2016-11-28

看板も出てない庶民派の隠れた名店『とり安』@奈良市

看板も出てない庶民派の隠れた名店『とり安』@奈良市

JR奈良駅の近くの裏路地で、看板も出さずに営業している鳥料理のお店『とり安』さん。地元民から愛される小さなお店です。おかみさんはかなりご高齢なので、いろいろとゆったりしていますが、そんな時間もふくめて愛おしくなります。名物の「スープ」は絶品!のんびりカウンター呑みしたい時にぜひ!


やや入りづらいですが、中は天国!

JR奈良駅の近くの裏路地でひっそりと営業なさっている鳥料理のお店『とり安』さん(食べログ)。駅から徒歩3分ほどの距離ですが、観光客も少ない裏通りに面するため、“知る人ぞ知るお店”というような存在です。

・お店の看板も出ておらず、普通の民家のよう
・店内はカウンターとテーブル席の12席ほど
・営業時間は平日の夜のみ
・おばあちゃんお二人で営業している
・メニューはとにかくリーズナブル!
・お料理が出てくるペースはスローリー

なかなか行きづらい条件が揃っていますが、ひそかに奈良の地元民に愛され続けてきたお店です。ゆったりとカウンター呑みしたいときに行ってみるといいですね。


鳥料理『とり安』@奈良市-01

JR奈良駅近くの裏通りに位置する、リーズナブルな鳥料理のお店『とり安』さん。繁華街から住宅街へ切り替わったあたりに、店名も出ていない建物があり、中からかすかに話し声が聞こえたりします。普通の民家のようですが、勇気を出して扉を開けてみると……

鳥料理『とり安』@奈良市-02
ちゃんとお店です!カウンターが8席ほど、奥に小さなテーブル席があります。カウンター内で腕をふるうのはかなりご高齢のおかみさん、それをヘルプするのもかなりご高齢のスタッフさん。ご一緒したお客さんたちも、皆さんこのお店のファンの方ばかりで、いろんなお話を聞かせてくれました(※一応掲載のご許可はいただいてます)。私たちも初めてだったので、ちょっと緊張しながら入店しましたが、まぁ居心地のいいこと!(笑)


リーズナブルな鳥料理がずらり

『とり安』さんのお料理メニューを拝見すると、「名物・生もの・焼きもの・揚げもの・煮物・サラダその他」と、鳥料理がずらりと並びます。

お値段もとってもリーズナブル。生ものの「ミックス(生きも・ささみ)」(@550円)や「たたき(むね・ささみ)」(@480円)など、焼きものの「やきとり串3本」(@270円)や「しんぞう串3本」(@290円)、揚げものの「手羽からあげ」(@480円)など、お財布に優しいですね。

今ほどチェーン店だらけになっていない時代には、こうした小さな飲み屋さんに仕事帰りのサラリーマンが集まっていたんでしょう。ノスタルジーを感じます!


鳥料理『とり安』@奈良市-03

『とり安』さんのメニュー。トップには名物だという「スープ」(@250円)、「おにぎりスープ」(@350円)なんて、いきなりちょっとイメージしづらいものが並びます。わからなかったら「これ何ですか?」と質問すると、おかみさんよりも先に、呑んでる常連さんが教えてくれたりしますので安心です(笑)

鳥料理『とり安』@奈良市-04
メニュー裏面はお酒類。日本酒は奈良の地酒「春鹿」(@380円)など。「ビール大瓶」(@600円)はアサヒとキリンから選べます。焼酎や自家製梅酒などもあります


名物の「スープ」は素朴で絶品!

