2012-08-23

無料で遊べる『奈良町からくりおもちゃ館』@ならまち

無料で遊べる『奈良町からくりおもちゃ館』@ならまち

2012年にオープンして好評を博している、奈良市陰陽町の『奈良町からくりおもちゃ館』へ行ってきました。ちょっと素朴で懐かしく、そしてよく考えられた江戸時代の「からくりおもちゃ」を再現したもので遊べる施設で、無料で利用できます。お子さんはもちろん、大人も充分に楽しめます!


豪商の贅沢な離れが楽しい展示施設に

奈良市陰陽町に、2012年のゴールデンウィークにオープンした『奈良町からくりおもちゃ館』。奈良町の「奈良市杉岡華邨書道美術館」の近くにあり、何と「無料」で利用できます!

建物の「旧松矢家住宅」は、もともと「松利」という屋号でうなぎ料理屋を商っていた、松矢家の離れとして建てられました。1890年(明治23年)築の木造二階建で、奈良市都市景観形成建築に指定されており、ならまちの活性化と奈良市の観光振興に役立てて欲しいと寄贈されたものです。2012年に「体験工房」が増築され、現在の姿になりました。

展示してある「からくりおもちゃ」たちは、奈良大学名誉教授の鎌田道隆氏から寄贈を受けたもの。施設にはボランティアの方が常駐するなど、徹底したローコストでの運営を行なっています。オープンから90日で入館者が1万人を突破した(参照記事)そうですから、おおむね好評のようですね。

また、施設の休館日は「水曜日」になっています。ならまち界隈のほとんどの施設は月曜定休ですが、あえてそれとずらすことで、奈良町散策の観光客にトイレを提供できるようにしているのだとか。そういった配慮も素晴らしいですね!


奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-01

ならまちの陰陽町に誕生した『奈良町からくりおもちゃ館』。うなぎ料理屋を営んでいた松矢家の離れとして、1890年頃に建てられたもので、奈良市の観光振興に役立てて欲しいと寄贈されました。それほど観光客が足を踏み入れないエリアにひっそりと建っています

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-02
休館日は「毎週水曜日」です(祝日の場合は翌日休み)。それ以外にも、休日の翌々日(土・日・休日だった場合を除く)もお休みになるそうですので、事前に電話で問い合わせをいれておくといいでしょう(0742-26-5656まで)

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-03
施設に入ってすぐにあった「松利家」についての説明。松利家は、江戸時代創業と伝わる、うなぎ料理を提供する料亭旅館で、約250年にわたって南城戸町で営業を続けていました。この土地は離れとして使用されていましたが、ならまち一帯で、この場所を含む大きな敷地を有していたそうです

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-04
奈良町からくりおもちゃ館の土間部分を、建物の奥から見たところ。もともとが120年も前の建物でしたから、実用に耐えうるようにかなり手を加えてあります

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-06
座敷部分から土間方向を見たところ。襖の奥にはちゃんと炉が切ってある茶室まであります。さすがに豪商の離れだけあって豪華ですね。奥にはきれいなお庭があったりします。ちょっとした棚があるのですが、それは「提灯おき」なのだとか。すぐに提灯を取り出せる場所に置いてあったのだそうです


江戸時代のおもちゃは感心する出来栄えです

この日、奈良町からくりおもちゃ館で実際に遊べたおもちゃは、約20点ほどだったでしょうか。江戸時代のからくりおもちゃを復元したものですから、電池などは一切使用していません。素朴な仕掛けだったり、ちょっと大掛かりな仕掛けがあったりするおもちゃが並んでいました。

私には懐かしいとさえ言えないようなおもちゃたちですが、どれもこれもよく出来てるんですよね。単純に遊んでいるだけでも楽しいですし、これはどんな仕組みなのかとか、どこをどう結んだらどう動くのかとかを考えてみても面白いと思います。定期的におもちゃを作るワークショップも開催されているそうですから、そちらに参加してみるのもいいですね。

これらのおもちゃは、江戸時代のからくりおもちゃを復元してきた元奈良大学教授の鎌田道隆氏が寄贈したもので、全部で「618点」もあるそうです!展示内容は2ヶ月ごとに入れ替わるそうですから、何度行っても新しい発見がありそうですね。


奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-07

座敷奥側から見たところ。展示してあるからくりおもちゃは、全て実際に手にとって遊べます。この左手に同じようなサイズの座卓があり、そちらは体験イベント日に工具を使って「からくりおもちゃ」などを作ることもできます

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-08
「鐘打ち人形」。この箱を横方向へ一回転させると、小坊主さんが鐘を打ち始めます。その仕組は、中に砂が入っていて「ししおどし(日本庭園で竹がカッコーンと鳴るあれ)」状のものを動かします。この箱の裏側がスケルトンになっていて、仕掛けが見えるようになっています。よく出来ていると感心しますね!

