夜の境内を歩ける『紅葉ライトアップ』@長谷寺(桜井市初瀬)
桜井市初瀬の花の御寺『長谷寺』で、2015年の秋、2日間だけの「紅葉ライトアップ」が初開催されました。紅葉のピークにはまだ早かったですし、本堂が修理作業中で外陣に出られなかったりと、残念な部分も多かったです。しかし、夜の長谷寺の登廊をのぼり、夜の十一面観音像にお参りできるなんて初めてのことですから、それだけで大満足でした!
奈良・長谷寺で「紅葉ライトアップ」初開催
初瀬の名刹『長谷寺(はせでら)』。枕草子や源氏物語などにも登場するほど古い歴史を持ち、春の牡丹など、四季折々の花が咲き誇る「花の御寺」としても知られており、紅葉の名所でもあります。
そんな長谷寺で、急きょ「紅葉ライトアップ」が行われるとの発表がありました(参考記事「【読売新聞(YOMIURI ONLINE)】五重塔 幽玄)」)。
長谷寺で開催中の「もみじまつり・秋季特別拝観」(2015年10月17日~12月6日)の期間の、秋の3連休の「11月21、23日」の両日のみ、約100基の照明を使って、本堂や五重塔などをライトアップするのです。夜の長谷寺に参拝できる貴重な機会ですので、初日に行ってみました。
特別に行われた、奈良県桜井市『長谷寺』の「紅葉ライトアップ」。ほぼ下調べせずに来てみたら、仁王門が修理中でした(長谷寺|仁王門の保存修理について)。2017年3月末まで続くとか。結構な大修理ですね
399段の石段「登廊(のぼりろう)」(重文)。夜に来るのは初めてでしたが、やっぱり雰囲気ありますね。周りの景色が見えないだけに、奥へ奥へと吸い込まれていきそうです
この日は17時~20時まで開門されていました。私たちは17時半ごろに入ったのですが、三連休でこのあたりに宿泊する泊まり客、地元の家族連れなども多く、かなり賑やかでした。西国三十三所巡礼のバスツアー客なども来ていて、夜の「大観音尊像特別拝観」なども体験なさってました。羨ましい!
登廊の折り返し地点に吊り灯籠と、背後に紅葉。2015年の秋はとても暖かい気候が続いているため、全国的に紅葉の色合いがいまいちだという評判ですが、正直なところ、紅葉はもう終わっている木と、まだまったく始まっていない木のどちらかで、ほとんど見られませんでした。ピークはまだ先だったようです
夜の十一面観音さまにもお会いできました
登廊から「本堂」(国宝)を見上げて。京都・清水寺のような懸造り(舞台造り)で有名ですが、2015年8月~12月末までは保存修理の作業中のため、外舞台に出ることはできません。残念!舞台から見晴らしたかったですが、来年を待ちましょう
夜の本堂は、いつもとは違った表情です。ご本尊の大きな大きな十一面観音さまともお会いしましたが、より優しげな表情に見えました
本堂に隣接する「礼堂(外陣)」部分に奉納された巨大絵馬など。昼間は明るすぎて細かいところまで見られませんが、夜は比較的見やすくなっています。これはおそらく三十六歌仙が描かれているものだと思います。その大きさに驚きます!
礼堂の天井から吊るされた、十二支を描いた円形のもの。吊り灯籠の一種か?これも巨大!
礼堂の隙間から見た五重塔
本堂と礼堂の間、建物が額縁のようになって紅葉を切り取っています。日本的な美しい光景ですね
この日は夜空に月も上がっていて、とても風流でした
建物の窓ガラスに映り込む紅葉
紅葉のピークはまだ先のようでした
長谷寺の「五重塔」。昭和29年に建てられたまだ比較的新しい塔です。ライトアップされると美しさが際立ちますね!
月と五重塔
紅葉と五重塔
全体的に紅葉のピークにはまだ早くて、やや色づいたかな……くらいでした
本坊から、本堂と五重塔を見たところ。三脚や一脚は使用禁止のため、手持ちではこれが限界だったようです
<オマケ>カメラ設定で赤味を増してみると
オマケとして、カメラの撮影モードをちょっといじって赤味を強めにした画像も掲載しておきます。今回のライトアップの期間中では、ここまで紅く染まった光景は無理っぽいので、いつかピークの夜に観られる機会が来ることを祈っておきましょう!
■長谷寺
HP: http://www.hasedera.or.jp/
Facebook: 総本山長谷寺 (長谷寺 Hasedera)
住所: 奈良県桜井市初瀬731-1
電話: 0744-47-7001
宗派: 真言宗豊山派総本山
本尊: 十一面観音(重要文化財)
創建: 686年(朱鳥元年)
開基: 道明
拝観料: 500円
拝観時間: 8:30 - 17:00(10月-3月は 9:00-16:30)
駐車場: 近隣に有料駐車場あり(500円ほど)
アクセス: 近鉄大阪線「長谷寺駅」下車、徒歩15分
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