「小糸しだれ桜」2本の古木が満開の『大野寺』@宇陀市
宇陀市の『大野寺』で、対岸の巨岩に掘られた「弥勒磨崖仏」と、春の枝垂れ桜で知られています。この日は樹齢300年の立派な「小糸しだれ桜」2本が満開でした。かなりの老木のはずですが、花の付き方も密で、元気いっぱいという印象です。生憎の曇り空でしたが、たくさんの観光客で賑わっていました。
弥勒磨崖仏と春のしだれ桜が有名です
681年に役行者によって創建されたと伝わる古寺『大野寺(おおのじ)』。小さなお寺ですが、対岸の岩に掘られた大きな「弥勒磨崖仏」と、春の枝垂れ桜で知られています。
大野寺のしだれ桜は、3月末ごろに開花し、4月上旬に見頃を迎えます。それほど広い境内ではありませんが、この日は日曜日ということもあり、たくさんの観光客が押し寄せていました。夜間はライトアップも行われ、一日中賑やかです。
普段は静かなお寺ですが、この期間だけは大混雑になりますが、この期間だけ広めの無料駐車場が借りられて、地元の方が交通整理もしてくれますので、車に関しては比較的余裕があります。また、近鉄大阪線「室生口大野駅」から徒歩5分ほどですので、意外とアクセスしやすいでしょう。
宇陀市の『大野寺(おおのじ)』。桜の季節は大変な混雑になります。普段は拝観料300円のようですが、この時期だけは400円となるようです
樹齢300年!珍しい「小糸しだれ桜」が2本も
大野寺では、山門をくぐってすぐ、そこから離れたところと、樹齢300年という大きな2本のしだれ桜が見事に咲き誇っていました。これは「小糸しだれ桜」という珍しい種で、ちょうど満開でした!
品種によって違いはあるのかもしれませんが、普通は樹齢300年ともなると、衰えが出てきても不思議のないくらいだと思います。しかし、大野寺の桜は花の付き方も密で、元気いっぱいという印象です。
この日は生憎の曇り空(少し前まで雨だったのでお庭は泥だらけでした)だったため、写真うつりはよくありませんが、実際にはもっと艶やかでした。
大野寺の2本の「小糸しだれ桜」。これは山門をくぐってすぐのもの。桜の滝に打たれるかのような近さです
こちらは境内奥側のもの。枝の先端が地面に届くほどで、花数も多く、こちらの方が元気な印象でした
ふわふわのカーテンのような枝垂れ桜です
大野寺のしだれ桜の写真を何枚か掲載しておきます。
なお、桜の季節は夜間ライトアップも行われていますので、そちらを狙ってみるのもいいかもしれません。ただし、境内での三脚の使用は禁止されていますので、お気をつけください。
また、宇陀市には「又兵衛桜」(紹介記事)や「水分桜」「佛隆寺の千年桜」など、美しい桜が多数あります。ぜひ合わせて巡ってみてください(参考:宇陀市/宇陀市内の桜開花情報)
巨大な「弥勒磨崖仏」の遥拝所もあります
大野寺では、室生川を挟んだ対岸の岩に刻まれた「弥勒磨崖仏(みろくまがいぶつ)」をじっくりと観てみてください。1999年に保存修理工事が行われましたが、遠目からでもはっきりと見える……というほどではありません。
1207年から制作が始まったもので、完成はその2年後。約30mの巨岩に、11.5mという巨大な弥勒菩薩の像を刻んでいます。こんな険しいところにどうやって作業したのかと不思議になりますが、これも修行の一環だったのでしょう。
大野寺の脇の通りからでもしっかりその姿は拝めますが、境内の「遙拝所(ようはいじょ)」から拝むのが正式です。磨崖仏の荒々しさが和らぎ、また違った印象になります。
大野寺境内の「遥拝所」。ここのお堂を通して、対岸の巨岩に刻まれた「弥勒磨崖仏」を拝するのが正式です
別の角度から。影になったりするため、見えやすい時間帯や天候条件があるそうです。晴れた夕方くらいが見やすいとか
小糸しだれ桜と弥勒磨崖仏
その他、大野寺のお庭で咲いていたお花など
また、大野寺のお庭では、可憐な「紅しだれ桜」やモクレンやユキヤナギなど、色んな花が咲いています。この日は足元がぬかるんでいたためゆっくりと拝見できませんでしたが、春爛漫を満喫できました!
■大野寺(おおのじ)
HP: 参考サイト(巡る奈良)
住所: 奈良県宇陀市室生大野1680
電話: 0745-92-2220
宗派: 真言宗室生寺派
本尊: 弥勒菩薩
創建: 681年頃
開基: 役行者
拝観料: 300円(桜の季節は400円に)
拝観時間: 8:00-17:00(冬は16時まで)
駐車場: 無料(桜の季節は増やされます)
アクセス: 近鉄大阪線「室生口大野駅」から徒歩5分
※桜の季節は三脚の使用は禁止です。夜間ライトアップも行われます。
■参考にさせていただきました
宇陀市観光サイト|観光案内|花|大野寺のしだれ桜
大野寺の桜 | 春日野奈良観光
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