2012-01-25

極上の大和野菜がいただける『粟 ならまち店』@奈良町

極上の大和野菜がいただける『粟 ならまち店』@奈良町

奈良の伝統的な野菜たちを使ったお料理がいただける、評判のお店『粟 ならまち店』さん。ようやくお邪魔できましたが、お料理もサービスも素晴らしいですね。本当に美味しくて感激でした!


奈良町にある事前予約必須の人気店です

奈良の伝統野菜を使ったお料理がいただける『粟 ならまち店』さん。奈良市勝南院町の築130年の古民家を改装した、落ち着いた雰囲気の店舗です。

ならまち店は、奈良市高樋町にある『清澄の里 粟』につぐ2店舗目です。同店が田畑に囲まれたのどかな立地で、お昼のみの営業で完全予約制なのに対し、奈良市内の中心部にあるため、より幅広い層が来店しやすくなっています。

粟さんは上質なお料理がいただけることが話題となっていて、事前予約なしでは入店できないほどの人気ぶりだとか。この日は友人とランチをいただくお店を探していて、ダメ元で空き席を確認したところ、「次のお客さまが来店するまでの1時間ちょっと」という時間制限はあったものの、運良く当日で予約がとれました。ただし、これは観光客が少ない真冬だからこそだと思われますので、数日前には予約を入れておくべきでしょう。

粟さんの店舗は、古い町家だけに間口が狭く奥に長く伸びていて、座席数は40ほどあるそうです。2階へ上がる階段が2ヶ所あり、蔵を改装した席や坪庭に面した席も。テーブル席と座敷席がありますので、好みがある方は予約の時に事前に伝えておくといいでしょう。どの席もとてもいい雰囲気でしたから、何度行っても違った雰囲気で楽しめますね。


粟ならまち店@奈良町-01

奈良市勝南院町にある『粟 ならまち店』さん。築130年の古民家を改装した建物で、間口は狭く奥へ長く伸びる、いわゆる「うなぎの寝床」になっています

粟ならまち店@奈良町-02
入店してすぐにはカウンター席が。11時半ごろに入店したため、他のお客さんの姿はなく、スタッフの方たちが忙しそうに仕込み作業をなさっていました。まだ比較的新しいお店ですが、接客なども丁寧で文句のつけようがありません。お味もサービスも素晴らしかったです!

粟ならまち店@奈良町-03
長い土間の途中から玄関側を振り返ったところ。2階部分が客席になっています。この土間はさらに奥へと続き、坪庭の面して、蔵を改装した席も設けられています

粟ならまち店@奈良町-04
落ち着いた雰囲気のテーブル席

粟ならまち店@奈良町-05
急な階段を上がると、こんな隠れ家のような座敷席があり、この日はここでいただきました。蔵を改装したものだけに、そんな特徴も感じられて面白いですね。部屋の隅に火鉢があったりするのも雰囲気あります


お手頃なランチは「1,900円」から

粟さんのお料理は、奈良市郊外の旧五ヶ谷村地域にある「五ヶ谷営農協議会」が栽培した野菜と、清澄の里でスタッフの方が栽培した野菜がメインで、ここに奈良県産の大和牛などを加えています。

メニューを拝見すると、お昼のランチタイムで最もお手頃なのが『粟「清澄の里」御膳(@1,900円)』です。奈良の伝統野菜を使った上品なお料理たちで、デザート・ドリンク付き。ここに大和牛の一品を加えたものが『粟「収穫祭」御膳(@2,900円)』です。

夜のメニューは、『粟「大和牛と野菜」コース(@3,900円)』や、冬季限定の『大和鶏鍋コース(@3,900円)』(2名以上から。要予約)など。さすがにそれなりのお値段ですが、まずはランチからいただいてみてください。


粟ならまち店@奈良町-06

粟ならまち店さんのメニュー。お昼のランチメニューは『粟「清澄の里」御膳(@1,900円)』『粟「収穫祭」御膳(@2,900円)』など。要予約の『粟「大和と世界の野菜」コース(@3,900円)』『粟「大和牛と野菜」コース(@3,900円)』があります。夜のメニューは3,900円~で、『大和鶏鍋コース(@3,900円)』(2名以上から。要予約)などがあります。


大和野菜がハッとするほど美味しい!

この日は、お昼のメニューで最もリーズナブルな『粟「清澄の里」御膳(@1,900円)』をいただきました。

全体的にシンプルな味付けで、どれも野菜の素朴な味わいが伝わってきます。大和野菜というとかなり地味なイメージですが、見た目も華やかですし、バリエーションも豊富で、本当に美味しかったですね。この日は、私たち夫婦と親しい友人と3人でしたが、小鉢料理をみんなで同じタイミングで食べていちいち感想を言い合ってみたのですが、とても楽しかったです(笑)

全てのお料理が驚きの連続で、本当に素晴らしい体験になりました!


