
『子鹿たちとおかあさん鹿』特別公開@鹿苑角きり場
春日大社の参道脇にある、奈良公園の鹿の保護を目的とした施設「鹿苑(ろくえん)」で、初の試みとして生まれたばかりの子鹿の姿を一般公開する『「2011年誕生の子鹿たちとおかあさん鹿」特別公開』が行われています。愛らしいバンビたちを観るために、たくさんの方が来場していて、大成功を収めているようです。
奈良公園デビュー前の母子鹿が見られます
奈良公園に生息する鹿たちは、野生動物ではありますが、「財団法人 奈良の鹿愛護会」によって管理されています。
その施設の一つとして、負傷したシカなど一時保護収容する「鹿苑(ろくえん)」というものが、春日大社の参道脇にあります。ここにある「角きり場」は、文字通り、奈良の秋の風物詩として有名な「鹿の角きり」の舞台となる場所で、ちょっとしたスタジアムのような施設となっています。
その鹿苑角きり場で、今年から初の試みとして『「2011年誕生の子鹿たちとおかあさん鹿」特別公開』が行われています。
奈良公園では、5月中旬ごろから子鹿が誕生するシーズンを迎えます。この時期のお母さん鹿は、大切な子鹿を守るため、たいへん攻撃的になります。
(財)奈良の鹿愛護会では、人とのトラブルを防止するために、4月上旬から7月頃まで、お母さん鹿を鹿苑に収容しています。子鹿は、生後しばらくの間、静かな場所で隠れて過ごしていますが、2週目ごろからは、子鹿もお母さん鹿もようやく新しい環境になれ、落ち着いて子育てをします。
子鹿たちの奈良公園デビューまでの期間、愛らしい子鹿を一般公開します。ぜひ子鹿たちにあいにきてください。
例年は、鹿苑で「奈良公園デビュー」までの時間をひっそりと過ごしている母子鹿ですが、これを特別に一般公開してくれるのです!
ただし、開催期間は「2011年6月1日~7月10日」まで、開催時間は「13:00~14:00」まで(14:30閉場)と短めです。また、大声で騒いだりするのはもちろん禁止されていますし、カメラの三脚の使用も禁止されていますのでご注意ください
今年が初開催となる『「2011年誕生の子鹿たちとおかあさん鹿」特別公開』。生まれたばかりの子鹿の姿を観たいという希望を叶えてくれるため、鹿の出産シーズンの期間限定で「一日一時間のみ」の特別公開を行っています。時間が「13時~14時」と短いのでご注意ください
鹿苑角きり場は想像以上の大行列でした!
この日は、いいお天気の土曜日ということもあって、開始時間ちょうどの13時ごろに到着すると、普段はひっそりとしている鹿苑前が大行列になっていました!ものすごい人気ぶりですが、鹿苑角きり場はかなり広い施設ですから、行列は意外とスムーズに流れて、10分少々で入場できました。
場内では、母子鹿がのんびりと草を食んだり、生まれたての子鹿が母鹿の後をついて歩いておっぱいをねだったり、日陰でのんびりとお昼寝をしたり…と、鹿たちの色んな姿が見られました。やや距離はあるものの、生まれたてのバンビの姿もよく見えて、とても可愛かったですね。
土曜日の13時くらいに到着してみると、これだけの大行列でした!ただし、会場となる「鹿苑角きり場」はかなり広いので、行列の進み方はスムーズです。入場できるのは14時までですが、閉場は14時半ですので、遅めの時間帯の方がゆったりと見られるでしょう
鹿苑の角きり場の様子。毎年、秋に行われる「鹿の角きり」の舞台になる場所です。この日は鹿の母子たちがのんびりと草をはみ、その姿をたくさんの観客がのんびりと眺めていました
この日は気温が高めだったため、木陰で昼寝をしている鹿たちも多めでした
鹿苑角きり場のところどころに、レンガやドラム缶の日よけがあります。その中には、小さなバンビたちが横になって涼んでいる姿が見られます!
観客席のすぐ近くに水飲み場があるので、最前列からすぐ間近に見られます
みんなのんびりしています。この大人の鹿はお腹が大きく、出産を控えたメスのようでした
可愛いバンビなどの写真を掲載しておきます
この他にも、この日撮った写真を何枚か掲載しておきます。
また、奈良のブログ「なら散策日記【鹿と亀と猫と犬の日々】」さんで、素敵な写真入りの記事と、「バンビ誕生の瞬間」を捉えた貴重なショットが掲載されていますので、そちらもぜひご覧ください。感動的ですよ!
角きり場の背後の鹿苑も注目してください
また、鹿苑角きり場には、鹿のエサ入りのガチャガチャが設置されていたりします。こんな収益が奈良の鹿を保護するための財源となりますので、ぜひやってみてください。また、角きり場の裏手にも子鹿がいたり、少しだけ白い鹿の姿が見えたりもしますので、そちらもチェックしてみてください。
当たり付きの「鹿苑専用シカのエサ」ガチャガチャ!1回100円で、カプセル内には固めた草が入っていて、鹿に与えることができます。あたりが出たらステッカーなどがもらえるようです
鹿苑角きり場の観客席から逆側を見てみると、こんな広場になっています。やや見づらいですが、ここにも子鹿と母鹿はいますので、混雑しているときにどうぞ
鹿苑の裏手の西側の一角には、珍しい白い鹿の姿が見えました。他の鹿と体色が違うため、鹿からも人間からもいじめられやすいと聞きますから、ここで隔離されているのでしょう。可哀想なものです
写真などを撮って帰り際に振り返ってみると、人間の数はだいぶ減り、混雑は解消されていました
全く目立ちませんが、西側には「鹿苑」と書いた石碑も立っています
■「2011年誕生の子鹿たちとおかあさん鹿」特別公開
HP: http://naradeer.com/pr02.htm
住所: 奈良県奈良市春日野町160
電話: 0742-22-2388
開催期間: 2011年6月1日 ~ 7月10日
開催時間: 13:00 - 14:00(14:30閉場)
料金: 大人 300円、中学生 150円、小学生以下 無料
※住所と電話番号は「財団法人 奈良の鹿愛護会」のもの。
※「鹿苑 角切り場」は、春日大社の参道脇にあります。一の鳥居をくぐって真っ直ぐ進み、「万葉植物園」の手前にあります
※三脚の使用は禁止されていました
■参考にさせていただきました!
バンビだらけ【追記】 | なら散策日記【鹿と亀と猫と犬の日々】
バンビ誕生の瞬間 | なら散策日記【鹿と亀と猫と犬の日々】
奈良倶楽部通信 part:II: 仔鹿と母鹿*「鹿苑」で公開始まる