2014-09-07

近代洋風建築『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学

近代洋風建築『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学

奈良ひとまち大学」さんが開催した授業「なんと、素敵な、レトロ建築 ~南都銀行の歴史と経営理念~」に参加してきました。国登録有形文化財である近代洋風建築『南都銀行 本店』の内部や、屋上を拝見できるというもの。講師役は『tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」』の鉄田さんという豪華さです!とても楽しい授業でした!


競争率5倍!申し込みが殺到した人気授業

奈良市を舞台に、魅力的なひと・奈良のまち・文化・自然・モノに出会える場を提案している『奈良ひとまち大学』さん。奈良にまつわる様々な事柄をテーマとして、ユニークな授業を開催なさっています。

そんな奈良ひとまち大学さんが、8月23日(金)に開催された「なんと、素敵な、レトロ建築 ~南都銀行の歴史と経営理念~」に参加してきました。

これは、奈良市橋本町にある、国の登録有形文化財である近代洋風建築『南都銀行 本店』の、通常は非公開の内部や、屋上を拝見できるというもの。

さらに、講師役として登場なさるのが、私もいつも楽しみに拝見している人気ブログ「tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」」の運営者である「鉄田憲男」さんです。

この企画を知ってすぐに夫婦して申し込み、無事にふたりとも当選したのですが、後から伺ったところによると、定員20人の募集に対して「112人」の申し込みがあったとか!急きょ、定員を25人に増やしたそうですが、それでも競争率5倍ほどの狭き門です。平日午後からの授業だというのに、すごい人気ぶりですね!


『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-01

授業当日、南都銀行本店の入口では、スタッフの方が受付をしていらっしゃいました。銀行の建物内部という、普段は絶対に入れないところへ立ち入ることができるだけでも面白いですが、それが大正時代の美しい近代洋風建築となれば、嬉しさも倍増です!

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-02
授業が始まるまで、7階の会議室に通していただきました。興福寺五重塔と南円堂を見下ろして、その向こうには若草山!この角度からの眺めは貴重ですね

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-03
この日の授業は、金曜日の13:30スタートでした。向って右手に立っているのが、講師役の鉄田憲男さん(※現職は「南都銀行 公務・地域活力創造部 シニアスタッフ」)。「奈良まほろばソムリエの会」の中心メンバーでもある方ですから、奈良について深い造詣をお持ちです


1926年に建てられた美しい近代洋風建築です

国の有形登録文化財に指定されている「南都銀行 本店」は、三条通に南面して建てられ、東は東向商店街に面しています。

1926年(大正15年)の建築で、設計者は新潟生まれの「(長野宇平治(ながのうへいじ))」。奈良ホテル・東京駅などを手がけた「辰野金吾(たつのきんご)」の弟子で、この他に日本銀行本店本館・台湾総督府庁舎なども設計。銀行建築を得意とした方でした。

建築当時は「六十八銀行 奈良支店」(本店は大和郡山市)、1928年に「六十八銀行 本店」となり、1934年、六十八・吉野・八木・御所の4行の合併にともない「南都銀行 本店」となりました。

鉄筋コンクリート造りで、3階建て(一部は4階)・地下1階。大林組が工事を担当し、1923年の関東大震災の教訓から堅牢に作られ、総工費52万3000円(現在の3億円超)という巨費が投じられたそうです!


『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-04

簡単なお話のあと、まずは建物の外観を観察するために外へ出ます。駐車場の奥から南側(三条通側)を見たところ。ここも普段は部外者が気安く立ち入れる場所ではありません。なお、こちら側の窓はすべて塗り込められています

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-05
建物を見上げてみると、建物が折れ曲がっているのに気づきます。向って右手が、1926年(大正15年)建築の旧館部分、左手は昭和に入ってから建て増しされた新館です。パッと見て区別がつかないほど馴染んでいます

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-06
国の「登録有形文化財」(第29-0001号)のプレート。「この建築物は貴重な国民的財産です」とあります。現在はタイル貼りになっていますが、当初は煉瓦造りだったそうです

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-07
三条通に面した南都銀行本店。4本のイオニア式の列柱が美しい古代ギリシャ式建築で、ほぼ建築当初のままだとか

