2010-04-24

平城遷都1300年祭『第一次大極殿』

平城遷都1300年祭『第一次大極殿』

平城遷都1300年祭』の初日レポート。『第一次大極殿』の模様です。平城京の繁栄をしのばせる巨大で豪華な建築物で、中央に据えられた「高御座(たかみくら)」も見事。大極殿から平城宮跡を見渡して、当時の平城京の姿に思いを馳せてみてください!


広い前庭では様々な儀式が行われました

平城宮跡の中心となる建物『第一次大極殿(だいいちじだいごくでん)』は、2001年から総工費180億円をかけて復元されました。その大きさは、正面が約44m、側面が約20m、基壇も含めた高さが約27mという大きさで、東大寺・大仏殿よりは小さいものの、正面の幅は朱雀門のほぼ2倍もあります。

平城宮跡は、ほとんど建物がないため見晴らしがよく、どの位置からでも大極殿の姿が見えます。意外と近く感じられるかもしれませんが、朱雀門から1.5km近く歩くことになります。また、大極殿前の「前庭」の部分も広大です。古くはこの広場で重要な儀式が行われていたのですから、さぞ迫力があったことでしょう!


平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-01

平城宮跡に再建された『第一次大極殿』。朱雀門から直線距離で800km、会場内を順番に見て行くと1.5km近く歩くことになりますので、それなりに覚悟が必要です

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-02
大極殿を西側から見るとこんな感じ。何もない、ただだだっ広い場所にポツリと建っている印象です

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-03
第一次大極殿の前庭と呼ばれる部分から。入口となる南門から大極殿までで400mほどの距離があるそうです!あまりに広すぎて、沢山の人が来ているわりには混雑している印象はありません。この前庭を会場としたコンサートなども予定されています

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-04
天平衣装を身にまとった方の姿もありました。会場内にたくさんの花が植えてあるのは、春季が「花と緑のフェア」のため。華やかです


横幅は朱雀門の2倍!とにかく巨大です

間近で見る大極殿は、とにかく巨大で美しいものでした。

実際に、平城宮最大の宮殿であったことは間違いないのですが、奈良時代中期の恭仁京遷都の際に移築され、山城国の国分寺金堂となったのだそうです。しかし、当時の姿を写した絵画なども残されていないため、発掘調査で判明している基壇などから、当時の大きさ・形状を推定し、法隆寺金堂や薬師寺東塔など、同時代の寺院建築を参考に復元されています。

この日は、入場の長い行列ができていましたが、意外とスムーズに進み、待ち時間20分程度で入場できました。他のパビリオンのようにビデオを見たりすることもないため、比較的早めに流れるようです。


■参考サイト

大極殿 - Wikipedia
asahi.com:大極殿は何に使われたの?-マイタウン奈良


平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-05

大極殿に近づいてみたところ。正面が約44m、側面が約20m、基壇も含めた高さが約27m。堂々たる姿ですね。お寺のお堂などととの最大の違いはガラス窓がはまっていること。そして、屋根の上の金色の鴟尾(しび)の中央にモニュメントが掲げられていることでしょうか

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-06
大極殿をこれだけ間近で見たのはもちろん初めてでしたが、とにかく大きいですね。正面の幅が、朱雀門(25m)の倍近くあります。直径70cmの柱が44本、屋根瓦は約10万枚も使用されているのだそうです。ちなみに、東大寺・大仏殿の幅は「57.5m」。この大極殿よりもさらに大きいんですから驚きますね

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-07
大極殿の周りをズラリと行列が取り囲んでいます。かなりの人数だと思いますが、内部を眺めながら歩くだけですので、他のパビリオンなどと比べればかなり早く進みます。この日は20分程度で大極殿に入場することができました


高御座も豪華!壁画も豪華!細部も豪華!

第一次大極殿の内部は、天井が高く抜けていて、とても豪華なものでした。高い天井には木材の幾何学模様が美しく続き、そのすぐ下の小壁部分には、奈良の有名な日本画家「上村淳之(うえむらあつし)」さんが描いた四神と十二支が見えます。

また、大極殿の中央には、天皇陛下がお座りになる「高御座(たかみくら)」があります。とても高貴な雰囲気が感じられる豪華な作りですね。距離も近いため、細部までじっくりと見ることができました。

混雑している時は慌ただしく退出してしまうかもしれませんが、ぜひ隅々まで丁寧にご覧ください。細かい部分までしっかりと作りこまれた建物ですので、あまりの豪華さに驚かれると思います!


平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-08

大極殿の内部の様子。目の前にポッカリと空いたスペースがありますが、それ以外は人の波で埋め尽くされています!

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「小壁には、奈良県在住の日本画家 上村淳之(うえむらあつし)氏により四神と十二支が描かれています」

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上村淳之さんの壁画たち。正面に見えるのが四神の青龍ですが、これがなかなか変わったデザインでした(トカゲっぽい)。十二支も全て描かれていますので、ぜひご自身の干支も探してみてください

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大極殿の天井を見上げていると、幾何学模様の連続で目眩がしてくるようです。あまりの贅沢さと美しさで、ずっと天井を見上げていたくなりました

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-16
大極殿の高御座前からの眺め。前庭の広さと、朱雀門までの遠さが分かります。どことなく偉くなったような気分になりますね

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大極殿の中央に据えられた「高御座(たかみくら)」。天皇が座られる場所です。即位式や元日朝賀の際にここに着座されたのだとか。大正天皇の即位式の際に制作され、その後の2度の天皇の即位式にも使用された、京都御所の「紫宸殿(ししんでん)」の高御座をモデルに復元されたそうです

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高御座を別の角度から。色使いからして高貴ですね。細部までよく作りこまれていて、本当に美しいものでした

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高御座の屋根の部分には、鳳凰や太陽をかたどった飾りがつけられています

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大極殿の壁沿いには説明パネルが設置されています

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大極殿の中にある鴟尾の模型。かなりの大きさで、真上に針金状のものが何本も突き出しているのが分かります

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-22
大極殿の手すりには、美しい飾りが付けられていて、より高貴な雰囲気を感じさせてくれます

平城遷都1300年祭-F第一次大極殿-23
手すりが途切れる部分にも、こんな豪華な装飾が。贅を尽くしてますね


■関連情報

平城遷都1300年祭ホームページ
平城遷都1300年祭/交通案内
平城遷都1300年祭/施設の利用状況
平城遷都1300年祭/第一次大極殿・前庭
平城遷都1300年祭/南門広場






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