2016-06-03

800年も鎮座した獅子狛犬の特別公開『御出現!春日大社の神獣展』

800年も鎮座した獅子狛犬の特別公開『御出現!春日大社の神獣展』

20年に一度の式年造替が進む「春日大社」で、御本殿を800年にもわたって護り続けてきた4対8体の獅子・狛犬の特別公開『御出現!春日大社の神獣展』が始まりました(6月30日まで)。凛々しいもの、動きのあるもの、愛らしいもの、4対それぞれ作風が違っていて見比べるだけで面白かったです。鎌倉時代からずっとひと目にも触れず役目を果たしてきたことを思うと、感動的ですらありました!


人知れず神さまを護ってきた獅子狛犬

20年に一度の、大規模な社殿の新調・修復事業「第六十次 式年造替(しきねんぞうたい)」が進んでいる『春日大社』。2014年から式年造替にともなうさまざまな神事や特別公開などが催されており、2016年11月6日の「本殿遷座祭」まで続きます。

その一環として、800年にもわたって御本殿を護っていた8体の獅子・狛犬が一般公開される『御出現!春日大社の神獣展 ─800年を経て御本殿獅子・狛犬初公開─』が始まりました(2016年6月1日~6月30日)。

これまで決して参拝者の目に触れることのなかった貴重なものだけに、とても楽しみにしていました!


『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-06

チラシより。「御造替にともない撤下された獅子・狛犬4対8体は、その内6体が鎌倉時代の製作で、800年もの間、御本殿を鎮護してきたことが判明。残る2体も他に類例を見ないユニークで愛らしい姿で、大変注目されます。本展示は、初公開の8体の獅子・狛犬に加え、春日権現験記(春日本)などの絵画や史料を展示。獅子、神鹿、神馬の絵図や彫刻など神獣にスポットを当てるものです。」

『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-01
春日大社の参道の様子。平日の午後でしたが、修学旅行生と海外からの観光客でものすごい人出でした。この時期だけは修学旅行生の少ない週末のほうが静かかもしれません(笑)

『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-03
御本殿のあたりも大変な人混みでしたが、少し離れるだけで静かになります。回廊の北西にある「内侍門」のあたりから御蓋山方面を眺めたところ。お天気もよくて清々しい!

『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-04
『御出現!春日大社の神獣展』の会場となる「景雲殿」の前。回廊のすぐ西隣にあります。大きめの集会場のようなひと間を使って、8体の獅子狛犬を中心に、関連する絵画や史料を展示しています(拝観料300円)

『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-05
回廊にあった看板。ここには6体しか登場していませんが、まっすぐに立つ正統派のもの、首を大きくかしげたもの、素朴過ぎるファニーフェイスなものなど、かなりタイプが違います。見比べると楽しいですよ!


8体のタイプいろいろ。個性派ぞろい!

御出現!春日大社の神獣展 ─800年を経て御本殿獅子・狛犬初公開─』で公開されているのは、4対8体の獅子・狛犬です。

●8体のうち、6体が鎌倉時代の作(その他2体は室町時代)。ほぼ800年間にわたって四殿ある御本殿の前で神さまをお護りしてきたもの

●ヒノキを使った寄木造。漆地に金箔などを用いて彩色されていた。一部に痕跡が見て取れる

●建物類は20年に一度ずつ新調されるが、狛犬は修理を繰り返して使っていた。今回の式年造替で獅子狛犬も新調されることが決定。古いものは2016年10月1日にリニューアルオープンとなる「宝物殿」に展示される


というようなポイントを知らなくても、4対8体の獅子・狛犬の造形の違いを見比べるだけでも、かなり楽しめます。公式ページで画像や動画も見られますので、ぜひご覧ください!

ちなみに、向かって右手が「獅子」で、口を開けた阿行(あぎょう)。左手は「狛犬」で、口を閉じた吽形(うんぎょう)となり、角が生えているのが特徴です。東大寺南大門の仁王像のように、いわゆる「あ・うん」の一対で神仏をお護りしています。


『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-07

第一殿のものはとても正統的で凛々しく、第二殿は首を傾けて動きを出し、第三殿・第四殿のものは可愛い犬型に近づいた、というイメージです。特にユニークで愛らしい2体は室町時代に作り変えられたもの。既存のものの作風を取り入れようという意欲すら感じられないのが、かえって清々しいほどです(笑)

『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-02
以前に開催された「国宝御本殿特別公開」の案内。春日大社の御本殿は、第一殿から第四殿が横に並んでいます。この正面の軒下部分にそれぞれ1対の獅子・狛犬が鎮座していました。木造で雨風が当たる場所にあるのですから、おそらく傷みも激しかったでしょう。何度も修理修復を繰り返してきたに違いありません。感動的ですね!

『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-08
会場でいただいた春日大社の発行物でも、大きく獅子・狛犬の写真が掲載されていました。会場ではポストカードなども販売されています

『御出現!春日大社の神獣展』 @春日大社(奈良市)-09
オマケの鹿画像。『御出現!春日大社の神獣展』は、それほど展示数は多くないものの、関連する絵図の展示などもあってかなり面白かったです。「春日権現験記」で本殿前に獅子狛犬が鎮座している姿を描いたシーンなども見られますので、お参りと合わせてぜひ!



■春日大社

HP: http://www.kasugataisha.or.jp/
住所: 奈良県奈良市春日野町160
電話: 0742-22-7788
主祭神: 武甕槌命、経津主命、天児屋根命、比売神
創建: 768年
開門時間: 9:00 - 17:00(神苑)
入場料: 萬葉植物園 500円 など
駐車場: 有料駐車場あり
アクセス: 近鉄奈良線「奈良駅」から徒歩約25分。または、奈良交通バス「春日大社本殿行」で10~15分


■御出現!春日大社の神獣展 ─800年を経て御本殿獅子・狛犬初公開─

HP: http://www.kasuga-houshuku.jp/special/koma/

期間: 2016年6月1日(水)~6月30日(木)
時間: 9:00 - 16:30
場所: 春日大社 景雲殿
拝観料: 300円(小学生以上)


■関連する記事










  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