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津市の国宝建築物、四日市市のとんてきや工場夜景など! <三重県旅行記その3>

※記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

夫婦で1泊2日の【三重旅行】2日目の「四日市市(と、津市を少々)」の旅行記です。まずは津市で壮麗な『専修寺』の国宝建築物を拝見。四日市市へ移動して貴重な産業遺産を見て、展望台から港や工場群を見晴らして、名物「四日市とんてき」を食べて、工場夜景を眺めて。超充実!

 

 

三重県桑名市・四日市市へ1泊2日の小旅行

2023年10月、三重県の桑名市と四日市市(と、津市も少々)へ1泊2日の小旅行へ行ってきました。

  • 【その1】桑名市で「蛤(はまぐり)」を食べること
  • 【その2】四日市市で「とんてき」を食べること

旅の目的は主にこの2つ。簡単な下調べのみで現地へ向かいましたが、どちらの街も本当に面白かったです。自分たちのメモも兼ねて、その様子を全3回にわたって記しています。

 

津市『専修寺』の三重県初の国宝建築物を拝す

三重旅行の初日、桑名市内へ宿泊した私たち。午前中は桑名駅前を散策して、昼前から津市へと移動しました(車で50分ほど)。目的地は、真宗高田派本山『専修寺』さんInstagram)です。

恥ずかしながら私はまったく知らなかったのですが、現地で三重県の観光パンフレットなどを眺めていると、「2017年、専修寺の御影堂・如来堂の2棟が、三重県初の国宝建造物に指定されました」といった文言を見つけました。

驚くほどの巨大建築で、内部は豪華絢爛な装飾を施した有数の近世寺院建築とのこと(参考記事)。ぜひ一度参拝させていただきたいと思い、津市へと移動しました。

▲専修寺さんの大きな「楼門(山門)」(国重文)。門の下で私が両手を上げているんですが、それが見えないくらいの巨大さです。この左側にある優美な「唐門」も国の重要文化財です。
▲山門をくぐって境内へ。向かって右が「御影堂」、左が「如来堂」。いずれも国宝に指定されました。同じ浄土真宗のお寺である、京都・西本願寺にも匹敵する規模です。
▲専修寺の境内案内。東京ドーム約2個分という広大な敷地に、多くの堂宇が建ち並びます。
▲西側に位置する「如来堂」は、専修寺の本堂にあたり、御影堂とともに江戸時代に再建された建物です。「証拠の如来」と呼ばれる、快慶作・阿弥陀如来立像(国重文)を本尊として祀っています。
▲東に建つ「御影堂」は、親鸞聖人の木像を中央に安置しており、全国の国宝木造建築の中で5番目の大きさを誇るとか。軒下の組物の連続が壮大で美しく、思わずため息が出るほど。

また、どちらの建物の内部も、金箔や色彩を贅沢に使った装飾がすごいんです!まさに豪華絢爛!建物内は写真撮影も可能ですが、「SNSなどへの投稿はご遠慮ください」とのことなので、残念ながらお見せすることはできません。自分だけの楽しみにしましょう。

▲その代わり、専修寺さん公式のYouTube動画<建築美術編>で、その凄さを拝見できます。編集も今風で、わずか45秒にまとめられていますのでぜひ。また、公式ページの「PR動画」もぜひご視聴あれ。すごいですよ!

▲如来堂と御影堂をつなぐ「通天橋」も国重文。ちなみに、ショップと寺カフェが併設されている「茶所」なども国重文で、文化財の宝庫です。すごい!

専修寺さんであまりにも夢中になり過ぎたため、お昼に食べようと思っていた名物「津ぎょうざ」のお店の営業時間に間に合わなくなったり。次回こそ!

真宗高田派本山 専修寺

HP【公式】真宗高田派本山 専修寺
SNSInstagram
住所三重県津市一身田町2819番地
電話059-232-4171
開門時間6:00~18:00
※御影堂・如来堂は 15:30 閉堂

潮吹き防波堤など「四日市旧港港湾施設」めぐり

▲その後、津市から四日市市へ移動。途中の鈴鹿サーキットなどを横目に見ながら、適当な海岸へ降りてみたり。海も空もきれい!
▲四日市市では、まずは国の重要文化財(建造物)に登録されているという「四日市旧港港湾施設」参考)を見に行きました。

伊勢湾の代表的な港として栄えた四日市港ですが、明治時代には土砂に埋まって汽船の入港が困難となってきたため、廻船問屋・稲葉三右衛門が私財を投じて半円形の防波堤に囲まれた港湾を整備。これが現在の「四日市旧港」の原型となったそうです。

