
町家と鹿と朱塗りの柱!「高畑・春日大社」散歩その3
夫婦二人で思いつくまま奈良を歩く【奈良てくてく歩き】。奈良市の高畑・春日大社の近辺のてくてく歩きのラストです。春日大社の境内から「ささやきの小径」などを歩いています。
「高畑・春日大社」散歩のルートはコチラ
今回の移動マップはコチラ。春日大社の敷地内を「ささやきの小径」などを使ってウロウロと歩いてみました。
荘厳で落ち着く世界遺産『春日大社』
土曜日の『春日大社』は、想像以上の人出でした。2月にしては暖かい日でしたが、寒い中、よくこれだけの人が出てきたなーと、ちょっと驚いてしまいました。
春日大社は、元は藤原氏の氏神を祀った神社で、創建は「768年」。「鹿島神宮から神が白鹿に乗って奈良の地においでになった」という言い伝えがあるため、今でも、鹿は神の使いとして大事に保護されています。1998年には、「古都奈良の文化財」として、春日大社・春日山原始林が世界遺産にも登録されています。
春日大社の境内の中は、これだけ人が来ているにもかかわらず荘厳な雰囲気を損なわない、とても神々しい空間です。お天気のいい日には、特に朱色が鮮やかに見えますので、ぜひいいお天気の日にどうぞ。
廻廊を歩いているだけで、まるでタイムスリップしたかのような、どこか不思議な気分がしてきます。
土曜日だったので、お参りの人でいっぱいです!こんなに賑わっているとは予想していませんでした
春日大社「林檎の庭」と中門。平安時代に日本へ初めて入ってきた林檎の木を、高倉天皇がこの庭にお手植えになったことから、この名前で呼ばれています。心落ち着く光景ですよね
正面左手の建物では、結婚式なども行われるのだとか。荘厳ですね
「直会殿」前に奉納してあった酒樽の数々。奈良の地酒比率は半分くらい。ひそかに応援しています!
「砂ずりの藤」の藤棚。5月初旬頃には、地面にすれるほど長い房の藤の花が見られるそうです。かなり大きな藤棚ですので、きっとキレイなんでしょうね
朱塗りの柱に吊灯篭。「万灯篭」の時などは全ての灯篭に灯りがともります。
「西廻廊」の様子。朱の柱に日差しと影が落ちて、とても美しかったです
西廻廊にある「清浄門」付近の様子。和の落ち着いた雰囲気がいいんですよね。若い方からお年寄りまで、色んな方が参拝にいらっしゃってました
祈祷所には巫女さんの姿も。初詣の時期のようなアルバイトではない、プロの巫女さんだと思います!それだけでちょっと嬉しい(笑)
■春日大社
HP: http://www.kasugataisha.or.jp/index.html
住所: 奈良県奈良市春日野町160
電話: 0742-22-7788
開門時間: 9:00-17:00(宝物殿・神苑)
入場料: 宝物殿:420円、神苑:525円
駐車場: 有料駐車場を利用
鹿たちの非難所『鹿苑』もあります
春日大社から奈良公園方面への参道は、人の往来も多いところです。鹿たちもその辺りは承知していて、ここにみんなで待ち構えています。
鹿や石灯籠を眺めながら歩いていくと、左手に『鹿苑(ろくえん)』という、傷ついた鹿などを収容する施設が見えてきます。ここは、奈良の風物詩「鹿の角きり」の会場となることで有名ですが、普段は一般公開されているワケではありません。
近くまで行って網ごしに静かに眺めるくらいにしておきましょう。実際に、それほど鹿の姿がよく見えるものでもないので、スルーしても問題ありません(笑)
コロコロ付き鹿のおもちゃの下で、店番でもするように佇んでいた鹿
この子鹿はとても優しい顔をしていました。決して寝ぼけていたワケではないと思います
今は亡き「奈良そごう」さんが奉納した石灯籠。そごう跡地は、現在「イトーヨーカドー」になっています。こんなところで名前を見ると、ちょっと切ないですねー
けがをした鹿を収容したり、出産を控えた母鹿を保護したりする『鹿苑(ろくえん)』。有名な「鹿の角きり」の行事もここで行われます
帰り道は「ささやきの小径」を通りました
高畑方面へ戻るために、通称「ささやきの小径」と呼ばれる細い道を通りました。名前はかなりロマンチックですが、特に何があるワケではありません。あまりに静か過ぎですし、春日山の原始林の中のため夕暮れも早く、薄暗くなってくると怖いくらいです。
ここをズンズンと進んでいくと(数分しかかかりません)、先ほどの『志賀直哉旧居』前に出ます。
春日大社を観光される方は、奈良公園方面から進むのが近道なのは間違いありませんが、たまにはこんなルートを辿ってみるのもいいかもしれませんね。とにかく静かで落ち着いたルートです。
春日大社から高畑方面へ戻るため、帰りは「下の禰宣道(しものねぎみち)」、通称「ささやきの小径」を歩きました。
夕方ですれ違う人も少なく。鳥の鳴く声だけが聞こえてきます。ちなみに、「この道で別れ話を切り出せば、上手に別れられる」という都市伝説(?)があるそうですので、覚えておくといつか役に立つかも?