
2011-12-04
芸術新潮 2010年 04月号
平城遷都1300年祭に合わせ、特集は「万葉集であるく奈良」
芸術新潮2010年4月号「万葉集であるく奈良」。平城遷都1300年祭の時に発売された号で、今さら図書館で借りてきましたが、とても分かりやすくていい内容ですね。
よくある大判の写真に万葉歌と現代語訳を載せるというページと、万葉学者の上野誠先生の分かりやすい背景の解説が入っていて、万葉集の世界観が把握しやすくなっています。飛鳥・藤原京・平城京と、場所を移しながら解説していくという体なので、移り変わりが分かりやすいんです。また、上野先生は別ページの時代ごとに万葉歌人を分類したコラムも担当なさっていますので、まさにこの特集の主役でした(笑)
この他、万葉歌の舞台にもなった大和三山を歩いて登ってみる企画、奈文研の馬場先生による、万葉歌から当時の都人たちの生活を読み解くコーナーも興味深かったですね。雑誌ですから、万葉集の特集はほぼ半分の80ページほどで終わってしまいますが、なかなか濃い内容でした。