このエリアでは、「潮吹き防波堤」や「倉庫群」、跳ね上げ式の橋「末広橋梁」「臨港橋」など、貴重な近代の産業遺跡が観られます。

▲港の中、銀色のタンクの手前側に、穴があいた半円形の防波堤が見えます。これが珍しい「潮吹き防波堤」です。
「潮吹き防波堤」に近寄ってみたところ。
稲葉三右衛門が築いた旧港が暴風雨で大破したため、明治26年(1893)に築かれたものだそうです。
▲これを上から見てみると……。これでもちょっと分かりづらいですね。
▲すぐ近くに、「潮吹き防波堤」の構造を示したものがあります。
潮吹き防波堤は大小二列になっていて、小堤を越えた波が溝を流れ、次の大堤に設けられた穴から流れ、その過程で波の力を弱める仕組みだとか。独創的なアイディアですね。

現在では、小堤の外側が埋め立てられてしまっているため、もう機能していませんが、産業遺産として保護されています。

▲また、この近くの千歳運河には現役(!)の跳ね上げ橋「末広橋梁」(国重文)があります。昭和6年(1931)の竣工で、全長58mのうち中央部16mの橋桁が跳ね上がり、大型の船なども航行できるようになっています。
▲角度を変えて。あやふやなネット情報ではありますが、この橋は「平日は常に上がっていて、日に数本の電車通行時間のみ下がる。休日はその逆」という稼働状況なのだとか。動いているところも見てみたいですね!

また、この日は時間が足りずにうっかり見に行くのを忘れてしまったんですが、「末広橋梁」から南へ300mほどのところに、もう一つの跳ね上げ橋「臨港橋」もあります。こちらもお忘れなく!

港の景色を一望!日中も楽しい『うみてらす14』

▲四日市市の港が一望できるのが、四日市港ポートビルにある『うみてらす14』Facebook)です。こんなに高いビルの14階に位置し、見晴らし抜群!2015年には「日本夜景遺産(施設型夜景遺産)」に認定されています。

▲四日市といえば……のコンビナート工場群の夜景を楽しむツアー「四日市 夜景クルーズ」も開催されています(大人60分5,000円など)。ぜひ参加したかったのですが、基本的に毎週金曜・土曜の運航のため、どうやっても日程が合わず。残念!
▲『うみてらす14』は、四日市港の景色が一望できるだけではなく、展示コーナーでは、四日市港の歴史や港の役割を紹介した展示などもあります。写真の「ナビゲーションシアター」では、映像と大型模型を使って四日市港の機能などをわかりやすく紹介しています。
船の操作を体験できるこんなコーナーも。かなり古めのシステムのようですが、逆にそれがいいんです!
▲また、四方の展望ロビースには望遠鏡(無料)が設置してあります。コンテナの積み下ろしなど、肉眼で見ていても面白いんですが、高性能な望遠鏡で見るとよりリアルに。大人も夢中になります。
▲四日市港の工場群が一望に。
土日祝日は 21:00 まで開館しているため、ここから夜景の撮影などもできます(※三脚も使用可。ただし手すりより低い位置で)。受付では、ガラスへの映り込みを防ぐ吸盤付きの暗幕も無料で貸してもらえるとか。
こちら側の眺めがまたそそります!海岸沿いにはガントリークレーン(通称:キリン)が並び、広いスペースにたくさんのコンテナが積まれています。このジオラマ、自宅に欲しいですね!
▲運河と海が連なるこんな眺めも。
この日は夜景が見られなかったのが心残りでしたが、それでも十分に楽しめました!

うみてらす14(四日市港ポートビル)

HP【公式】うみてらす14|四日市港管理組合
SNSFacebook
住所三重県四日市市霞二丁目1-1
電話059-366-7022
休館日水曜日(祝日の場合は開館)
12月29日~1月3日
営業時間10:00~17:00
※土日祝は 21:00 まで
入館料一般 310円、中学生以下 無料
駐車場無料駐車場あり

名物「四日市とんてき」の名店『一楽』さん

そして、夕食には楽しみにしていた名物「四日市とんてき」をいただきます!その定義は以下の4項目だとか(by 一般社団法人 四日市とんてき協会さん)。

  • 1.ソテーした厚切りの豚肉である
  • 2.黒っぽい色の味の濃いソースが絡められている
  • 3.にんにくが添えられている
  • 4.付け合わせは千切りキャベツが主である