鳥料理『とり安』@奈良市-05
カウンターで鳥料理をつまみながら熱燗をいただく。これ以上の幸せはありませんね。目の前ではおかみさんたちがゆったりとお料理を作ってくださってますので、それをのんびりと眺めながら待ちましょう

鳥料理『とり安』@奈良市-06
『とり安』さんでこの日いただいたものを順番に。一品目は「たたき(むね・ささみ)」(@480円)から。一人前で結構なボリュームです!鶏の胸肉とささみを、さっぱりとしたポン酢と刻んだネギ、おろし生姜でいただきます。クセのないお味で、ちびちびとつまむのに最高ですね

鳥料理『とり安』@奈良市-07
お次はやきもの「やきとり串3本」(@270円)。ここは長ねぎではなく、玉ねぎのネギマにしてあります。お肉は適度な噛みごたえがあって、玉ねぎの甘味もいいですね。素朴でシンプルで、どこか懐かしいタイプの焼き鳥です

鳥料理『とり安』@奈良市-08
こちらは「なんこつ串3本」(@450円)。表面がちょっと焦げちゃいました(笑)。こりこりっとした歯ごたえのなんこつの周辺に、かなりお肉もついているタイプです。お肉を削ぎ落としたなんこつをそのまま焼くと、ちょっと物足りない感じになったりしますが、こちらはいい塩梅でした

鳥料理『とり安』@奈良市-09
こちらは揚げものメニューの「天ぷら」(@650円)。これで1人前です!もう鶏とかほぼ関係なく、たっぷりとした野菜天の盛り合わせですね。おかみさんが大量の野菜を切って揚げてる様子を眺めていたんですが、それがすべて私たちの分だとは思わなかったです(笑)

鳥料理『とり安』@奈良市-10
シメにいただいたのが『とり安』さん名物メニューだという「おにぎりスープ」(@350円)です。「スープ」(@250円)に焼きおにぎりを入れていただくもので、肝や玉道(※たまみち。玉ひも、きんかんなどとも呼ばれ。鶏の卵巣とその中の卵になる前の黄身)などがたっぷり入っています

鳥料理『とり安』@奈良市-11
中からはしっかりと焼いた焼きおにぎりが。最近たまに見かける「焼きおに茶漬け」のようなものですね。鶏の旨味が染み出した素朴なスープは絶品!まったく臭みなどもなく、本当に美味しかったです。酒のアテにもいけますし、これなら何杯でも飲めますね。お値段も驚くほど安いですし必食です!


ゆっくり呑みたいときにどうぞ

どのお料理もリーズナブルで美味しい『とり安』さんですが、決して「最高に美味しい鳥料理を食べさせてくれる」というタイプのお店ではありません。おそらくですが、高級な鶏肉ややわらなか若鶏を使っていたりもしないと思いますし、焼鳥も炭火ではなく、業務用のガス式のもので焼いています。

しかも、おかみさんもご高齢で動きはゆっくりですから、お料理が出てくるのに少し時間がかかったりします。威勢よく「いらっしゃい!」と出迎えてくれたりもしません。チェーン店のような過剰なサービスを求めてはいけません(笑)

そんな古いタイプのお店だと知りつつも、常連さんたちが集ってくるのですから、それだけの魅力があるのでしょう。私もまた必ずお邪魔したいと思っています。

●混み具合によって、なかなかお料理が出てこなかったりもします。まずは早い「ビール+生もの」あたりを頼んでおくといいですね。焼き物などもそのうち出てきます。生ものはかなりボリュームもありますからお勧めです!

●席数が少ないので空いているか確認の電話をしておくとベターかも。ただし「忙しい時は電話を取れないこともよくあるよ」と常連さんがおっしゃってましたから、そこはおおらかに考えておきましょう。

地元の方はもちろんですが、観光で奈良に宿泊する人も、ぜひ訪れてみて欲しいですね(平日のみの営業ですが)。お寺さんなどは17時で閉門してしまいますし、その後の時間を持て余すこともあるでしょう。とくに一人旅の方などは、こういうお店に入ってみて、カウンターで関西弁の会話を聞いていたり、ちょっと世間話してみたりするだけで、旅はより楽しくなります。

奈良らしいゆったり緩めの時間を楽しんでみてください!



■とり安

HP: 参考サイト(食べログ)
住所: 奈良県奈良市三条町534
電話: 0742-26-0269
定休日: 土日祝
営業時間: 17:00 - 22:00
駐車場: なし
アクセス: JR奈良駅から徒歩3分(近鉄奈良駅からは徒歩10分)


■参考にさせていただきました

地元民が紹介する奈良のグルメ: とり安(とりやす)
とり安☆隠れすぎた名店の焼き鳥屋さん。こっそり教えます | 奈良町ナララク






  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