飛鳥の棚田と彼岸花、そして案山子 @明日香村稲渕地区
明日香村の秋の風物詩「彼岸花」を愛でるため、美しい棚田で知られる稲渕地区へ行ってきました。棚田の畦に真っ赤なヒガンバナが咲き誇り、たわわに実って頭を垂れる稲穂と美しいコントラストを魅せていました。また、毎年恒例の「かかしコンテスト」の作品も観られますので、ぜひお早めに行ってみてください!
棚田の畦に彼岸花。飛鳥の秋の風景です
「日本の棚田百選」などにも選ばれている、明日香村の稲渕地区。秋になると、棚田の畦の部分に植えられた「彼岸花(ひがんばな)」が咲き誇り、稲の緑と美しいコントラストを魅せてくれます。
彼岸花(Wikipedia)は、別名「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」とも呼ばれ、9月中旬の秋のお彼岸ごろに、細い花弁が放射状に広がる独特の形の花を咲かせます。茎の太い部分(鱗茎)には毒があり、田の畦や墓地など、地中を荒らす小動物を遠ざけるために植えられることが多く、明日香村一帯でも秋の風物詩となっています。
稲渕地区を中心としたエリアでは、9月の後半の連休中(2013年は9月21日・22日)に「彼岸花まつり」が開催され、たくさんの観光客の方たちが訪れます。
その当日は伺えませんでしたが、その2日後に行ってみたところ、ややピークは過ぎかけて白く変色していた花も少なくありませんでしたが、まだつぼみも多く、もうしばらく楽しめそうな印象でした。夕方になって日が落ちてからの撮影だったため、全体的に画像が暗めですが、雰囲気だけお伝えしておきます。
なお、大きなカメラを持った写真好きな方も多くいらっしゃいますが、くれぐれも田んぼの畦に入ったりしないようにしてくださいね。意外とすぐ崩れますので、農家の方の迷惑になりってしまいます。くれぐれもマナーを守って楽しませていただきましょう。
明日香村の稲渕地区の棚田の看板。石舞台古墳から徒歩15分ほど歩いたところにある、まさに「奥飛鳥」という地域です。「日本の棚田百選」や「にほんの里100選」に選ばれている美しい里山ですね
棚田には畦も多いものですが、稲渕地区の棚田の畦にはたくさんの彼岸花が植えられています。畦を崩してしまう小動物などを遠ざける意味合いもあるのだとか。私は新潟生まれですが、田んぼの畦には枝豆が植えられているイメージでしたので、地域差があるんですね
赤い彼岸花だけではなく、白い花もあります
明日香村の彼岸花は、ほとんどが赤い花をつけますが、奥の公園へ歩いて行くと白い花・黄色い花をつけるものも観られます。
残念ながら、黄色い花のものは土手のところに植わっていたため写真は撮れませんでしたが、後で調べてみるとこれは彼岸花に似た別種の「鍾馗水仙(しょうきずいせん)」という種類のようです。
お馴染みの赤い彼岸花。見れば見るほど不思議な形をしていますね
こちらは白い花を咲かせる彼岸花。それほど数は多くありませんが、赤い花と群生している場所もあります
2009年に撮影した、黄色い花。彼岸花に見えますが、別種の「鍾馗水仙(しょうきずいせん)」という花のようです
案山子ロードには今年もかかしが展示中です
なお、棚田の間を歩ける道は「案山子ロード」と名付けられており、毎年たくさんの「かかし」が並べられます(2013年11月中旬まで)。第18回となる今年は「神名備の郷かかしコンテスト」と銘打ち、「田んぼの神様・田んぼの生きもの」というテーマで、手作りの案山子を募集していました。
応募総数は56体。入賞作品などは「第18回 かかしコンテスト入賞作品決定」こちらのページからご覧いただけます。
気になったいくつかの案山子を画像でご紹介しておきます。
明日香のかかしコンテストも、もう18回目を迎えます。彼岸花まつりの際に入賞作品の発表などが行われていました。今年もクスッと笑ってしまうようなものから、あまりの力作ぶりに驚いてしまうものまで、さまざまな案山子が観られました
最優秀賞を受賞した「奉納踊り」という作品。完成度が高いです!
奥に見えているのが、毎年制作される巨大案山子です。今年は「田んぼの神様」です
個人的な最優秀賞はこちら!テカテカした巨大な天狗の面の鼻の上に、豊満な女性らしき方がまたがるという、何ともアダルトな案山子です。飛鳥坐神社で行われる奇祭「おんだ祭」を彷彿とさせますね(笑)
■明日香村 稲淵地区の棚田
住所: 奈良県高市郡明日香村稲淵
電話: 0744-54-2001(産業振興課)
駐車場: 路肩に十数台分の駐車スペースあり
※案山子の展示は、2013年8月25日~11月15日までの予定です
■参考にさせていただきました
あすかであそぼ | 財団法人明日香村地域振興公社
飛鳥京観光協会
■関連する記事