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-08
古代ギリシャの建物のような、優美なデザインがいたるところに見られます。やや見えづらいですが、窓の下の部分の飾りなど、長野宇平治が好んで用いたデザインなのだそうです

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-09
列柱の上部(柱頭)の糸巻きのように丸まったデザイン、入口の上部のデザイン、日本のご紋のようなデザインなど、細部まで丁寧です

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-10
入口部分。重厚でどっしりした雰囲気です

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-11
柱下部には、2頭の羊の角に布を巻いた植物を掛けた「花綱(はなづな)文様」が。羊は財産の象徴だったため、銀行建築の装飾として取り入れられたのかも……とのことでした。普段は何気なく通りすぎてしまいますが、じっくり見てみるととても美しいです!

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-12
ちょっと分かりづらいですが、東向通りアーケード側に、何気なく入口があります。これは建築当初の入口で、かなり早い段階で使われなくなってしまったとか。窓も塗り込められ、もう誰も通ることはありません(※窓に見える「なーむくん」はお向かいの建物が写り込んだもの)


銀行のフロアを見下ろす回廊にも入れました

そしてこの後、旧館の窓口業務のフロアを簡単に拝見し、さらに2階部分からフロアを見下ろせる回廊部分にも立ち入らせてもらえました。この回廊は現在はほぼ使われておらず、あまり大人数になると床が抜ける恐れもある……とのことで、二手に分かれての見学となりました(笑)

業務中の銀行のカウンター内を上から見下ろす機会なんて、おそらくもう二度とないことでしょう。大きな金庫が開くのが見えたり(※中にほとんど現金は入っていないとか)するのも楽しかったですし、貴重な天井や柱、手すりなどが間近で見られたのも楽しかったです。

セキュリティの都合上、銀行業務で使用するフロア部分などは撮影禁止でしたが、奈良ひとまち大学さんのブログ記事に、小さく写真が掲載されています。また、業務時間中に南都銀行さんへ入れば、フロアの周りの高い部分に回廊があるのが分かると思います。


屋上からの眺め。興福寺や若草山が!

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-13
そして、もちろん通常非公開の屋上へも上がらせていただきました!猿沢池や近鉄奈良駅からほど近い場所ですから、素晴らしい眺めでした!

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-14
屋上へ突き出た塔屋部分には、大きく「南都銀行」も文字と行章が。遠くから見ていても気づきませんが、間近で見たら巨大文字ですね

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-15
参加者全員で屋上で説明を聞いているところ。色んな角度から奈良の町を見晴らせました

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-23
遠くに若草山。手前には興福寺境内が見渡せます。三重塔・南円堂・東金堂・五重塔。そして再建中の中金堂の覆い屋。何年後かにはまた景色も変わっているんでしょうね。手前にあるのは、親愛幼稚園と奈良基督教会です

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-18

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-19

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-20

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-21

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-24
南都銀行屋上に鎮座する「稲荷神社」。やっぱりあるものなんですね!

『南都銀行本店』見学 @奈良ひとまち大学-25
最後は会議室での座学です。南都銀行の歩み、奈良の経済振興への取り組み、現在の情勢など、とても分かりやすく解説していただきました。また、鉄田さんが中心となって取り組んできた南都銀行の「観光企画室」の裏話など、とても興味深かったです。ぜひまた企画してください!



■南都銀行 本店

HP: http://www.nantobank.co.jp
住所: 奈良県奈良市橋本町16
電話: 0742-22-1131
アクセス: 近鉄奈良駅から徒歩3分ほど


■奈良ひとまち大学

HP: http://nhmu.jp/
Twitter: @narahitomachi
Facebook: http://www.facebook.com/narahitomachi

運営: 奈良ひとまち大学事務局(公益財団法人奈良市生涯学習財団内)
所在地: 奈良県奈良市杉ヶ町23
電話: 0742-26-5600

※奈良ひとまち大学さんでは、奈良をテーマにした様々な授業を開催なさっています。とても興味深い内容のものも多いですので、ぜひお気軽に参加してみてください!

※この授業は「2014年8月22日」に開催されました


■参考にさせていただきました

ええ古都なら│近代化遺産ある記│南都銀行本店(旧 六十八銀行)
ひとまちブログ > ぜっけ~かなぁ!!
南都銀行 - Wikipedia


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