2016-08-14

第一次大極殿院の整備を学べる『復原事業情報館』@平城宮跡

第一次大極殿院の整備を学べる『復原事業情報館』@平城宮跡

国史跡・平城宮跡では、朱雀門の前に「平城宮跡展示館」が新設されるなど、現在も大規模な整備・開発が続けられています。さらに、第一次大極殿の周辺では、周りを取り囲む築地回廊、大きな南門と東西楼などが復元されるとか。復元事業を紹介する『復原事業情報館』で完成予想の模型などを拝見してきました。


平城宮跡の開発工事は続いています

国史跡「平城宮跡(へいじょうきゅうせき)」は、奈良時代に平城京が置かれていた場所です。2010年の「平城遷都1300年祭」に合わせ、第一次大極殿・朱雀門などが復元され、間近に天平の時代に思いを馳せることができます。

しかし、平城宮跡の整備は、もう終わったわけではありません。

復元された遣唐使船などが展示されていた「平城京歴史館」は2016年6月30日で閉館となり、その一帯を新たに奈良観光の中心となる「拠点ゾーン」として開発。平城宮跡展示館や飲食交流施設などを新設し、2018年中の完成を目指しています。

さらに、全体をシンボルゾーン・緑地ゾーン・外周ゾーンなどにわけ、長期的な開発が続けられます。

●詳しくはこちら
平城宮跡でおこなっていること |国営飛鳥歴史公園事務所|国土交通省 近畿地方整備局
平城宮跡歴史公園 拠点ゾーン整備計画(PDF)


復原事業情報館 @平城宮跡-01

朱雀門から北側からみたところ。新たな奈良の観光拠点とすべく、朱雀門の前面に「平城宮跡展示館」や飲食交流施設などを建設し、復元遣唐使船もここに移設されます

復原事業情報館 @平城宮跡-14
朱雀門を南側から。広々としていますが、中途半端に開発された状態という印象でした。真っ直ぐな朱雀大路が南北に伸びた、かつての寧楽の都の様子が復元されていくのでしょう


大極殿の前に大きな工事の建物が

復原事業情報館 @平城宮跡-02
朱雀門の周辺だけではなく、第一次大極殿のエリア(「第一次大極殿院」といいます)でも大きな復元工事が行われています。復元された第一次大極殿の建物の前に大きな仮設の建物が登場していました

復原事業情報館 @平城宮跡-03
全景。この建物は「加工原寸場」「資材保管庫」というものだとか。(参考:「国営平城宮跡歴史公園 第一次大極殿院建造物復原整備のための木材保管庫、加工原寸場等の建築工事に着手します(PDF)」)

復原事業情報館 @平城宮跡-04
掲示してあった案内。上のイラストのように、第一次大極殿を取り囲む回廊、さらに3つ並んだ門の復元を行うのだそうです。このため、大極殿からすぐ近くに作業用の建物を作ったんですね。なお、現在の大極殿を囲っている築地塀(っぽい壁)は取り壊して、正式なものに作り変えられます


築地回廊・南門・東西楼も復元されます

復原事業情報館 @平城宮跡-06
その作業用の建物のすぐ裏手に、2015年5月にオープンしているのが『復原事業情報館』です。ここでは、第一次大極殿院でどのような復元が行われるのか、どんな技術が使われていたのかなどが展示されています

復原事業情報館 @平城宮跡-07
エントランスの文字

復原事業情報館 @平城宮跡-08
館内は、主に3室に分かれていて、巨大スクリーンでCG映像を見られる部屋(※時間がなくて拝見できませんでした)、復元模型が展示してある部屋、遺物や技術の紹介などが行われる部屋があります

復原事業情報館 @平城宮跡-09
第一次大極殿院の復元模型。奥に見えるのが、すでに復元されている「第一次大極殿」。その周りの「築地回廊」、正面手前の「南門」、その両脇の「東西楼」。これらがすべて復元されます!ちなみに、南門は朱雀門と同じくらいの大きさだというのですから、ものすごい大工事です。「そこまでやるのか」と驚きました(参考:平城宮跡歴史公園 第一次大極殿院復原整備案(PDF)

復原事業情報館 @平城宮跡-10
こちらは資料などを展示するコーナー。ボランティアガイドのかたが丁寧に説明してくれます

復原事業情報館 @平城宮跡-11
発掘された瓦の展示があったり、どんな技術が使われていたのかの解説があったり

復原事業情報館 @平城宮跡-12
これは地面を突き固める「版築(はんちく)」の作業を体験できるコーナー。重い木の道具を持ち上げて地面ん落とし、土を固めていきます。古代の土木工事の大変さが体験できます


のどかな平城宮跡を歩いてきました

復原事業情報館 @平城宮跡-16
工事中の部分も多い平城宮跡ですが、久々に歩きまわって楽しんできました。世界遺産の真ん中を横切る近鉄電車。遠くの第一次大極殿と電車のコラボが見られます

復原事業情報館 @平城宮跡-17
こんな風景も

復原事業情報館 @平城宮跡-18
「第一次大極殿」の内部にも久々に入ってみました。この規模のものが無料で拝見できるんですからすごいですね

復原事業情報館 @平城宮跡-20

復原事業情報館 @平城宮跡-21

復原事業情報館 @平城宮跡-22

復原事業情報館 @平城宮跡-19
今はこんなに殺風景ですが、この整備が終わったらどんな光景になっているんでしょうか?



■平城宮跡 復原事業情報館

HP: http://heijo-kyo.com/restore.html
住所: 
休館日: 月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、年末年始
開館時間: 9:00 - 16:30
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: 「交通アクセスのご案内」より

※実際に拝見したのは「2016年8月2日」でした


■参考にさせていただきました

平城宮跡でおこなっていること |国営飛鳥歴史公園事務所|国土交通省 近畿地方整備局
平城宮跡歴史公園 拠点ゾーン整備計画(PDF)
平城宮跡歴史公園 第一次大極殿院復原整備案(PDF)


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