「奈良の一番桜」今年も咲きました@氷室神社(奈良市)
奈良市エリアでもっとも開花が早く、「奈良の一番桜」として親しまれている『氷室神社』の枝垂れ桜。病気が見つかったため、大規模な樹勢回復作業が行われ、以前より枝数は減ってしまいました。見ていて心配になりますが、今年も見事に開花して、私たちへ春を告げてくれました!
奈良でもっとも早く咲くしだれ桜です
奈良国立博物館の向かいに位置する、氷の神さまを祀る『氷室神社』。奈良市エリアでもっとも早く開花し、「奈良の一番桜」と呼ばれるしだれ桜が咲くことで知られています。
このしだれ桜は、悪性の腫瘍が見つかってしまい、2013年12月、患部の枝を切除するとともに若木の根を移植するなど、樹勢回復作業が行なわれました。2014年春に見に行ったときは、は枝の数が減ってしまったものの、元気に花を咲かせていました。
そして今年、病気の進行は止まっているようで、また美しい花を見せてくれました!
奈良市の『氷室神社』。古くは吉城川の上流で作った氷を「氷室」に貯蔵し、奉納していたことから、現在でも「製氷業者・冷蔵冷凍業の守護神」とされています。毎年5月1日は、海の幸の代表タイ、川の幸代表のコイを凍結した、高さ1mもある氷柱が奉納される「献氷祭」も行われます
氷室神社の「四脚門」の前にある、「奈良の一番桜」と呼ばれる枝垂れ桜。この日はほぼ満開!快晴ということもあり、夕方近くまでたくさんの観光客が桜を愛でていました
2008年、これと近い位置から撮影した一枚。かなり枝数が少なくなったのが分かります。この頃から病に侵されていたのかもしれませんが、まだ元気に見えます
ちょっと角度を変えて。本殿に向かって右手の枝はまだまだ元気のようです。以前の姿を知っている者からすると寂しいですが、復活してくれることを願っています!
「枝垂れ桜の現状と花咲寄進のお願い」という張り紙。「近年樹勢の衰えが目立ち、調査を行ったところ、養分を吸う幹周りの細根が非常に少なくなり、また枝には癌腫と呼ばれる悪性の腫瘍があることが判明しました。そこで、桜を守るために昨年の十二月に樹木医の指導の下、樹勢回復作業が行なわれました。内容は、幹に若木の根を三カ所移植、癌腫に侵されていた枝の切り払い等となりました。新しい根は当社鎮守の杜で育てていたこの枝垂れ桜の実生の苗木を使用しました。(後略)」
「枝垂れ桜樹勢回復作業の様子」。この桜を護るため、一口千円の「花咲寄進」も受け付けていらっしゃいますので、よろしければご協力ください
奈良の桜シーズン開始を告げてくれます
やや元気なさげに見えますが、しだれ桜はこの日も美しい花を咲かせ、私たちの目を楽しませてくれていました。氷室神社の桜を見ると、桜シーズンが始まることを実感しますね
氷室神社の拝殿。しっかりお詣りしておきましょう
両脇には桜の若木も植えられています
本殿向かって右手にも、もう一本のしだれ桜が咲いています。主役と比べればまだまだ若い樹ですが、元気いっぱいです
向かって左手にある、もう一本の若木。こちらも元気!
ソメイヨシノも少しずつ花開いてきています。今年も桜の季節ですね!
■氷室神社
HP: http://www.himurojinja.jp/
住所: 奈良県奈良市春日野町1-4
電話: 0742-23-7297
祭神: 大鷦鷯命、闘鶏稲置大山主命、額田大仲彦命
開門時間: 6:00-18:00(11月~3月 6:30-17:30)
拝観料: 無料
駐車場: 1時間500円(上限2,000円)(※桜の季節のみ30分500円に)
アクセス: 近鉄「奈良駅」から徒歩15分
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