地元スタート!「てくてくまっぷ(當麻の里)」その1
【奈良てくてく歩き】の第一回目は、私たちの地元でもある香芝市・葛城市を歩く「當麻の里めぐり」です。正直なところ、どんなテーマで歩くのか、全く企画が固まっていなかったため、とりあえずご近所を歩きながら色々と考えてみることにしました。
お散歩のお題は、奈良県民なら皆さんご存知の、近鉄電車さん発行の散策・ハイキングマップ『てくてくまっぷ』を利用させていただきました。
「當麻の里コース」の移動ルート
地図を片手に移動したのですが、必ずしも地図どおりに進むワケではありませんし、私たちは夫婦揃って極度の「方向音痴」のため、何度も道に迷ったりします!ルートや撮影場所の位置などは、かなりアバウトなものだと思っておいてください。
近鉄さんの「てくてくまっぷ」を使用します
さて、近鉄さん発行の「てくてくまっぷ」ですが、鉄道会社さんが作ったものですので、基本的にはどれも「駅からスタート・駅で終点」というパターンになっています。
●【奈良-17】當麻の里(二上山・万葉の森)コース(約6km)
http://www.kintetsu.co.jp/zigyou/teku2/pdf/nara17.pdf
※PDFファイルですのでご注意ください
私たちは、普段は車生活のため、滅多に電車に乗る機会もなく、もちろん駅へ行くような機会もありません(自宅から最寄り駅まで10分以上かかりますし)。
しかし、今回のスタート地点「二上山駅」というのは、うちの相方(=奥さん)の地元で、実家の最寄り駅でもあるんですよね。このため、車を実家において、キッチリと二上山駅からスタートしました。
てくてくまっぷ(當麻の里)の出発地点は近鉄南大阪線「二上山駅」。地元の小さな駅です。
スタートの『専称寺』から見失って・・・
相方が何十年も暮らしてきた地元中の地元ですし、私だってこの辺りは何度も歩いています。マップの最初の方に載っている、地元で「桜の名所」として親しまれている『専称寺』に立ち寄って行こうと思ったのですが・・・、いきなり道に迷って、結局たどりつけず!
この辺りは、たいして広いワケでもないんですが、車も通れないような細い路地に大きな旧家が立ち並ぶ、かなり古い街並みが続きます。道が真っ直ぐになっているはずもなく、「地元だし大丈夫だろ?」と適当にウロウロしたのですが、サッパリ分かりませんでした・・・。
いきなり最初から道は間違えるし、不安で一杯です(笑)
中にはこのように藁葺屋根を残した家も。でもこの継ぎ目の部分、どうなっているんでしょう?
古い家並みを抜けると田畑が広がり、大和三山までが見渡せました。
『二上山ふるさと公園』で梅を見る
出発から30分くらいで、最初の大きなチェックポイント『二上山ふるさと公園』が見えてきます。
ここは、葛城市のとてもキレイに整備された公園で、からくり時計があったり、夏には水遊び場があったりと、お子様づれにオススメの公園ですね。大人だって噴水を眺めたり、梅や桜などの色んなお花を眺めるだけで、十分に楽しめると思いますので、時間がある方はぜひどうぞ。
また、ここの名物は「456段(!)」もある、長い石段です!頂上からは辺りを一望できますので、かなりシンドいですが、体力に余裕のある方はどうぞ!
なお、公園の前には「道の駅 ふたかみパーク當麻」があり、駐車場は無料です。お車の方は、ここに駐車してから今回のコースをスタートさせるのもいいでしょう(道の駅にも必ずお立ち寄りください)。
「二上山ふるさと公園」名物の長ーい石段。上っているだけの、体力と時間の余裕はなかったので、この日はスルーしました。
二上山ふるさと公園内の「水辺のテラス」。夏場は水遊び場に変身するそうです!
ログハウスの「おもちゃ館」。 3時にはからくり時計の動物たちが音楽を奏でてくれました!
二上山ふるさと公園前にある「道の駅 ふたかみパーク當麻」。特産物販売所「當麻の家」もあり、 休日には観光バスがたくさん訪れます。
■二上山ふるさと公園
HP: http://www.city.katsuragi.nara.jp/katsuragi/shisetu/46.html
住所: 奈良県葛城市新在家492-1
電話: 0745-48-7800
入場料: 無料
利用時間: 9:00-17:00
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: 近鉄南大阪線「二上神社口駅」下車、徒歩10分
※詳しくはコチラで
456段の石段登り!「二上山ふるさと公園」
収蔵庫の中が見てみたかった『高雄寺』
それからしばらく歩いていくと、勝手知ったる道のはずなんですが、かなり細い道が続くため、また正規ルートを見失いました・・・。
それでも、何とか目印の「地蔵堂」を見つけたり、人の家の裏庭に咲いた梅の花などを見ながら進んだところ、何とか『高雄寺』へ到達しました。収蔵庫がありますが、お寺は無人で静まり返っていました。中には観音様などがいらっしゃるそうですが、見ることはできず・・・。
地域を護る仏様かお地蔵様でも祀ってあるのでしょうか。立派なお堂です。
役小角によって創建されたとされる『高雄寺』。観音堂に本尊として祀ってあった「菩薩立像」の他、 「木造薬師如来坐像」「役行者像」が収蔵庫に安置されているそうです。
変わった形の『傘堂』のぽっくり信仰
高雄寺のすぐ脇の「こんなところ上がって大丈夫なの?」と思うほど、狭い急な坂を上っていくと、その先に『傘堂』があります。途中で、かなり鬱蒼とした杉林の中を通って不安になりますが、一応は案内の看板なども出ているので、自信を持って進んでください。
この傘堂、一見したところ、中心に柱のある休憩スペースのように見えますが、何とあの「左甚五郎作」とも伝えられているのだとか!
何でこんな独特な形にしたのかは分かりませんが、江戸時代前期にこの地の郡奉行を務めていた吉弘統家という人物が、郡山藩主の本多政勝の没後、菩提を弔うために建てた「位牌堂」なのだそうです。
さらに、傘堂の信仰には、「傘堂に三度祈願すれば、長い病による下(しも)の世話を人にかけず、自分も苦しむことなく、又、命終わるときは雨が降らず、これまた人に迷惑をかけることもない」という伝承があるそうです。最後の瞬間まで健やかに過ごしたいとお思いの方は、お参りにくるのもいいかもしれませんね。
左甚五郎が建てたと伝えられる『傘堂』。「ここに三度お参りすると、長患いせず、下の世話にもならず、ぽっくり安楽死し、葬儀は晴天に恵まれる」と言われているのだそうです。
中心の柱の上に屋根だけが乗っている、どことなく「唐傘こぞう」のようなルックスです。1674年に建立されたもので、「影堂」「位牌堂」なのだとか。