
ロウソクの灯りが美しい『飛鳥光の回廊2010』@明日香村
明日香村全域で行われる、秋のイベント『飛鳥光の回廊』へ行ってきました。夏の「なら燈花会」ほどの知名度はありませんが、飛鳥らしくのんびりとしていながらも、幻想的な雰囲気が味わえました。
『飛鳥光の回廊』とは?
『飛鳥光の回廊』は、「明日香村観光交流活性化事業実行委員会」の主催で、2005年から開催されています。2010年は、9月18日(土)~19日(日)の2日間にわたって行われ、今年は「ムーンライトIN藤原京2010」も同日に開催されるなど、年々規模が拡大しています。
参加施設は明日香村内の全域にわたり、【岡大字、飛鳥大字、島庄大字、橘大字、川原大字、国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区及び石舞台地区、飛鳥寺、岡寺、橘寺、川原寺、石舞台古墳、亀形石造物、奈良県立万葉文化館、飛鳥資料館、近鉄飛鳥駅前、伝板蓋宮跡、水落遺跡、健康福祉センターたちばな、他】という、飛鳥全体が参加する一大イベントなのです。
また、この日の夕方以降は、村内の各施設の駐車場・拝観料などが無料となりますので、お寺や資料館を巡ってみるいい機会になります。
昨年、夜の岡寺さんにお参りさせていただいて、その光景が素晴らしかったため、今年は昨年廻り切れなかった他のエリアに行ってみることにしました(昨年の様子: 幻想的な秋のイベント『飛鳥光の回廊』@明日香村)。
万葉文化館前はロウソクが「ハート型」
今年のスタートは、『奈良県立 万葉文化館』から(当サイト内)。
画像は少ないですが、建物の周りにたくさんのロウソクの灯りが揺らめいて、とてもきれいです。また、ロウソクがハート型に並べられているのも毎年恒例のようですね。夕方6時以降は無料で入館できますので、日が暮れるまでの間、施設内を観覧しておくといいでしょう。
まずは『奈良県立 万葉文化館』から。今年もハート型にロウソクが並べられていました。18時以降は観覧料も無料になりますので、完全に日が暮れるまで、ここに立ち寄っておくのがオススメです。出てくる頃にはこんな光景が見られます
飛鳥寺では、夜の飛鳥大仏さんに
お次は、夜の飛鳥大仏さんにお会いするために『飛鳥寺』へ伺いました(当サイト内)。
普段は静かな飛鳥寺も、この日はロウソクの灯りに彩られていますし、和太鼓の演奏があったり、屋台まで登場していました。しかし、決してけばけばしい雰囲気ではなく、どこかのどかな村のお祭りのよう。
昼間のように、本堂へ入堂することはできませんでしたが、外から飛鳥大仏さんの姿が拝見できました。昼間とは違った雰囲気もあり、いつも通りの穏やかさでもあり、やはりいつお会いしても素敵な仏さまですね。
夜の飛鳥大仏さんにお会いするために『飛鳥寺』へ。この日だけはロウソクの灯りが点って幻想的に。いつもは静かな場所ですが、イベントが行われたり屋台まで登場していました
飛鳥寺前。ひな壇上に華やかな色彩のカップが置かれていました!
この日は、まほろば太鼓団の皆さんによる和太鼓演奏が行われていました。飛鳥寺は境内がそれほど広いわけではありませんので、どうやっているのかと思ったら・・・
本堂に向かい合う形で太鼓の演奏をなさっていました。観客はその前に敷かれたブルーシートの上に座って観覧しています。夜のお寺に和太鼓の音が鳴り響き、いい雰囲気でした
和太鼓の演奏が終わると、飛鳥大仏さんの前は人だかりに。この日は本堂に入っての拝観ではなく、本堂の扉をあけての御開帳でした。この形でお参りするのは、私は初体験でした
夜の飛鳥大仏さん。いつ見ても優しい表情をなさってますが、夜もまた穏やかです
本堂前にある「思惟殿」も御開帳されていました。新西国霊場の札所観音となっている「聖観音菩薩」さんが中央に、その隣には弘法大師さんがいらっしゃいます
川原寺跡は幻想的なイベントが
お次は『川原寺跡(弘福寺)』へ(当サイト内)。かなり広い敷地ですが、一面がロウソクの灯りで埋め尽くされているだけではなく、街灯も布でくるん幡を吊るしてあり、本当に美しい光景でした。古代の都が蘇ったかのようですね!
