります。
やや分かりづらい例になりますが、個人的に関連性に気づいていなかったのが、生駒の小野氏のこと。霊山寺の開基は、遣隋使・小野妹子の息子である「小野富人」です。その先の矢田丘陵にある金剛山寺(矢田寺)には、地獄と自由に行き来したとされる「小野篁」の伝説が残っています。この両者はもちろん同じ小野氏で、富人の約四世代後の子孫なのだとか。こういったバラバラだった情報を繋げてくれることが多く、私には本当に役に立つ一冊でした。
この手の内容のものは、どうしても専門的になりすぎて読みづらいものも多いのですが、この本は平易な文章でとても分かりやすいですね。また、奈良関係の本にありがちな、飛鳥・奈良時代にこだわりすぎるようなこともなく、しっかり中世の事情なども紹介されているのがいいですね。






































