2014-11-07

現代アートのびっくり箱『はならぁと2014』@生駒宝山寺参道

現代アートのびっくり箱『はならぁと2014』@生駒宝山寺参道

歴史的な町家・町並みでアート作品を展示する『奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014』。生駒市の「生駒宝山寺参道」エリアを拝見してきました。こあ会場は「旧たき万旅館」さん。増改築を繰り返して迷宮のようになった昭和の旅館建物を舞台に、「百鬼夜行」をイメージした展示が行われています。部屋の扉を開けるたびに、次々にユニークなアート作品が登場して、本当に楽しかったです!


『奈良・町家の芸術祭 はならぁと』開催中

歴史的な町家・町並みを活用してアート作品を展示する、奈良らしいアートイベント『奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2014』(TwitterFacebook)。2011年からスタートして、今年で4年目を迎えました。

町家と現代アートの出会いによって、新たな町の魅力に気づかせてくれる、素晴らしいイベントで、普段は一般公開されていない建物に入れたり、展示されたアート作品との違和感を楽しんだり、私たち夫婦そろって毎年楽しみに拝見しています。

2014年のはならぁとは、メイン会場となる3ヶ所の「こあ」、各地域のまちづくり団体が独自に運営する8ヶ所のサテライト会場「ぷらす」で開催されます。

●はならぁと こあ
会場: 郡山城下町・奈良きたまち・生駒宝山寺参道
会期: 2014年11月7日(金)~ 11月16日(日)

●はならぁと ぷらす
会場: 田原本寺内町・御所まち・五條新町・今井町・八木札の辻・郡山城下町、奈良きたまち、生駒宝山寺参道
会期: 2014年11月7日(金)~ 11月24日(金)


奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-02

恒例となったアートイベント『奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2014』のポスター。現代アートというとややこしいもののように思えますが、堅苦しくもなく、気軽に楽しめます


まるで迷路!昭和的な旅館建築が舞台です

今年初めて会場となった生駒市の「生駒宝山寺参道」を拝見してきました。

宝山寺」(紹介記事)は、現世利益の神・大聖歓喜天を祀る、聖と俗が入り混じった、独特の雰囲気のある土地です。

メインの会場は、つい最近まで旅館として営業なさっていた「旧たき万旅館」さん。奈良らしい古建築ではなく、いかにも「昭和の旅館」という感じで、増改築を繰り返して迷宮のようになった不思議な建物です。現在は休業中ですが、近いうちにゲストハウスとして生まれ変わる計画もあるとか。

そんな土地のそんな建物を舞台として、キュレーターの村田典子さんを中心に「百鬼夜行」をイメージした展示が行われています!雰囲気にぴったりですね!


奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-04

はならぁと「生駒宝山寺参道」のメイン会場となる「旧たき万旅館」さん。右手の石段は宝山寺へと続いていて、両脇にずらりと灯籠が並びます。建物だけ見ると、はならぁとの会場としては新しくてちょっと心配になりましたが、その内部は楽しいカオスでした!

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-05
正面に飾ってあるのが、カガマサフミさんの作品。可愛らしいキャラクターに置き換えてありますが、モチーフは「餓鬼草紙」(Wikipedia)でしょうか

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-06
ロビー部分。入って左手に受付と物販スペースがあり、館内マップが手渡されます。迷路のように入り組んでいますので、床の3色のテープに従って移動していきます。この部分はかなりきれいに修繕されていて、建物のイメージがますます把握しづらくなっています

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-07
ロビーの突き当り部分で、「はまぐちさくらこ」さんの制作ライブが行われていました。この館内では、作家さんたちはたき万旅館さんの浴衣を着ていらっしゃいます!不思議な光景ですね

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-08
旧たき万旅館さんは、昭和っぽさを感じる旅館建築で、入口部分から下がるような三階建てになっています。旅館風の旧館・後から増築された新館が、乱雑というようなレベルでつながっています。客室を使ってアーティストさんの作品が展示されていますが、どの部屋を開けても驚きがあり、本当に楽しい展示でした!

