2008-02-24

古い街並みが残る「今井町」散策

今井町-河合酒造さん

粉雪が舞うような日曜日、奈良県橿原市のにある『今井町』へ行ってきました。

古い町並みが保存されている地区は日本各地にありますが、今井町は江戸時代に「環濠集落」が当時の姿に近いまま保存されているだけではなく、今でも実際に人が住んでいる珍しい地域です。古都・奈良の中にあってはそれほどスポットライトを浴びることも少ない存在なのですが、散策しているとなかなかの風情が味わるのです。

しかも、無料の駐車場もありますし、無料で拝観できる町屋もありますので、気軽に、そしてチープに遊べる一角となっています。


今井町のスタートは「華甍」から

今井町散策のスタート地点は、今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」から。近鉄の八木西口駅からも10分ほどの距離にあり、無料駐車場もあります。今井町のマップなどが手に入りますし、模型などの展示物もありますので、まずはここで簡単な観光ガイドを聞いてから出発するのがいいでしょう。

建物自体も非常に渋くて、建築は1903年。窓の形などがレトロっぽくていいんですよね。

今井町「華甍」-01
今井まちなみ交流センター「華甍(はないらか)」。1903年の建築で、昭和初期より今井町役場として使用されてきたそうです。現在は観光案内所となっています(入館無料)

今井町「華甍」-02
「華甍」の外観。明治36年の建築当時の姿を留めているため、窓の形などがとてもソレっぽくていい感じなのです

今井町「華甍」-03
「華甍」内にある今井町の模型図。周囲に堀をめぐらせた環濠集落で、古い町並みがしっかりと保存されています

今井町「華甍」-04
手前が「音村家」、奥が「豊田家」の模型です。どちらも精巧に再現されていて、建物の内部までしっかりと作りこまれています

今井町「華甍」-05
「華甍」のトイレへの通路部分。格子窓が堪りませんね!

今井町「華甍」-06
「華甍」脇の小川。環濠集落の今井町ですから、そのお堀の一部を整備したものだと思われます


環濠集落の自治都市・今井町

今井町は「東西600m・南北310m」という小さな町です。古くは興福寺の荘園で、その後は称念寺の寺内町として発展し、織田信長に反旗を翻して武装、周囲に堀をめぐらせた「環濠集落」となりました。その後、大阪の堺と並ぶほどの自治都市として栄え、「大和の金は今井に七分」といわれるほどの勢いだったそうです。

現在でも、江戸時代から続く歴史ある街並みが保存されており、その町屋の数は500軒とも。8軒の重要文化財などを含み、1993年には「重要伝統的建造物群保存地区」にも指定されています(今現在、日本全国で80地区あるそうです)。古い街並みを保存している地域は日本全国にありますが、これだけの規模のものになると、かなり見応えがありますね。


今井町の街並み-01

「河合酒造」さんの建物。まだ現役で酒造りを行われていて、今井町のお土産として人気になっているのだとか

今井町の街並み-02
河合酒造さんの「杉玉」のアップ。古くから伝わる造り酒屋の目印ですね

今井町の街並み-03
今井町の豪商「豊田家」の家紋。建物自体は1662年の建築で、幕末には大名に対してお金を貸し付けたりしていたそうです。交流センター「華甍」で模型にもなっていました

今井町の街並み-04
今井町を代表する「今西家」の建物。1650年の建築で、城郭のような構造のため「八つ棟造り」と呼ばれているそうです。この内部の土間は「お白州(裁判所)」としても使われていたのだとか!

今井町の街並み-05
集合住宅らしいのですが、ちゃんとそれっぽい風情になっています。昔からこうだったのか?

今井町の街並み-06
古い商家には当然のように「駒つなぎ(馬を繋ぎとめる金具)」が残っています。よく見てみるとなかなかの造形ですね


町屋に触って上れる「今井まちや館」

これは18世紀初期の建物を改築し、資料館として公開している「今井まちや館」です。

今井町の中でも重要文化財に指定されているような「豊田家」「今西家」「音村家」などは、現在もほとんどが住居として使用されているため、邸内を拝観するのは有料となります。しかし、このような無料施設もありますし、ボランティアガイドの方もいらっしゃいますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

梯子を上って天井裏へ上がったりすることもできますし、土間からロープを引っ張って高い位置にある窓を開け閉めしたりと、当時の町屋の風情を体験できます。


今井まちや館-01

今井町の中心部にある「今井まちや館」。18世紀初期の建築で、明治以降は空き家で老朽化していたものを復元。現在は資料館として公開されています(入館無料)

今井まちや館-02
今井まちや館の内部。江戸時代の豪商の住まいがほぼそのまま再現されています。ボランティアガイドの方のお話を聞くと、色んな工夫があることが分かるでしょう

今井まちや館-03
ここの敷居だけが一段高くなった「帳台構え」という作り。ここは金庫室的な使い方をされていたそうです

今井まちや館-04
屋根裏部屋から階下を眺めたところ。楽しそうな眺めで、「こんな家に住んでみたい」と少しだけ思いました(笑)


光の陰影が渋い「旧米谷家」

そしてコチラも無料で拝観できる「旧米谷家」。18世紀半ば頃の建築で、他と比べると農家風の作りになっているそうです。お庭には蔵が建っているのですが、金庫番(?)が座るシステムなのか、蔵の入口前に座敷を設けてある「蔵前座敷」というものがあるのも面白いですね。


今井町「旧米谷家」-01

今井町の「旧米谷家」。18世紀中ごろの建築で、元は金物屋を営んでいたそうです。無料で見学できるので、ぜひ立ち寄ってみてください

今井町「旧米谷家」-02
ここは4部屋+土間、そして庭には蔵と「蔵前座敷」があるという作りになっています

今井町「旧米谷家」-03
土間部分から蔵を眺めたところ

今井町「旧米谷家」-04
これが「蔵前座敷」。名前の通り、蔵の入口部分の前に座敷が作ってあるという、なかなか変わったものです

今井町「旧米谷家」-05
蔵前座敷と旧米谷家の建物。どちらも白壁がキレイですね


※公共施設の「今井まちづくりセンター」「今井まちや館」「今井まちなみ交流センター『華甍』」などは、毎週月曜が定休日(祝日の場合はその翌日)。開館時間は「9:00-17:00」です。
※ここには掲載していませんが「今井景観支援センター」「今井まちづくりセンター」など、無料で立ち寄れる場所はいくつもあります。
※建築物などの解説は、コチラの「今井町」ページが詳しいです。


(※今井町を歩いた続きは、「倒壊寸前!?荒れたお寺「称念寺」がスゴイ!」「今井町散策の〆は『町屋茶屋 古伊』へ」も合わせてお読みください)










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