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【読書メモ】米国株「レバナス」投資 月1万円の積み立てから狙う“悪魔的リターン”

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全世界株式やS&P500など「インデックスへの長期積立投資」が推奨されています。本書は「その成長を信じているなら、2倍のレバレッジをかけたナスダックへの投資でもいいんじゃね?」という提案の書です。なるほど!説得力を感じました!

S&P500に長期投資するならレバナスでいい!?

老後2000万円問題などが話題になった昨今、我が家でも(ささやかながら)せっせと投資に励んでいて、投資関連の書籍などもよく読んでいます。

基本的に現在の流れは、全世界株式やS&P500への「インデックス投資」で、毎月の積立投資を続け、じっくり長期で持ち続けることが推奨されています。もちろん我が家でも基本はその路線です。

そこに一石を投じたのが本書です。

「レバナス」とは、アメリカのナスダック(NASDAQ100)の2倍程度の値動きをするように設定された「レバレッジNASDAQ100」という投資信託のこと。わかりやすくいえば、NASDAQ100が100円→110円に値上がりすれば、手持ちの商品は上昇率が2倍の120円になるようになっています。もちろん下がった時も2倍下がります。

レバレッジを使った金融商品といえば、元手の約25倍まで取引可能なFX(外国為替証拠金取引)などが思い浮かびます。こちらは少ない資金で大きな金額を動かせる代わりに、相場の急変によっては追加の入金を求められたり、強制決済されたりするリスクがあります。一晩でほぼ全てを失う可能性もあります。

しかし、同じようにレバレッジをかけて行うレバナスですが、2倍程度なので暴落してもゼロになるほどのダメージを受けにくく、いつかやってくるであろう上昇相場まで持ち続ければ驚異的なリターンが期待できる、という違いがあるとか。

【発売即重版】レバナスは「レバカス」…だと? 読んだあともそう言える?

日本初のレバナス本、発売。メリット・デメリット含め、中立的に解説。
「YouTubeはエンタメ。だから、論争相手をコキ降ろしたりしてます。でも、本ではそういうのナシ。
努めて統計的に論じたので、レバナス民やレバナスに興味がある方はもちろん、アンチレバナスの方にご一読いただけたら光栄です」
(風丸)


【第1章】世界最強の株価指数NASDAQ100のメリットを全力で叫ぶ!
【第2章】「レバナスの組み入れが資産形成に効率的」と思うワケ
【第3章】レバナス「3大リスク」の脅威と考え方
★レバナスにとって高金利は地獄・低金利は天国
★これからは低金利時代が濃厚?
★2024年からは非課税運用できない
★レバナスに繰上償還リスクはある?
★繰上償還と受益権総口数の関係
★受益権口数は右肩上がり!
★リスクを受け入れることができるか?

【第4章】最大成果を出すための「1%の知識と99%の気絶」理論
★レバナス放置野郎にあなたは勝てない
★レバナス変則分割投資の極意
★一括投資が弱い時期、強い時期を把握する
★風丸式・レバナス変則分割投資法
★買い増し判断にはRSIを活用

【第5章】「リスク最小化・リターン最大化」を目指す「最強&万能ポートフォリオ」
★レバナス・プラスアルファのスパイス投資法とは?
★攻守兼ね備えた風丸式最強ポートフォリオ
★楽天USA360で米国債にレバレッジ投資
★レバナスと楽天USA360の投資配分
★インデックス投資をはるかに上回る成績
★万能ポートフォリオの過去の運用成績を試算
★リーマンショックを挟んだ運用は超優秀

細かい説明はここでは省きますが、要は「全世界株式やS&P500も、多い少ないはあるものの、組入銘柄はNASDAQ100と重なっている。“薄味のNASDAQ100”といえる。その成長を信じて長期投資しているのであれば、NASDAQ100でいい、さらにいえばレバナスのほうが効率が良くない?」ということですね。

この理論にはかなり説得力があります。本書ではさまざまなデータを駆使してその優位性を解説しています。

「NASDAQ100がこれまでと同じ高パフォーマンスをキープできるとは限らない」という反論もあるでしょうが、「そんな状況になれば他のインデックスも上昇しないのでは」と考えられます。

もちろん、レバレッジをかけたデメリットもあります。上昇局面には強くても、下落相場に激弱、横ばい相場には不利に働きます。レバナスに限ったことではありませんが、売却する際には相場の良いときを選ぶ必要がありますが、レバナスはやや判断が難しそうですね。

2022年末ごろからの半年間でレバナスは半値くらいまで落ち込んでいましたので、2023年春頃にはまさに “仕込み時” でしたが、株高になってからでは旨味は減少します。ほんと時間分散って大事です。

とはいえ、筆者もいうように“投資のスパイス”としてポートフォリオに組み込む価値は十分にあるでしょう。具体的な商品や比率などは本書にわかりやすく解説されていますので、まぁ無理をしない程度に。

また、著者の風丸さんはユーチューバーで、本書に掲載されているような情報は動画でも見られるようです。ただ、かなり口が悪い芸風のそうなので、そこはご了承の上で(※私は見てませんが)。

※投資はあくまでも自己判断で。
※個人的には、投資初心者の方は今(※2023年6月現在)のような株高の時には静観し、下がったタイミングまで投資を控えるべきだと思っています。

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