千本のしだれ桜が咲き誇る『天空の庭 高見の郷』@東吉野村
東吉野村杉谷の『天空の庭 高見の郷』は、山肌を埋め尽くすように千本のしだれ桜が咲き誇る名所です。オープンから10年、桜の木も大きく育ち、本当に見事な春の景色が楽しめました。標高が高く、下界よりもだいぶ遅めに開花しますので、のんびりと散策してください!
入場料を支払って入る有料施設です
東吉野村杉谷にある『天空の庭 高見の郷』(たかみのさと)は、入場料をとって桜の花を見せる珍しい施設です。
施設のオープンは2004年春のこと。林業を営んでいた島崎さん親子が、全国からしだれ桜の優良株を集めて「1,000本(!)」も植樹しています。オープン間もないころは、しだれ桜がまだ育ちきっておらず、やや寂しい感もあったようですが、10年目を迎えた2014年は、見事な光景が観られました!
最寄りの駅が近鉄「榛原駅」で、そこから車で30分ほどかかるという、かなりの山奥ですが、この日は土曜日ということもあって、ものすごい大混雑に!駐車場の車が収まりきらず、前後の路肩にずらっと車が停められ、観光バスも続々と押し寄せるなど、東吉野村の新たな観光スポットとなっています。
(「まほなび」さんの記事が詳しいです。ぜひご覧ください)
東吉野村杉谷の『天空の庭 高見の郷』。駐車場の脇に小さな小屋があり、そこで料金を支払って園内へ入ります。15時くらいの遅めの時間に到着したのですが、開花のピークの土曜日ということもあって、まだまだすごい混雑でした!
入り口部分には、テントのお店が営業していました。農産物やちょっとした軽食などが購入できます
山道を30分ほど登ります。送迎車もあります
『天空の庭 高見の郷』の受付建物の標高は550m。ここからもっとも高い700m地点まで、最大で150mの上りがあります。
なお、650m地点にある「天空の庭」までは、園内送迎車を利用することができますので、体力に自信のない方はこちらを利用するといいでしょう。その際には、森林協力金として「上り300円・下り200円」が必要です。
しかし、中間地点となる「天空の庭」までは、ゆっくり登って20分ほどで到着します。足が丈夫な方であれば問題はないでしょう。
ただし、普段から運動している私はまったく平気でしたが、運動不足のウチの奥さんには結構こたえたようで、翌日は筋肉痛になっていたようです(笑)
自力で歩くことを選ぶと、こんな上りが待っています。その名も「桜の道」です
ゆっくり登って行くと、少しずつ桜が見えてきます。最初はこのくらいでも喜んで、何枚も写真を撮っていましたが、後から考えればほんの序の口でした(笑)
つづら折りの道が続きます。車が通る細い道も、かなりの急坂です。体力に自信のない方は、無理せずに園内送迎車を利用しましょう
途中の展望スペースからの眺め。お天気がいまいちでしたが、これだけでもかなり見事な光景でした
中腹では周りを枝垂桜に囲まれます
20分ほど登った先の「天空の庭」は、360°周りをしだれ桜に囲まれた広場になっています。よくこんなに育てたものだと、心から感心してしまうほどで、ここまで完全にしだれ桜ばかりのところは珍しいでしょう。
高見の郷は、寿命が百年くらいのソメイヨシノではなく、手入れ次第で何百年も咲き続けられるしだれ桜を選んで植えていますが、頭のすぐ上まで降り掛かってくるような桜の花々はとても美しいものでした。
ベンチなどもたくさんありますので、お弁当を持ち込んでもいいでしょうし、軽食がいただける「天空茶屋」も営業していましたので、そこで何か食べることもできます。
標高650m地点にある「天空の庭」。ここまでは園内送迎車で上がれます
山中で営業している「天空茶屋」。軽食がいただけます
「天空の庭」は、ちょっとした公園のようになっていて、見渡す限りしだれ桜です
足元に低木のレンギョウ・ユキヤナギが植えてあります。杉やヒノキの代わりに人工的に作られた杜だけに、設計も見事ですね
標高が高いだけに、全体的に花の開花時期は遅めですが、石楠花(シャクナゲ)はかなり早めに咲き始めていました
「千年の丘」から千本のしだれ桜が一望に!
「天空の庭」から砂利道を歩いて、標高700mにある「千年の丘」エリアへ向かいます。足元に大きな石が転がっていたりして、やや歩きづらいですから、歩きやすい靴がいいですね。
しかし、小道からの見晴らしは抜群です!天空の庭でたくさんのしだれ桜の間を歩き回りましたが、今度はそれを眼下に一望できて、本当に素晴らしい光景でした!
パンフレットにあるように「一目1000本」とまではいかないかもしれませんが、モコモコとしたしだれ桜が寄り添うように植わっていて、その姿が愛らしいんですよね。桜の名所・吉野山のヤマザクラは、淡い色合いのためふんわりと霞んだように見えますが、白とピンクのしだれ桜は、曇り空の下でも色鮮やかでした。
また、桜の足元には、黄色いレンギョウと白いユキヤナギが植えられているので、それがアクセントや目隠しになっていて、写真うつりも抜群です。よく考えられていますね!
ここからしばらく小道を登っていきます。舗装していないのでやや歩きづらいですが、絶景が待っていますので頑張りましょう!
さっきまでの「天空の庭」エリアが、眼下に一望できるようになります。とにかく見事!黄色いレンギョウの花も色鮮やかですし、周りの針葉樹林とのコントラストもすごいですね
開園期間は「4月10日~4月30日」ごろです
高見の郷の開園期間は、毎年「4月10日~4月30日ごろ」です。標高が高いだけに、外界と比べて桜の開花も半月くらい遅いような印象でした。桜の季節が終わったと思うようなタイミングでも、まだまだ楽しめます。
また、東吉野村は、道沿いに桜がたくさん植えられていて、ドライブしているだけで楽しかったです。開花の早い木も多く、4月中旬ごろから次第にピークを迎えるようです。春のドライブにどうぞ!
木々の目線の高さまで降りてくると、だいぶ隙間が開いた感じもしますが、上から見下ろしたらとんでもない絶景になるんですね。よく育てたなと感動してしまいます
■天空の庭 高見の郷(たかみのさと)
HP: http://shidare-sakura.jp/
住所: 吉野郡東吉野村杉谷298-1
電話: 0744-43-7272(高見の郷事務局)
営業期間: 4月10日ごろ ~ 4月30日ごろ
営業時間: 9:00 - 17:00
料金: 大人-500円、小人-300円
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: 近鉄大阪線「榛原駅」から車で30分ほど
※園内送迎車を利用の場合は、別途「500円」の森林協力金が必要です
■参考にさせていただきました
高見の郷/島崎照章さん 章さん|自然と暮らす|日本のまほろば奥大和総合情報サイト「まほなび」
天空の庭 高見の郷 | 東吉野村観光協会
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