2011-09-13
琺瑯看板―懐かしき昭和30年代を訪ねて (Shotor Museum)
ホーロー看板コレクターさんの充実のコレクション集
懐かしい琺瑯看板(ホーロー看板)を集めるコレクターさんが著した一冊。サブタイトルが「懐かしき昭和30年代を訪ねて」ですから、昭和40年代生まれで、田舎育ちの私にとっては、見覚えがあって親しみを感じるものも少なくありませんでした。
点数も多く有名な「看板役者五人衆」とされているのは、和服姿の松山容子さんの「ボンカレー」、メガネの大村崑さんの「オロナミンC」、水原弘さんの「ハイアース」、由美かおるさんの「アース渦巻」、浪花千栄子さんの「オロナイン軟膏」。有名すぎるものばかりですが、それぞれマイナーバージョンがあったりするのだとか。大村崑さんの表情だけで何種類もあるなんて知りませんでした(笑)
また、細かい発見情報などは書いていないものの(都道府県まで)、美空ひばりさんの「金鳥かとりせんこう」などがあるというのも、ぜひ見てみたいですねー。蚊取り線香のホーロー看板は、全国区の「金鳥」、関東に多い「月虎」、西日本のみの「ライオン」などの分布図があるのだとか。この他、グリコやペコちゃん、仁丹など、レトロで美しいデザインのものが多数掲載されていて、見ていた全く飽きませんでした。
掲載されている写真のバリエーションが豊富なのはいいのですが、そこに添えられている筆者のエッセイ的な文章がクセがあってやや読みづらいですね。ずっとホーロー看板収集の苦労話が続くのですが、似たようなパターンが多いのが残念。もっと画像点数を増やしたり、分類的な話が増えた方が嬉しかったかもしれません。