山間の集落に広がる『室生ひまわり畑』@宇陀市室生
女人高野「室生寺」で知られる宇陀市室生区。山間の小さな集落に、5千平方メートル・2万本という規模の『室生のひまわり畑』があります。広さ・密度ともに見事で、とても迫力がありました。また、この一帯の「日本の原風景」というべき姿も素晴らしいですね。どこか懐かしい時間を過ごせました!
「室生山上公園芸術の森」近くにあります
女人高野『室生寺』の門前にある、宇陀市室生区室生。山深い奈良県の中でもかなり奥まった地域ですが、参拝客の姿が絶えない信仰の土地です。
そんな室生寺の前を走る28号線を挟んだ山の上に、『室生山上公園芸術の森』(紹介記事)という、ユニークな公園があります。そこの公式ツイッターアカウント(@m_artforest)から、近くにある「ひまわり畑」の画像が流れてきました。
【今日の公園】
南ゲート付近の「ほまわり」5千㎡2万本が満開になりました。見ごろですよ。 pic.twitter.com/L9zRSRxVRa
— 室生山上公園芸術の森 (@m_artforest) 2014, 8月 11
2万本のひまわりというと、かなりの規模ですね!しかも、撮影日は大きな台風の翌日です。みんな倒れたりせず、見事に咲き誇っているようです。こんな大きなひまわり畑が室生にあるとはこれまでまったく知りませんでしたので、さっそく観に行ってきました。
2万本のヒマワリは迫力あります!
ひまわり畑がある場所は、室生寺の西側の細い道を上がった先になります。室生山上公園芸術の森・松平文華館(閉館中)・樹齢約300年のしだれ桜「城之山桜」がある西光寺などがあります。
ひまわり畑の規模は、5千平方メートル。休耕田を利用したもので、田んぼ6~8面分くらいでしょうか。そこに「2万本」のひまわりが、びっちりと濃い密度で植えられていました!奈良県内のひまわり畑の中でも、かなり大きな部類だと思います。
なお、道幅がかなり狭いですから、決して路上駐車はしないようにしましょう。近くの墓地の駐車場なども利用できるようですが、150mほど下の公民館の駐車場、また室生山上公園の南駐車場などを利用してください。
かなり急な坂道で歩くのは楽ではありませんが、地元の方のご迷惑にならないように注意しましょう。
宇陀市室生区室生の「ひまわり畑」。この背中側にもさらにひまわりの畑が2枚分広がっています。管理なさっているのは「室生地区まちづくり協議会」の方々。ひまわりの維持管理に充てられる募金箱が設置してありますので、ぜひ協力しましょう
ひまわり畑の出入口はすべて金網で塞がれています。「出入口の施錠について」という注意書きがあり、これは鹿よけとして設置されているものであること、出入りの際には施錠(金属ワイヤーを結ぶ)してくださいとのこと
施錠して中に入ったところ。15時過ぎで、太陽はかなり西に傾いていましたが、ひまわりの花は東~東南へ向いたままでした。太陽を追いかけはしないんですね。撮影条件としては午前中の方が向いているでしょう
ひまわりの正面にあたる東側へ周ったところ。畑に段差があるのでこのアングルからは見えませんが、上のさらに2面あります。広さ・密度ともに素晴らしいですね!
ずらりと整列している様子が見事ですね!
道路の上側の畑。こちらも広々としています
来年以降はさらに規模を拡大するとか
7月にこのひまわり畑へ行かれた「風景写真家の気まぐれブログ」さんの記事によると、このひまわり畑は「松平文華館」(閉館中)の方の畑なのだとか。室生の里のPRのため、来年はさらに規模を広げるそうですから、ますます期待できますね!
室生区室生には「日本の原風景」があります
この室生区室生は、急な山の斜面に小さな集落が残った、日本の原風景というべき佇まいがあります。山間の土地らしく、古くて大きな民家の屋根は急な角度に切り立っていて、どれも大きく立派。家の脇にたくさんの薪が積んであったりします。
夏の季節は、稲穂の緑が美しく、空気は澄んでサラッとしています。セミが賑やかに鳴いていて、たくさんのトンボが飛んでいましたが、すでに赤とんぼへ色が変わったものもたくさん見かけました。すでに秋の気配すら感じるほどです。
どこか懐かしい、日本の里の夏を感じるには最適な場所ですから、ぜひ足を伸ばしてみてください!
ひまわり畑を遠目から見たところ。山深い土地にある集落だということが分かります。奈良盆地の底に暮らす人間としては、空気がサラッとしていて本当に気持ちよかったですね。どこかの田舎に里帰りした気分です(笑)
こんな細い道があったり。このお家の向こう側にひまわり畑があります
大きな田舎の木造住宅。自宅用の小さな畑があったり、その周りを鹿よけネットが張り巡らせてあったり
樹齢約300年のしだれ桜「城之山桜」のある西光寺。融通念仏宗の寺院で、本堂は四間四面の入母屋造り。茅葺きの表面を亜鉛並板で覆っています。佇まいが素晴らしいですね!
立派なしだれ桜「城之山桜」。道路のすぐ脇に立つ巨木です。桜が満開の4月に来てみたいですね
西光寺境内のお地蔵さま。両手は無くなってしまいましたが、平たい石から立体的に切り出した美しい造形です
水田とお寺と青空
実りの秋はもうすぐです
■室生ひまわり畑
住所: 奈良県宇陀市室生
見頃: 7月下旬~8月中旬
駐車場: 無料駐車場あり
アクセス: 近鉄「室生口大野駅」から、バス「室生駐在所前」下車、徒歩20分ほど
※「室生山上公園芸術の森」の南入口を目指し、その150mほど手前です。
■参考にさせていただきました
室生ひまわり畑 - 風景写真家の気まぐれブログ - Yahoo!ブログ
室生の「ひまわり畑」へ・・ - 日々彩々 Ⅱ
■関連する記事