2012-08-01

奈良愛あふれる一冊『奈良旅ちょこっとアドバイス』書評

奈良愛あふれる一冊『奈良旅ちょこっとアドバイス』書評

奈良好きさん必携の手帖「奈良旅手帖」の作者・生駒あさみさんと、奈良市観光大使のトラベルライター・多田みのりさんの共著『奈良旅ちょこっとアドバイス』が発売されました。さっそく拝読しましたが、奈良が好きで奈良に通っている方たちだからこその視点が感じられて、とても楽しい一冊になっていました!


お二人のユニット「コトナラ」名義です

奈良を愛する方必携の「奈良旅手帖」の作者であり、マニアックな奈良関連商品を販売する愛すべきお店『旅とくらしの玉手箱 フルコト』さんの主でもあり、私たちの友人でもある「生駒あさみ」さん。

彼女が発行を続けている奈良旅手帖には、手帖としての機能だけではなく、毎年役に立つコラムなどが掲載されていますが、2010年版・2011年版に掲載されたものに加筆し、再編集したものが『奈良旅ちょこっとアドバイス』という一冊の本にまとまりました。

同じくフルコトさんの主であり、奈良市観光大使も務めるトラベルライターの「多田みのり」さんとの共著で、「コトナラ」というユニット名になっています。


書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-01

『奈良旅ちょこっとアドバイス』の表紙。とても可愛らしいデザインになっています。オールカラー96ページで、お値段は「1,300円」(通販では1,380円)。一般書店では販売されていませんのでご注意ください


奈良の歳時記・食・お花などの情報が

その内容については、著者のお二方のページで紹介されていますので、まずはこちらをご覧ください。

Naratabi-Holic  奈良旅ちょこっとアドバイス 中身ちょこっと公開
旅恋Green・多田 新著『奈良旅ちょこっとアドバイス』ができあがりました!

大まかには「奈良の歳時記」「奈良の食」「奈良の社寺のお花」「奈良のおすすめスポット」の4部構成になっていて、間にミニコラムが挟まります。すでに発表済みのコラムもありますが、掲載されている情報は全て最新のものに更新されています。


書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-02

まずは【毎月行きたくなる!奈良を彩る歳時記】から。2010年版のコラムを、最新版に加筆修正したものです。奈良の毎月の行事が見開き2ページずつ紹介されています。お花あり、イベントあり、食や名産品あり。アドバイスも交えながら、楽しく役立つコラムになっています。その時々の奈良の空気が伝わってきて、色んな奈良を楽しみたくなりますね!

書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-03
お次は、2011年版のコラムがベースになった【旅先でこそ食べたい土地の味 奈良美味満載!】。奈良の食べ物と、それが実際に食べられるお店の紹介になっています。

奈良の食の名物というとなかなか見当たらないものですが、ここでは「飛鳥鍋・吉野葛・あすかルビー・清酒と奈良漬け・奈良のうまいもの・大和茶と茶粥・そうめん・柿の葉寿司・大和の伝統野菜・柿・ゆうべし・大和肉鶏」が紹介されていて、どこへ行けば食べられるかがすぐ分かるのも便利ですね。

書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-04
【古社寺を彩る花たち 百花繚乱の奈良】は、古社寺の美しい花々と、周辺のおすすめスポットを紹介する未発表のコラムです。

「般若寺のスイセン・菅原天満宮のウメ・海龍王寺のユキヤナギ・金峯山寺のサクラ・霊山寺のバラ・矢田寺のアジサイ・唐招提寺のハス・円成寺のキキョウ・本薬師寺のホテイアオイ・白毫寺のハギ・正暦寺の紅葉・當麻寺の冬ボタン」が掲載されています。写真の唐招提寺のハスのページでは、合わせて「たまうさぎ」さんのお団子が紹介されていたり、実用的で納得のセレクションですね。

書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-05
【コトナラのおすすめスポット】では、生駒さんと多田さん、それぞれが個人的なおすすめスポットについて書いています。テーマは、山の辺の道・葛城の道・奈良南部など。写真の「雨の日の楽しみ方」というコラムなどは、「雨が降ったら自宅にいればいいやん」と考えがちな私のような地元民にはちょっと斬新でした。

書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-06
さらに、奈良旅手帖の2009年版~2011年版までの、表紙一覧ページなどもあります(28種類も!)。この他にもミニコラムも掲載されていて、奈良好きであれば最初から最後まで楽しめる内容だと言えるでしょう!