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「鞦韆(しゅうせん)人形」。鞦韆とは、中国語でブランコのこと。両側につけられた人形が鉄棒のような動きで回り続けます。これも砂を利用しているのだとか

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かつおぶし削りのような形の「猫とねずみ」というからくりおもちゃ。猫の乗ったふたを引くとネズミが現れ、猫が近づこうとすると(=ふたを閉めようとすると)ネズミは隠れます。ネズミが現れるときに、中に仕込んだ笛が「チュウ」と鳴るすぐれもの!

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薄い箱状になっている「引き出し絵」。紐を引っ張ると絵が変わります。和装の美人ですが、紐を引くと全く別の顔が現れます!シンプルな仕掛けですが面白い効果ですね

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木と紐を使った動くおもちゃ「うさぎの餅つき」。手に持って、青い台の下にある横棒を動かすと、うさぎが一生懸命になって餅つきします。素朴なおもちゃですが、仕草が可愛らしいんですよ!

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横木を動かすことで天狗がクルクルと回る「からくり天狗」。単に回るだけでも楽しいのですが、遠心力を利用して両袖の部分が広がるようになっています。なお、この画像の後ろ側に小さく写っているのが「鐘打ち人形」の裏側。ししおどし状のものが見えますね

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-14
ちょっと変わったゲーム絵本「目付絵(めつけえ)」。回答者は、出題者に内緒で一つの絵柄を選びます。ページをめくるごとに、その絵が右ページにあるのか左ページにあるのかを答えていくと、出題者には回答者が選んだ絵がわかってしまう…という仕掛けです。昔々、「小学●年生」というような雑誌の付録で遊んだことがあるような記憶が…

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-15
柄の凸凹部分を別の棒でこすって、プロペラを回転させる「すりこぎとんぼ」。こすり方の向きや強さによって回転の仕方が変わるそうですが、私は全然回せませんでした(笑)

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これは「覗きからくり」という箱。正面の覗き穴にはレンズが仕込んであり、右にあるハンドルを回しながら見ると中の絵柄が変わります。上に番付がありますから…

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-17
お相撲さんの土俵入りが描かれています。ハンドルを回すと絵が入れ替わるのが楽しいですね。中をライトアップしたりせず、自然光を取り込んでみせるのもいいですね。どこか懐かしい雰囲気のおもちゃです

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-18
「張子のシカ」などの展示があったり、おもちゃをテーマにした古い本の写しがあったり。お子さんはもちろん、大人でも充分に楽しめる内容でした!


陰陽師が住んだ町の神様にもお詣りを

この「陰陽町」の一帯は、暦を作る陰陽師たちが住んでいたところで、庶民が最初に手にした暦といわれる「奈良暦(南都暦)」もここで作られていたのだそうです。

そんな場所が、後の時代に「からくり」をテーマにした施設になったんですから、そう考えるだけでもちょっと面白いですよね。

また、奈良町からくりおもちゃ館のすぐお隣には、陰陽師の神と仰がれる「天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)」を祀る「鎮宅霊符神社(ちんたくれいふじんじゃ)」があります。とても小さなお社ですが、こちらの狛犬さんは、一部で「ひゃっほう狛犬」(詳しくはこちら)と呼ばれている珍しいタイプですから、ぜひ合わせてご覧ください!


奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-19

奈良町からくりおもちゃ館がある「陰陽町」について。「時を司り、暦を作っていた陰陽師たちが住んでいたところからつけられた町名。ここでは庶民が最初に手にした暦といわれる奈良暦(南都暦)が作られていた・町内にある鎮宅霊符神社は陰陽師の神と仰がれる天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を祀っている」

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-20
陰陽師の神・天御中主神は、不動の北極星を象徴した神とされています。「鎮宅霊符神社(ちんたくれいふじんじゃ)」は、奈良町からくりおもちゃ館のすぐお隣にある小さな神社ですが、「災禍を除き福運を呼ぶ、家・屋敷の安全を守る神」とのことですので、ぜひお詣りしてください

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-21
こちらの狛犬さんは、一部の好事家の間で「ひゃっほう狛犬」と呼ばれている、独特のはじけた表情をしています!他ではなかなか見かけないタイプの方ですので、ぜひ拝んでおきましょう

奈良町からくりおもちゃ館@ならまち-22
同じく鎮宅霊符神社の狛犬の吽形(うんぎょう)。どことなく含み笑いをしているような表情ですね!



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■奈良町からくりおもちゃ館

HP: http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1332306396673/
住所: 奈良県奈良市陰陽町7番地
電話: 0742-26-5656
入館料: 無料
休館日: 水曜日(休日の場合は、直後の休日でない日)、休日の翌々日(土・日・休日だった場合を除く)、12月29日~1月3日
営業時間: 9:00 - 17:00
駐車場: なし(近隣の有料駐車場を利用)
アクセス: 近鉄奈良駅より徒歩約10分


■参考にさせていただきました!

奈良に新観光スポット「からくりおもちゃ館」-町家を利用、体験工房も - 奈良経済新聞










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