吊り灯籠のほの灯りが美しい『献灯祭』@談山神社(桜井市)
紅葉の名所として知られる、桜井市の『談山神社』。毎年8月14日に「献灯祭」が催されています。拝殿の吊燈籠や境内の石燈籠に火を灯し、先祖の霊をお慰めする祭で、普段は見られない夜の幽玄な境内をのんびりと拝見できました。
「献灯祭」は毎年8月14日に催されます
桜井市の多武峰(とうのみね)に鎮座する『談山神社(たんざんじんじゃ)』(Wikipedia)。大化の改新の立役者であり、藤原氏の祖となった「藤原鎌足」を祀っています。美しい十三重塔(重文)などを有し、奈良を代表する紅葉の名所として知られています。
私たちは夏の談山神社が好きで、よく8月にお詣りに来ています。拝殿が「懸造り」(舞台造り)になっているため、涼しい風が吹き抜けてとても気持ちよくて、青々とした木々が風に揺れるのを眺めながら、神さまの御前ということを忘れそうになるほどリラックスできます。
談山神社では、毎年8月14日に「献灯祭」が催されています。
公式ページの「年中祭典・行事」のページには、「献燈祭はお盆(8月14日、夕刻)におこなわれます。 本社の吊燈籠や境内の石燈籠に一斉に火をともして、祖霊をおなぐさめする幽玄な祭です。 」とあります。
(参考記事:奈良)談山神社で献燈祭 家内安全など願う:朝日新聞デジタル)
遅い時間に伺ったので人の気配も少なく、拝殿(重文)の吊り灯籠に灯りがともっている、とても貴重な場面を拝見することができました!
桜井市の『談山神社』の鳥居。いつもは閉門となっている18時40分ごろの様子です。8月14日の「献灯祭」には、拝観時間が延長され、拝観料も無料になります
石段には竹に浮かべられたロウソクの灯りがほのかに光ります。献灯祭の行事自体は昼間から執り行われていて、願い事を貼られた灯籠に、参拝者が火を灯していくそうです。もっと早めの時間に行くべきでしたね
談山神社の拝殿内(※談山神社では建物内部でも写真撮影可能です)。次第に夕闇に包まれていきます
気づかないうちに、御朱印が増えていることに驚いたり、
談山神社の「蹴鞠」をモチーフにした手ぬぐいなどを拝見したり。
そうこうしているうちに空は次第に暗くなって、拝殿の吊り灯籠の灯りが美しく見えるようになってきました。ここに火が入っている姿はなかなか貴重なのだとか。私自身も初めて拝見しました!
御本殿の前の灯籠と吊り灯籠にも、ほのかな灯りがともります
拝殿の脇の石段から見上げたところ。まだ空に明るさが残っていますが、拝殿の灯りは19時には消灯されます。残念ですが貴重な文化財ですから致し方ないところでしょう
夜の境内も素敵な雰囲気でした!
19時以降も、境内の灯りはそのまま灯されています。かなり明るめに写っていますが、ほぼ真っ暗でした
談山神社といえばここ、というアングルで。神社の行事ですから、それほど規模の大きなものではありませんが、静かでのんびりした雰囲気でした。『なら燈花会』の最終日だったり、東大寺の「中元万燈籠」の日だったりしますので、余計に静かなのかもしれませんね
<オマケ>帰り際に寄り道した、石舞台古墳の近くから見た二上山
■談山神社
HP: http://www.tanzan.or.jp/
住所: 奈良県桜井市多武峰319
電話: 0744-49-0001
主祭神: 藤原鎌足
創建: 678年
拝観料: 大人 500円、小人 250円、小学生未満 無料
拝観時間: 8:30 - 17:00(受付は16:30まで)
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: 近鉄・JR「桜井駅」から、奈良交通バス「談山神社」下車(25分ほど)
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