
天理教の独特の雰囲気を感じる「天理市街」散歩その1
夫婦二人で思いつくまま奈良を歩く【奈良てくてく歩き】。今回は、天理市の天理教施設あれこれと、駅前の商店街をてくてくと歩きました。
新宗教の本部を見てまわるとなると、敬遠したくなる方も多いかもしれませんが、独特の建物や街並みが見られるだけで、かなり面白いものです。その雰囲気を少しだけ味わってみてください。
天理市「天理教関連めぐり」ルートはコチラ
今回は、天理教の本殿「天理教教会本部」を出発地点として、天理教の施設を中心に、駅前の「天理本通商店街」を通って天理駅までのルートを往復しました。
新宗教「天理教」の巨大な神殿です
「公称190万人」という信者数を誇る新宗教「天理教」の本拠地である天理市は、天理教関連の独特の建物が多数立ち並ぶ土地でもあります。特に、天理教の神殿『天理教教会本部』の周辺には、日本全国から「おじばがえり」の信者さんがやってくることに備えて、多数の宿泊施設(母屋)が建っており、日本有数の宗教都市の雰囲気が味わえます。
奈良県民の方であれば、天理市がこうした宗教都市であることはご存知だと思いますが、その特異性のためか、あまり珍しがって観光に訪れたりすることも少ないようです。しかし、私は元々は他所で生まれ育った人間ですし、お寺巡りも大好きですので、何の気負いも無く自然に「天理教教会本部」の建物を見て歓声を上げられます。
とにかく、どの建物もスケールが大きくて、そして同じようなパターンが延々と続くため、夢の中のようなシュールな光景に見えるところが面白いんですよね。
天理教教会本部だけでも、かなり広めの土地ですので、信者の方たちのお邪魔にならないように、静かに散歩してみてください。
博物館「天理参考館」の前から「天理教教会本部」を眺めたところ。広々とした道路が一直線に続いています
「天理教教会本部(神殿)」の正面。日本古来からの神道とは教義が違うため、鳥居(黒門といいます)の形も独特。他では見られない形状でしょう
天理教教会本部を真正面から見たところ。人の姿が少なく見えますが、この日は日曜日の礼拝があったようで、沢山の信者さんの姿が見られました
天理教教会本部の「南礼拝所」。この両側には、さらに大きな東西の礼拝所、裏側にも北礼拝所があり、全て二階建ての廻廊で繋がっています。そのスケールの大きさには、本当に驚かされます
南と西の礼拝所を繋ぐ廻廊。かなり引いた位置から撮影しているにもかかわらず、全景を収めることはできません!
拝殿の鬼瓦。これは何をかたどったものでしょうか?廻廊にガラス窓が入っているのも、独特のクラシックな雰囲気を感じさせてくれます
重厚な建物と独特の雰囲気、いいですよ!
天理教教会本部の大きな神殿を見るだけでもかなりの迫力ですが、この手の建築物が好きな私としては、建物の細部をじっくりと見るだけでも飽きません。木の質感や作りなど、全体的に重厚感が感じられるものですので、じっくりと見てみてください。
ちなみに、この日は日曜日の昼下がりということもあって、沢山の信者さんがお祈りに訪れていました。小さなお子さんや若い男女まで、当然のように神殿にやってきている姿は、他の土地ではなかなか見られないものでしょう。
やや特異なスポットではありますが、そんな雰囲気も含めて味わってみてください。
廻廊の屋根瓦。瓦に見える紋は天理教の紋。梅をモチーフにしています。奈良の他の古寺と比べると、やはり組物は簡素ですね
廻廊は二階部分を歩けるようになっています。信者さんが熱心に雑巾がけをしている様子も見られ、ピカピカに磨き上げられています
礼拝所と廻廊の接続部分。入り組んだ屋根の様子が面白いですね。また、礼拝所の屋根自体も、複雑な入母屋作りになっています
北礼拝所の正面に建つ、緑がかった屋根の建物が「教祖殿」。現世では亡くなった教祖様が住まいとしている建物とされています。この広々としたスペースが、行事の時には大勢の人で埋め尽くされるというのですから、すごいスケールですね
廻廊の一部。ここだけ見ると、歴史ある武家屋敷のようにも見えますね。重厚感のある、とても美しい建築物です
ここまで離れてみて、ようやくほぼ全景がカメラに収まります。廻廊で繋がった一つの建物としては、これ以上大きなものを見たことがありません
■天理教教会本部(神殿)
HP: http://www.tenrikyo.or.jp/ja/top.html
住所: 奈良県天理市三島町271
電話: 0743-63-1511
宗派: 天理教
創建: 1984年
拝観料: 無料
駐車場: 無料駐車場が多数あります
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