有名な「まつもとの来来憲」さんInstagram)など、中華料理店などから広がり、現在はレストランやラーメン店などでも提供されるようになっています。

▲この日、お邪魔したのは、評判の良かった『一楽』さん食べログ)。近鉄四日市駅から徒歩約3分という好立地の、いわゆる町中華屋さんです(創業51年とのこと)。当然のように「四日市とんてき」ののぼりが立っていますね。
▲お店前のメニュー表示。酢豚や酸辣湯麺など、いかにも中華っぽいメニューの並びの中に、ひときわ大きく「とんてき定食」の表示が。やはりこちらが一番人気のようで、店内ではたくさんの方が幸せそうに頬張っていました。
▲こちらが一楽さんの「とんてき定食」(1,550円)です。
分厚く切った豚肉をニンニクと一緒に甘め・濃いめのソースで炒めた、スタミナ満点の逸品です。香ばしい風味がたまりません!キャベツにも、白ごはんにも、ビールにも合う、パワフルな肉料理です!
▲アップで。かなりくどそうに見えますが、そこまで脂は強くありません。ちょうどいい甘さと醤油辛さで、ご飯がすすむこと。食欲の衰えてきた私のようなおっさんでも、ノンストップでぺろりと完食しました!本当に美味しかった!
▲余談ですが、四日市市のゆるキャラ「こにゅうどうくん」だとか。今なおせんとくんが大活躍中の奈良県民から見ると、この攻めたセンスにはちょっと親近感がわきます 笑

一楽

HP【参考】食べログ
住所三重県四日市市諏訪栄町10-2
電話059-352-5073
定休日木曜日(臨時休業あり)
営業時間11:00~14:30、16:30~20:50
駐車場なし(近隣に有料Pあり)
アクセス近鉄四日市駅から徒歩約3分
 

 

スマホでも撮れた!工場夜景スポット3箇所

四日市市巡りの最後に、工場夜景を観察&撮影できるスポットを3箇所まわってみました。

観光案内所などでは「四日市コンビナート夜景マップ」という冊子も配布されていますし、以下のようなサイトを参考にしてもいいでしょう。

なお、今回の旅行では、なんとカメラを持っていくのを忘れてしまったため、すべてスマートフォン(iPhone14)で撮影してます。さすがに画像は粗めですが、思ったよりもはるかにきれいに撮れました。

「四日市ドーム前(霞ヶ浦緑地公園)」で撮影しました。遠くの灯りが運河に反射するのもいいですね。体育館なども併設された公園のため、駐車場も完備されていて便利!
▲こちらは「南部丘陵公園」からの一枚。小高い丘の上にある公園から一望できます。無料駐車場もあって便利なんですが、山の中の真っ暗な道を数百メートル進む必要があるため、照明は必須です。さすがにスマホのカメラでは力不足な感はありますね。
▲最後は「昭和四日市石油南」からの眺め。川に沿って工場が連なっていて、距離も近く撮影スポットも豊富。交通量の少ない堤防道路のため、車も停車しやすかったです。ちょっとノイズは入りましたが、いい写真が撮れました!

四日市市は楽しいスポットあり(津市はまた次回)

名物「四日市とんてき」を食べること以外、ほぼノープランでこのエリアに遊びに行きましたが、決して派手さはないものの、楽しいスポットがいくつもありました。

やはり四日市の工場群の景色は素晴らしいですね。夜景は美しいのはもちろんですが、明るい時間に見てもワクワクします。トミカなどが好きな少年にぜひ『うみてらす14』からの風景を見せてあげたいですね。

次回はここからの夜景を見たり、夜景クルーズに参加したりしたいですし、四日市とんてきの食べ歩きをしたり、今回は掘り下げられなかった津市ももっと丹念に巡りたいしと、次回やりたいことはたくさん見つかりました。また行きます!

※実際にお邪魔したのは「2023年10月2日」でした。

その手は桑名の焼き蛤!桑名市で名物「はまぐり」食べ歩き <三重県旅行記その1>(2023-11-13)三重県の桑名市と四日市市(と、津市も少々)へ1泊2日の小旅行へ行ってきました。初日の目的は、これまで食したことがなかった桑名名物の「蛤(はまぐり)」を食べることです。人気の『食堂はまかぜ』さんなど3軒を食べ歩きましたが、さすがは本場。美味しかったです!

美しい洋館「六華苑」など!桑名市をじっくり観光しました <三重県旅行記その2>(2023-11-17)夫婦で1泊2日の【三重旅行】(桑名市・四日市市など)へ行った旅行記です。初日の桑名では名物の「蛤(はまぐり)」を食べ歩きましたが、食べる以外にも美しい洋館があったり、渋い商店街や城跡があったり。意外なほど私たち好みの渋くて面白い街でした。

 

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