移動プラネタリウムで観る『キトラ古墳 天文図と中国の星座』
明日香村「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」で『キトラ古墳 天文図と中国の星座』という移動プラネタリウムで映像を楽しむイベントに参加してきました。美しい映像で満点の夜空が再現され、キトラ古墳壁画・天文図に描かれた中国星座が本物さながらに見られる、とても楽しい体験でした!
移動プラネタリウムはダンボール製!
明日香村の「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」で、移動プラネタリウムで楽しむ『天文図と中国の星座』というイベントが開催されました。
直前までほぼ情報はなく、10月19日~21日のわずか3日間限定での開催と、参加のハードルはかなり高めでしたが、天文好きな私としては見逃すわけにはいかず、仕事の合間に行ってきました。
最近のプラネタリウムの映像は美しくて驚きますし、奈良文化財研究所が監修しているだけに、とても面白かったです。行っただけの価値がありました!
「キトラ古墳壁画体験館 四神の館」館内にあったポスター。この日は恒例となった「キトラ古墳壁画の公開(第9回)」の最終日でした。想像するに、回を重ねるごとに入場者数が減少しているため、そのテコ入れのためにプラネタリウム企画をお試ししてみた……ということではないかと思います
会場の様子。メインの展示室の脇にあるシアタールームが会場です。室内に突如として登場した小型プラネタリウム(全15席)。近くによって見ると……
ダンボール製でした!輸送や組み立ても簡単にできるようになっているんですね
西洋星座と中国星座の比較が楽しい!
簡易プラネタリウムの内部はゆったりとしていて、ダンボール製だとも思えません。上映時間は1回15分です。平日の閉館間際ということで、この回はがらーんとしていましたが、私たちの次の回は、ちょうどキトラ古墳壁画を見終わった方たちで満席でした
内容の一部を簡単に。現在のキトラ古墳の姿から始まり、
カメラがぐぐっと寄って、石室天井の天文図へ。映像が美しくて驚きます!
夜空に目を転じると、眩いほどの光の大河・天の川が流れます
そこに中国の星座が重なります。私たちが見慣れた西洋の星座とはまったく違っていて新鮮ですね。キトラ古墳壁画・天文図に描かれた星座もここに登場しています
北の空に輝く、有名な「北斗七星」。西洋ではおおぐま座のしっぽの部分に当たります
そこにキトラ古墳壁画の天文図に描かれた「北斗」が登場し、その形を比較できます。今回の映像では、約20の中国の星座が紹介されています
北極星は、西洋ではこぐま座にふくまれますが、中国の星座ではまた違った捉え方をしています
うしかい座のアークトゥルスは「大角」に、乙女座のスピカは「角宿」にふくまれたり、
それらがこんな青龍の姿となったり!想像力をはたらかせてますね!
有名な冬の星座・オリオン座は、中国では「参宿」といい、ほぼ同じ形としてまとめられています。やはりあの形はインパクトありますよね
合間合間に、全天に中国の星座が表示されたりします。いいですね!これらをより詳しく解説する映像もぜひ作成してほしいです!
次回のキトラ古墳壁画公開の際にも?
(写真は通常展示部分)今回のプラネタリウム映像、ものすごく楽しかったです!今回はわずか3日間の公開でしたが、これで終わるとは思えません。次のキトラ古墳壁画公開の際には、また見られると思いますので期待しましょう!
■キトラ古墳壁画「天文図と中国の星座」
・会期:2018年10月19日(金)~21日(日)
・上映時間:約15分
・開催場所:四神の館 地階シアター
■キトラ古墳壁画体験館 四神の館
HP: http://asukamura.com/?page_id=9221
住所: 奈良県高市郡明日香村阿部山67
電話: 0744-54-5105
休館日: 年末年始(12月29日~1月3日)
開館時間: 9:30 - 17:00(12月~2月は16:30閉館)
駐車場: 無料
アクセス: 近鉄「壺阪山駅」から徒歩15分ほど(近鉄「飛鳥駅」からバスが発着)
■参考にさせていただきました
【産経ニュース】キトラ古墳壁画の天文図 プラネタリウムで紹介 奈良・明日香村の保存・展示施設
【奈良新聞デジタル】”夜空”にキトラ天文図 - プラネタリウムで解説/明日香できょうから
古代の北極星はどれ? - なぶんけんブログ
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