2011-10-27
平城京 (別冊太陽 日本のこころ 165)
ドラマチックで生々しい古京「平城京」の姿が蘇ります
平城遷都1300年祭を記念して出版された、別冊太陽の「平城京」特集。千田稔さんの「奈良時代を俯瞰する」という、歴史の概略を解説する三部構成のコラムを軸に、都の規模・建物・芸能・海外との関連性・仏像・木簡など、様々な側面から平城京の時代を掘り下げています。
図版も多く読みやすいですし、社寺の短い紹介ページがあったり、著名人の方のコラムがあったり、このテーマにしては比較的やわらかい内容です。どなたにでも分かりやすいでしょう。
奈良時代と聞くと、とてものんびりとしたイメージを持たれがちですが、仏教文化が花開いたのと同時に、凄惨な権力争いが繰り返され、様々な意味でドラマチックだったことが分かります。古代史好きはもちろん、奈良好きや歴史好きな方にも改めて読んで欲しい内容ですね。ちなみに、「平城遷都1300年祭記念」と銘打っていますが、内容はほとんど関係ありません。いつまでも古くなりませんのでご安心を。