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-12
旧館部分の客室は、まるで下宿宿のよう。天井の模様も、まるでアートのようです

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-15
ひと部屋だけ、布団がつめ込まれたままで公開されていたり。これはこれで美しいですね

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-17
館内にあったタバコの自販機。いつまで現役だったのかは分かりませんが、500円玉が使えないタイプのようです。マイルドセブンのお値段は250円でした(笑)

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-46
避難はしご「オリロー」の使用方法の説明書。劇画タッチ!建物自体に小さな違和感がたくさんあって、それを探すのも楽しみ方のひとつですね


クレイドール作品「木村 まさよ with 月眠」

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-21
個人的に気になった作品(と空間)などをご紹介していきます。生駒市在住のクレイドール作家「木村 まさよ with 月眠」さんの作品。新館の一番下の階が、コンクリート打ちっぱなし、床は砂利のままという、何とも不思議なまま使用されていたのだとか。場所の力が強いです

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-23
そんな部屋に、古びた家具が並び、粘土の人形たちが住まいます。土や粘土、コンクリート、ガラス。そして木や畳、カーテンの布。無機質と有機質が入り混じった面白い世界観になっています

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-24

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-25


ベルベットに油彩を用いた作品「谷原菜摘子」

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-28
一見、普通の旅館のお部屋に見えますが、そこに飾られた「谷原菜摘子」さんの作品が、すべてを覆しています

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-30
青白い顔の少女など、病的な人々が描かれています。谷原さんの作品は、ベルベットの生地に油彩と装飾を施しています。金銀のラメなども使用されているため、間近で見ると刺繍かと思うような存在感があります

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-31


色覚検査のような幾何学模様「大井戸猩猩」

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-36
「大井戸猩猩」(おおいどしょうじょう)さんの作品。遠目には普通のグラデーションに見えますが……

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-37
色覚に異常がないか判定する検査用紙(石原表)のように、小さな幾何学模様で細かく書き込んであります!近づいてみると迫力あります!

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-38
山野に浮かぶ日月。屏風仕立ての日本画のようですが、まん丸の中には細かく細かく書き込まれています。この違和感が面白い!

浴室いっぱいに墨で描いた作品「高木薫」

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-40
大浴場では、書画作家であり染織家でもある「高木薫」(たかぎかおり)さんが、墨でペイントしていました。浴室はかなり古びていて、もうそのまま使えないような状態でしたが、そこへ直接ペイントすると強烈な違和感があって面白いですね!

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-41
浴室内部。浴槽から何かほとばしり出ているようにも見えます

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-42
浴槽の底にも。「水」という漢字が連なっているんですね。吸い込まれそう!


この他、たくさんの作品が拝見できます

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-44
奈良で活躍中のアーティスト「トーチカ」さんの作品も。長時間露出とコマ撮りアニメーションの手法を用いた映像作品で、障子に投影するとまた面白いです。この他にも、興味深い作品は多数ありましたので、ぜひ会場へ足を運んでみてください!

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-09

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-10

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-13

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-14

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-19

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-26

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-32


ぷらす会場「宝山寺洗心閣」もユニーク

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-50
旧たき万旅館さんのすぐ近く、ぷらす会場「宝山寺洗心閣」も拝見できました。この建物は、宝山寺の宿坊として現在も使用されているもの。こんな建物があったんですね。建物前の広場では「生駒聖天万燈会 灯籠BEST100基展示」という企画も行われていました

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-51
嶋田健児さん、中尾彩子さん、鍵豪さんという、3名の作家さんが共同して『The voice of「H」+』というタイトルの作品を展示していました。写真は、嶋田さんの陶芸作品。まるで町並みのよう。古代の都市を上空から俯瞰しているような気分になりますね

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-52
鍵さんのインスタレーション作品。布団部屋の小さなスペースに青い光が。頭上にかけられたヘッドホンからは不思議と心地良いノイズが漏れています。異世界へ迷い込んでしまったかのような感覚でした

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-53
見晴らしのいい一角には、お香が焚かれ、窓から景色が眺められるようになっていました。これは気持ちいい!


生駒山の夕闇。百鬼夜行と出会いそうです

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-55
宝山寺の参道脇には、ずらりと灯籠が並びます。昼間には何度もきていますが、夕暮れになって火が入ると、また違った雰囲気がありますね

奈良・町家の芸術祭 はならぁと2014@生駒宝山寺参道-56
「観光生駒」のネオンライトが輝くアーチ。不思議な魅力のある場所ですね


■奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2014

HP: http://hanarart.jp/2014/
Twitter: @HANARART
Facebook: https://www.facebook.com/hanarart

・はならぁと こあ
会場: 郡山城下町・奈良きたまち・生駒宝山寺参道
会期: 2014年11月7日(金)~ 11月16日(日)

・はならぁと ぷらす
会場: 田原本寺内町・御所まち・五條新町・今井町・八木札の辻・郡山城下町、奈良きたまち、生駒宝山寺参道
会期: 2014年11月7日(金)~ 11月24日(金)

※基本的に、どの会場も無料で拝見できます


■生駒宝山寺参道│奈良・町家の芸術祭 はならぁと 2014

詳細: http://hanarart.jp/2014/core/houzanji
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: 近鉄「生駒駅」から、近鉄ケーブル「宝山寺駅」下車。徒歩約10分


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