2016-02-15

大和トウキを使った薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市

大和トウキを使った薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市

古くから薬猟が盛んだった薬の町・大宇陀の『ヒルトコカフェ』さんは、「大和トウキ」などの薬草を使用した創作料理がいただけるお店です。雰囲気のある古民家で、使用する食材は無農薬・有機栽培。さらにサラダはお代わり自由ですから、地元の奥さんたちで賑わっているのも納得でした。食べづらい薬膳料理などとは違い、とても食べやすくて美味しかったです!


薬草を栽培・販売する企業のカフェ

宇陀市大宇陀の『ヒルトコカフェ』さん(食べログ)は、「薬草カフェ」を名乗る、とても珍しいお店です。

運営するのは、「大和当帰(ヤマトトウキ)」などの薬草を栽培・販売している株式会社テラスさん。もともとこの一帯は、日本書紀に、611年に推古天皇が兎田野(宇陀郡大宇陀町)で薬猟をしたと記されているように薬草の産地として有名で、宇陀は「薬の町」として知られています。

しかし、現在では漢方薬は輸入に頼っており、栽培されなくなったものも多いのだとか。そこで、奈良が栽培されてきた「大和トウキ」の栽培を復活させるとともに、漢方として処方する以外にも食することで普及させる狙いがあるそうです。


薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-01

宇陀市の薬草カフェ『ヒルトコカフェ』さん(Facebook)。「かぎろひの丘 万葉公園」の近く、約半世紀前の古民家を改装して、2015年3月にオープンしました。素敵なたたずまいの建物です

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-02
店内の様子。全部で30席ほどあります。古い民家を丁寧にリノベーションした、とても素敵な雰囲気で、月曜日の昼過ぎにお邪魔したところ、地元の奥さまたちでほぼ満席でした。事前に席の予約をしておいたほうが安全かもしれません

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-03
お店の奥には、小上がりのような席も。もともと押入れだった場所でしょうか。お子さん連れでも使いやすいですね

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-04
窓際の素敵な席も。窓からは「かぎろいの丘万葉公園」の辺りが見えます。この日は大きなぼたん雪が降っていました。暖かな店内から、温かなお料理をいただきながら窓の外の雪を見るなんて、かなりいいですね!

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-06
建物の入口近くには、立派な薪ストーブが。スタッフの方がときどき薪をくべていました。近くにいるととても暖かで落ち着きます


気軽に薬草を食べられるメニューに

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-07
メニューに貼ってあった「大和当帰(ヤマトトウキ)」の説明。「トウキはセリ科、シシウド属の多年草。セロリに似た芳香を持つ。湯通しして乾燥させたトウキの根は、冷え性、血行障害、強壮、鎮痛剤などの漢方薬「当帰」として処方されています。ヒルコトカフェでは、大和当帰の茎の部分をランチメニューに取り入れ、気軽に薬草を食べて頂けるようにしています。」

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-08
ランチメニューのページ。「ヒルコトのきまぐれランチ」(@1,300円)、「ヒルコト ハンバーグランチ」(@1,300円)、「ヒルコト カレーランチ」(@1,000円)、「キッズプレート」(@600円)など。この他、よもぎを使ったケーキやゼリー、曽爾高原ビール、地元の久保本家酒造さんの梅酒などもあります


大和トウキの風味が感じられるハンバーグ!

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-10
ランチメニューのサラダとスープ。ヒルコトカフェさんでお料理に使う食材は、すべて無農薬・有機栽培。野菜の味が濃厚で美味しかったです!この日のスープは、大根のポタージュ風。これもあまり食べ慣れないメニューでしたが、ほのかに甘くて絶妙でした。ちなみに、大和トウキはかなり苦いので、サラダには入っていません。スープに刻んで振りかけてありましたが、確かにセロリのようなほのかな風味がありました

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-11
箸置きには、生木のもとの部分に紙を巻いたものが使われていました。凝ってますね!テーブルの上にちょっとした草木がいけてあるのもいいですし、気遣いが感じられます

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-12
ランチメニューのサラダはお代り自由です!ドレッシングは3種類。野菜が新鮮で美味しいので、どれだけでも食べられますね

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-13
ランチメニューの「多彩プレート」。手前右から、大根と柑橘類の小鉢、ピクルスのスティック、ひじき、じゃがいもをふかしたもの。いろんな食べ方で野菜も楽しませてくれます。いいバランスですね

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-15
「ヒルコト ハンバーグランチ」(@1,300円)のメインは、ホイルにくるまれた「つつみ焼きハンバーグ」です。自分でホイルを開けると、湯気とともに美味しそうなハンバーグが顔を出します

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-16
カットしたところ。つつみ焼きでお肉はふんわりジューシーに。風味付けに大和トウキが使われていて、どこかセロリのような青い風味が感じられます。私たちは二人ともセロリが苦手なんですが、この風味はどこかエスニックな感じもしてとても美味しかったです。風味はほのかなので、よほど苦手な方でなければ大丈夫だと思います


「きまぐれランチ」も新鮮野菜たっぷり

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-17
「ヒルコトのきまぐれランチ」(@1,300円)。この日のメインは「チキンとアボカドのジェノベーゼドリア(トマトソース仕立て)」でした。見た目も華やかでいいですね

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-18
アップで。ドリアはトマトベースで、すっきりとした酸味もあり、ホワイトソースとのバランスが絶妙です!しっかりと大人も満足できる味になっていて美味しかったです

薬草カフェ『ヒルトコカフェ』@宇陀市-19
最後に、ミニデザートとドリンクが出てきます。デザートはチョコレートのムースでした。コーヒーもすっきりといいお味。手前の飲み物は「エルダーフラワー」というもので、マスカットに似た甘い香りのジュースだとか。ホットでいただきましたが、まさに「はちみつれもん」のようで、どこか懐かしい味でした。ご馳走さまでした!



■ヒルトコカフェ(ヒルトコcafe)

HP: http://www.terrasse.co.jp/hilltoco/
Facebook: https://www.facebook.com/hilltoco2015/

住所: 奈良県宇陀市大宇陀中庄129
電話: 0745-88-9409
定休日: 水曜・不定休
営業時間: 11:00 - 16:00
駐車場: あり
アクセス: 近鉄大阪線「榛原駅」下車、奈良交通バス大宇陀行き「大宇陀高校」より徒歩7分


●【食べログ】の該当ページへ

ヒルトコ カフェ - 宇陀市その他/カフェ


■参考にさせていただきました

食探訪:薬草レストラン ヒルトコカフェ 体も気持ちも温かく /奈良 - 毎日新聞






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