奈良在住者とはまた違った感覚が新鮮です

さすがは奈良マニアなお二人が作ったものだけに、情報が詳細で的確です。私も熱心に情報収集しているタイプの地元民ですが、知らないお店などがたくさん見つかりました。さすがです!

また、お二方とも関東にお住まいで、奈良に通い詰めている方たちですので、私のような地元民とは目線が違ったりするのも新鮮でいいんですよね。

大好きな奈良ですが、そこに暮らしていると小さな季節の移り変わりや、街中の変化には鈍感になりがちです。季節が当たり前のようにやってきては過ぎ去って行くのですから、いちいち意識しなくなっていきます。しかし、他の土地から定期的に奈良へ来る方たちだからこそ、先回との違いや他所の土地との違いをはっきりと感じ、それを楽しんでいらっしゃる様子が伝わってくるのです。

販売店でもある「小さなホテル 奈良倶楽部」さんが、ブログの中でこのように紹介なさっています。



では最後にちょこっと、私のお気に入りの箇所
文月の奈良を紹介したコラムの冒頭部分を抜粋させていただきます。

「梅雨が明け青空が戻ってくると、奈良へ行かなくちゃという気分になります。炎天下の中、蝉の声が耳鳴りのように聞こえる参道を抜けて御堂に入った時の、すーっと心が落ち着いていく感覚は夏ならではであり、ついクセになります。結界をくぐり神仏の懐に入ったような安堵感と、ひんやりとした古建築を抜ける風の涼やかさをぜひ体感してみませんか。」

7月の奈良をこのように捉えて下さっていることに
私はとても嬉しく感じています。(ありがとう)


奈良の地元の人間にも、単なる仕事としてやっているライターにも書けない、奈良ののんびりと優しい空気が伝わってくるような、素晴らしい内容です。奈良好きな方はぜひ手にとってみてください。

『奈良旅ちょこっとアドバイス』は、「旅とくらしの玉手箱 フルコト」さんなどで購入できます。また「通信販売」も受け付けていますので(送料分も含めて1,380円になります)、こちらからもどうぞ。


『奈良旅手帖2013』も予約スタートしました

なお、『奈良旅ちょこっとアドバイス』とは別に、手帖の最新版『奈良旅手帖2013』の予約もスタートしました。

こちらは、生駒あさみさんが2009年から毎年発行を続けているもので、奈良の行事や季節の花、寺社仏閣の拝観や御朱印情報、駅のコインロッカー、レンタサイクル、早朝営業のお店情報など、奈良を旅する方に便利な情報が詰まった手帖です。


最新の2013年版では、昨年に引き続き、私もコラムを何本か担当させていただくことになっております。

そして、私たちの革グッズ製作プロジェクト【鹿野堂(ろくやどう)】でも、オリジナルの「馬革カバー」を製作させていただきます(手帖代とは別途「3,500円」必要です)。とても軽くて手触りの良い手縫いの革カバーになりますので、奈良旅手帖ともども、よろしければこちらもご予約くださいませ(ご予約はこちら)。


書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-07

馬革製のシンプルな手帖カバーです。比較的軽くて、手にしっくりと馴染みますので、使い込んでくるといい味が出るでしょう。毎年使う奈良旅手帖ですから、こんなカバーを奮発していただくのもいいと思います!

書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-08
開いたところ。チケットなどがはさみやすいように、奈良旅手帖のビニールカバーをそのまま覆うように作ってあります

書評『奈良旅ちょこっとアドバイス』-09
表面にはシンプルに、模様などはつけていません。見返しの部分にこっそりと鹿&雲のハンコを押す予定です






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