粟ならまち店@奈良町-08

粟さんのお昼のメニュー『粟「清澄の里」御膳(@1,900円)』の小鉢たち。いったい何種類の大和野菜が使われているのか分からないほど、見た目も麗しいですね!ちなみに、紫色の液体はブルーベリージュースです(何かの生き血ではありません!)

粟ならまち店@奈良町-07
お料理が並べられる際には、店員さんからお料理に使用したお野菜について、実物を使って丁寧に説明していただけます。カブや大根や芋など、ものすごいバリエーションがあるんですね!見ているだけでも楽しいですし、全ての野菜が美味しいんです!

粟ならまち店@奈良町-09
奥から、大和ゆば、大根4種、里芋。大根だけでも色とりどり。こんなにバリエーションがあるなんて驚きですね。味や食感もそれぞれ違うので、順番に食べていくと楽しいんですよね

粟ならまち店@奈良町-10
里芋と油揚げを炊いたもの、さつまいもなど。手前に見えるオレンジ色はカボチャです。実は私はカボチャが苦手なんですが、これはねっとりした食感が絶妙でした

粟ならまち店@奈良町-11
上品なお豆腐屋酢漬けなど

粟ならまち店@奈良町-12
聞きなれないお野菜も多いですが、事前に使用されたお野菜が見られるので、そのギャップが楽しいですね。切り口が赤いのも大根です!どんな味がするのか想像もつきません(笑)

粟ならまち店@奈良町-13
後から、煮物と天ぷらが出てきました。煮物は、粟餅・カボチャ・レンコン・冬瓜・凍り豆腐・赤かぶ大根など。お出汁は吉野葛を使っているそうです。天ぷらは、ふきのとう・中が赤い「紅芯大根」・隕石に似た「宇宙いも」・ごぼう似の「菊芋」など。見るもの全てが珍しく、そして美味!

粟ならまち店@奈良町-14
温かいものと同時に、黒米入りのご飯(おかわり自由!)にお味噌汁などが出てきます。大和芋のとろろは、極端に粘りが強いのでお出汁で伸ばしてあるとか。これにだし醤油をかけて、一緒に出てきたシソの振りかけといただくのですが、本当に贅沢な気分になりましたね。どれもこれもが大満足でした

粟ならまち店@奈良町-15
デザートとドリンク付き。ご馳走様でした!


味・雰囲気・接客。全てお見事でした

正直なところ、私は普段からジャンクフード的なものを好んで食べていますから、粟さんのお料理が口にあうのか、不安に思っていました。野菜メインであっさり上品な味付け、きっと量も少なめで満腹にならず、お値段相応の満足感が得られるか疑問でした。

しかし、そんな心配は全く不要でした。どのお料理も、野菜本来のみずみずしさと旨味がしっかりと感じられ、思わずハッとするほど美味しいんですよね。大和野菜の素晴らしさが実感できる、とても貴重な体験になりました。最近の私は、油っこいものが徐々に苦手になってきたりと、味覚の面でも中年に差し掛かってきていますので、余計にお野菜を欲するようになっているのかもしれません(笑)

なお、御膳の最後に出てくる黒米入りのご飯はお代わり自由ですし、食が進む大和芋のとろろとシソの振りかけもついてきますので、ボリューム的にも文句はありません。しっかりとお腹いっぱいになりました。

また、粟さんのスタッフの方々の接客も素晴らしいですね!丁寧なのはもちろん、細かい点にもよく気を配ってくださいましたし、ちょっとややこしい質問をしてもサッと答えてもらえました。この日は思いつきで当日予約したため、所定の時間までに席を空けなくてはいけない…という制限付きでしたが、その点についても何度もお詫びしてくださったりと、本当にいい時間を過ごせました。

それなりの価格帯のお店ですから、このくらいのサービスは当然と思われる方もいらっしゃると思いますが、観光客を相手にぞんざいに対応して「大仏商法」と揶揄されるようなお店が多いのも事実です。粟さんは創業からまだ数年の若い企業ですから、かえってそれがいいのかもしれません。

粟さんについては、事前に良い評判ばかりを聞いていましたが、その噂以上でした。他所からお客さんが来た時など、真っ先に予約したいお店ですね。ご馳走様でした!



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■粟 ならまち店

HP: http://www.kiyosumi.jp/awa-naramachi/index.html
住所: 奈良県奈良市勝南院町1番地
電話: 0742-24-5699
定休日: 火曜日(臨時休業あり)
営業時間: 11:30-15:00、17:30-22:00
駐車場: なし(近隣の有料駐車場を利用)
アクセス: 近鉄奈良駅から徒歩10分ほど


■参考にさせていただきました!

奈良の伝統野菜をふんだんに使う料理店「粟」-ならまちにオープン - 奈良経済新聞


●【食べログ】の該当ページへ

粟 ならまち店郷土料理 / 近鉄奈良駅京終駅
昼総合点★★★★★ 5.0






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