奈良を食べる

角打ちも!大神神社 参道で味わう銘酒『今西酒造 三輪伝承蔵』@桜井市

※記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

1660年創業の老舗酒蔵「今西酒造」さんが、大神神社の参道に『今西酒造 三輪伝承蔵』をオープンさせました。奈良の酒母・菩提酛、奈良県産のお米、三輪山の伏流水などを使った、三輪の土地ならではの素晴らしいお酒を醸すだけではなく、併設の角打ちでそのお酒をいただくこともできます。日本酒好きにはたまらない施設です!

 

 

三輪でいただく“三輪ならでは”の日本酒

1660年創業で「みむろ杉」「三諸杉」などで知られる、奈良県を代表する桜井市の老舗酒蔵「今西酒造」さんInstagramFacebook)。そのキレのある芳醇なお酒は個人的にも大好きで、見かけるたびにいただいています。

そんな今西酒造さんが2025年4月、大神神社さんの参道に『今西酒造 三輪伝承蔵』をオープンしました!

そもそもの話ですが、奈良県が「清酒発祥の地」であることをご存じでしょうか?

奈良県は「清酒発祥の地」とされています。その由縁は現代の酒造りの基礎となっている「酒母」の概念が奈良県にて確立されたことにあります。 その「酒母」こそが、「菩提酛(ぼだいもと)」です。 菩提酛とは室町時代中期に奈良県は正暦寺で創醸され、現在普及している速醸酛や生酛系酒母の原型とされています。

「今西酒造 三輪伝承蔵」ホームページより

 

三輪伝承蔵では、この菩提酛、そして奈良県産のお米、三輪山の伏流水、吉野杉の木桶などを使った “奈良ならでは” そして “三輪ならでは” のお酒を醸す施設です。

さらに日本酒やグッズも購入可能ですし、自慢のお酒を味わえる「角打ち」サービスも併設されており、日本酒好きにはたまらない施設なのです!

1660年創業の老舗で味わう「菩提酛」

大和国の一宮であり、三輪山をご神体としてまつる日本最古級の古社である『大神神社』(桜井市)。この日(2025年4月7日)は平日でしたがたくさんの参拝客が訪れていました。

参道の工事が続けられていてちょっと騒々しかったですが、あの細くて古めかしく、決して魅力的とは言えなかった参道が整備されていくのを見るたびに嬉しくなります。

そんな参道整備に関連して、新たにオープンしたのが『今西酒造 三輪伝承蔵』です。大神神社の二の鳥居から70mほど手前に位置しています。偶然でしたが、この日は新規オープンの翌日で、まだすべてが真新しい状態でした。
建物内部は吉野杉を使用。外壁などにも伝統工法「板倉造り」を採用しており、吹き抜けの天井から日が差し込む清々しい空間になっています。
▲ガラスの向こうには吉野杉を用いた木桶が並びます。ここで醸されたお酒を、これを眺めながら味わうことが出来ます。クラフトビールのタップルームのようなイメージですね。
▲冷蔵庫の中には自慢のお酒「三諸杉」が並びます。販売されているお酒は「三輪伝承館仕込み」とありましたので、もうすでにここで醸されたもののはず。
▲また、お土産にも最適な商品の販売も。奈良の酒蔵らしい「甘酒葛湯」や「甘酒あめ」地元名産の「三輪そうめん」などに加えて、
▲吉野杉を用いたプレートなども購入できます。
▲ちなみに、大神神社の神さまの化身である巳(≒へび)は、拝殿前にそびえる巨木「巳の神杉」にいらっしゃるとされています。「巳(みぃ)さん」に好物であるお酒と卵をお供えするセット(400円)も購入できますので、お参り前にも立ち寄ってみてください。

 

 

角打ちでは端正な日本酒が味わえます

▲『今西酒造 三輪伝承蔵』の一角は、ここで醸した日本酒を味わえる「角打ち」スペースとなっています。8人程度が並んで飲める立ち飲みカウンターがあります。
▲この日の三輪伝承蔵さんの角打ちメニューは以下の2種類でした。

【A】伝承館セット(お酒 90ml+和らぎ水)
・酒米は「山田錦/露葉風/奈々露」から選びます。
・精米歩合は「65%(660円)/60%(825円)/50%(990円)」から選びます。

【B】三輪セット(Aセット+酔い小皿一品)
・小皿はこの日は「銀ダラの酒粕漬け焼き/漬けもの盛り合わせ」から選べました。
・酒米は「山田錦/露葉風/奈々露」から選びます。
・精米歩合は「65%(1,045円)/60%(1,210円)/50%(1,375円)」から選びます。

選択肢が多いですが、酒米はスタッフさんに特徴を聞いたり、「すっきりしたものが好きです」など好みを伝えるとスムーズです。精米歩合は数字が小さいほどより磨き上げて雑味を少なく…というようなイメージですので、その時の気分やお好みに合わせてどうぞ。
▲この日は「三輪セット」をいただきました。器やお箸や盛り付け、置いてくれた酒瓶(※お代わり自由ではありません)など、すべてが端正で美しい!
三輪伝承蔵さんの「三輪セット(山田錦/65%/漬けもの盛り合わせ)」1,045円。美しいですね。グラスに入っているのは「和らぎ水」(=合間に飲むお水。チェイサー)です。

漬けものも里芋や青菜などのちょっと珍しいものもあったり、食感もさまざまで楽しいです。どれも日本酒のお供に合わないはずがありません。

▲こちらは「三輪セット(山田錦/65%/銀ダラの酒粕漬け焼き)」1,045円 です。銀ダラはそれほど大きなサイズではありませんが、酒粕の風味が上品に香り、しっかりと旨味を感じさせてくれます。最高のアテでした!
▲酒器もオリジナルで、端正なデザインです。清浄な真っ白い肌で、底に銀色で、三輪のウサギやへび、杉の木をモチーフにしたロゴが描かれています。この酒器は購入することもできます。

▲いただいたお酒がこちら(山田錦/65%)。菩提酛を使用したお酒らしいすっきりとした味わいで、旨味がふくよかに広がる、とても上品で上等なお酒でした。

臭い・ツンとするなど、よく言われるような “安い日本酒の良くないところ” が一切感じられないきりっとしたお酒です。日本酒に苦手意識のあるかたもぜひ一度お試しください。日本酒の見方が変わりますよ!

 

 

今西酒造 三輪伝承蔵

HP【公式】今西酒造 三輪伝承蔵
SNS今西酒造 Instagram Facebook
参考 WA・TO・BI – 和食の扉 – 1660年創業の奈良『今西酒造』が新蔵「三輪伝承蔵」をオープン。「三輪の歴史・文化・風土・技を伝承し、“町”を醸す」
住所奈良県桜井市大字三輪元馬場方552
電話0744-42-6022
電話不定休
営業時間10:00~17:00
アクセスJR万葉まほろば線「三輪駅」から徒歩約3分

※実際にお邪魔したのは「2025年4月7日」でした。

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