その中央では、阪南大学の皆さんが作成した天平衣装と、巨大な朱雀のお披露目もありました。闇夜に華やかな天平衣装が浮かび上がる様子は幻想的で、こちらも素晴らしいですね。ぜひ来年もやって欲しいと思います。
この日は、川原寺跡のすぐ隣にあるアイス屋さんの駐車場をお借りしました。かなり広い敷地ですが、無料で開放してくださっていたため、ずっと満車状態でした。来年行かれる方は、帰りにアイスの一つでも買ってあげてください。珍しい「栗アイス」をいただきましたが美味しかったですよ!
車で移動して『川原寺跡(弘福寺)』へ。一面がロウソクの灯りで埋め尽くされていて、それは見事な光景でした!街灯も布でくるん幡を吊るすという凝りようで、古代の都が蘇ったかのよう。感動的でした!
なら燈花会もそうですが、これだけのロウソクを並べるのも大変だったと思います。地元の方、ボランティアの方には感謝ですね
川原寺跡の中央では、阪南大学の皆さんが作成した天平衣装と、巨大な朱雀のお披露目がありました。全て学生さんの作品とのことです。男性陣が地味めなのに比べて、女性陣の華やかなこと!
背後には巨大な朱雀も。車のドアのように脇腹部分が開閉するようになっている力作です。本当に雨が降らなくて良かった(笑)
朱雀と一緒に記念撮影。いい思い出になりました。本当にお疲れ様でした!
橘寺は落ち着いた静かな雰囲気
川原寺跡の真向かいにある『橘寺』(当サイト内)にも伺いました。
残念ながら、本堂と観音堂の拝観はできませんでしたが、本堂なども美しくライトアップされていましたし、参道には美しいロウソクが並べられており、とても美しかったです。また、二つの顔を持つ奇石「二面石」もライトアップされていて、より妖しさを増していたのも面白かったですね。
川原寺跡の真向かいにある『橘寺』の参道の様子。色とりどりのカップが美しいですね
橘寺の門前の様子。駐車場には屋台も出ていて、川原寺跡の灯りを眺めながらビールを飲む方の姿もありました
橘寺の参道の様子。残念ながら夜間御開帳はありませんでしたが、境内全体がライトアップされていて、とてもきれいでした
ライトアップされた橘寺の「二面石」。不思議な飛鳥の石造物も、夜に見るとより一層不思議さが増しますね
青の灯りが美しい水落遺跡も
最後に、終了時間ギリギリになってしまいましたが、『水落遺跡』(当サイト内)にも立ち寄ってみました。
こちらは、660年に中大兄皇子が作ったとされる、日本最初の水時計「漏刻(ろうこく)」があった場所ですので、青のロウソクとLEDライトで水の流れを表現してありました。三脚も使わずに撮影したため、画像はイマイチですが、実際はさらに美しかったですよ。
『水落遺跡』にも立ち寄ってみました。終了間際に三脚も使わず撮影したため、写りが悪いのはご容赦ください。古代の水時計(漏刻)だったという遺跡だけに、水をイメージした青が基調となっています
水落遺跡の脇には1300の文字も。平城遷都1300年祭の今年だけではなく、来年以降も奈良にたくさんの方に来ていただいて、奈良を好きになって欲しいものですね
■飛鳥光の回廊 2010
HP: http://www.asukanko.or.jp/new/hikarinokairou.html
開催日: 2010年9月18日(土)・19日(日)18:00点灯-21:00消灯
会場: 明日香村内(岡大字、飛鳥大字、島庄大字、橘大字、川原大字、国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区及び石舞台地区、飛鳥寺、岡寺、橘寺、川原寺、石舞台古墳、亀形石造物、奈良県立万葉文化館、飛鳥資料館、近鉄飛鳥駅前、伝板蓋宮跡、水落遺跡、健康福祉センターたちばな、他
主催: 明日香村観光交流活性化事業実行委員会
電話: 0744-54-4577
●2009年の様子
幻想的な秋のイベント『飛鳥光の回廊』@明日香村