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【読書メモ】時間リッチを目指す『勝間式タイムパフォーマンスを上げる習慣』

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どうやったら時間に不足しない「時間リッチ」になれるのか? 勝間さん式のやり方を紹介した一冊。ほぼ同世代の私にとって、共感や発見の多い内容でした。『「慣れ」や「飽き」を味方につける』といった発想はすごいですね。経験の蓄積から出たアイディアの数々は説得力がありました。

「慣れ」や「飽き」を味方につける

パソコンやキッチンまわりなど、いろんなギアを試したりしている勝間さん。ほぼ同年代の私ですが、そのバイタリティには感心します。

たまにブログなども拝見しますが、いろいろ試されている様子はエンタメとして成立してますね。私の中では(具体的にあまり参考にしていないけど見ていて楽しい枠として)所ジョージさんと同じポジションに分類させていただいてます 笑

ご著書も何冊か拝読してますが、本書が一番ユニークでインパクトがありました。御本人のYouTubeチャンネルなどで同様のことを発信されているようですが、本にまとめてもらえると助かります。

【はじめにより】
本当の豊かさは時間リッチからやってくる

この本は、あなたを「時間リッチ」に導く本です。
お金持ち、つまりキャッシュリッチになることが、本当に豊かな人生なのではありません。むしろ、この忙しく慌ただしい現代社会において、いかに自分の時間を持ち、何をするにも時間に困らず、さまざまなことに対して常に自分がしたいように時間を使うことができる、ということが本当に豊かな人生なのではないでしょうか。いくらたくさんお金を持っていても、それを使って、自分にとって有意義な時間を過ごすことができなければ何にも意味がありません。私はキャッシュリッチ(お金持ち)に対して、好きなだけ自分の時間を持ち、使うことができる状態を「時間リッチ」と定義しています。
つまり、使い切れないほどのお金があるのがキャッシュリッチであるのに対して、使い切れないほど時間があるのが、「時間リッチ」なのです。 「時間リッチ」な人になれば、自分の時間がないことで、自分の夢ややりたいことをあきらめたりする必要はなくなります。それが「時間リッチ」の目標でもあります。
―中略―
本書では、時間リッチになるための考え方、そしてより具体的な実践方法をさまざまに紹介しています。時間リッチとは何も難しいことではありません。誰でも実践できるものですし、それはあくまでも「方法」や「技術」にすぎないのです。それを繰り返し実践し、習慣化することができれば、誰もが時間リッチになることができます。

内容説明文より

「時は金なり」という格言があります。これは時間とお金を等価に大切なものとして見たものですが、現代社会においては「お金より時間が大事」という側面もあります。お金は頑張れば増やせるけど、時間は有限。なるほど。

本書では、どうやったら時間に不足しない「時間リッチ」になれるのか、勝間さん式のやり方を紹介しています。経験の蓄積から出たアイディアの数々は説得力がありました。

やること・やめることの大きな判断基準となっているのが「時間割引率(時間選好率)」。時間効率(≒タイパ)です。タイパが悪いものの代表としては飲酒や喫煙(※健康面も加味して)、良いものは運動など。

こうした習慣を見直し、日々の生活のなかで、なるべく時間の借金を減らし、時間の投資を増やしていくべきだと。その結果が、1年後や10年後に配当として私たちのものとなるので、なるべく意識しておくと良いとのこと。

「慣れ」や「飽き」を味方につける

個人的にもっとも感心したのが、労働時間を短くするためのポイントとしてあげられた『「慣れ」や「飽き」を味方につける』という点です。

反復して行っている仕事やタスクはほぼ無意識で行われる、惰性的に「こなす」ようになります。一般的にはこれは悪とされやすいのですが、「慣れ」で仕事ができるようになったらそれだけ仕事が熟達したことを意味し、意識しなくてもすいすい仕事ができるということなので、これはむしろ良いことではないかと。

歳をとることはデメリットも多いものです。しかし、時間の使い方はスキルの積み重ねでもあり、やればやるほど効率よくなっていくといいます。時間の使い方に熟達し効率よく時間が使えるようになるほど自由な時間はさらに増えていきます。

仕事の効率も “複利” であり、どんどん積み上がっていくものだとか。20代では上手くできなかったことを、50代60代になれば熟練して半分以下の時間でできるようになったりすることもあります。日々のスキル・ビルディングを怠らず、もっと時間を有意義に使えるようになることを目指すべきだといいます。

実際に、筆者はすでに1日2~3時間の労働で生きられるようになっており、それ以外の時間は趣味のゴルフなどにあてているとか。これを羨ましく思うのは私だけではないでしょう。

私個人的にも、ここ数年、労働時間は意識的に減らし、趣味の時間などを増やしています。この意識を持つ持たないで人生の方向性が大きく変わってくるのではないかと思っています。

60代、70代でどんな仕事をやりたいか?

以下、気になった点をメモ代わりに。

  • 60代、70代でどんな仕事をやりたいかということを考えて、30代、40代、50代の仕事を設計しておく。
  • 勝間さんは、1時間の価値を最大6,000円として考えているとか。1時間のテレビ番組を視聴するのに6,000円使いたいかどうかで、自分の行動のタイパを判断していく。
  • やりたくない仕事を長時間やるのは大きなロス。ジムに通ったりするのも、往復の時間などを考えるとタイパが悪い。
  • 遊びは重要。遊びが仕事より低級なものなどと考えるのはやめる。

勝間さんは、手間暇をかけることなく美味しいご飯を炊くため、都合8種類くらいの土鍋や機器を試してみたそうです。

これは「未来への投資」であり、死ぬまでにあと何千回とご飯を炊くが、その時間をもっと短くさらに美味しくできれば一生の宝ものになるため、検討の価値があると判断したとか。

こうした考え方が窮屈そうに見えるのも事実ですが、やっている御本人は楽しく満足度も高いのでしょう。私などはとても真似できませんが、そういった「気になることにはこだわる」という姿勢は見習いたいと思います。

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