現在の『キトラ古墳』周辺では整備工事が進んでいます
東京国立博物館で開催された特別展「キトラ古墳壁画」は、『キトラ古墳』石室壁画が県外で初めて展示されるということもあり、大盛況だったようです。そんなキトラ古墳の周辺は、2016年オープン予定の公園・体験館(仮)などの建設中です。現在の様子を簡単に紹介しておきます。(※追記あり)
2016年オープンへ向けて工事が進んでいます
この石室内から発見された青龍・白虎・玄武・朱雀の四神の壁画は、後に発生したカビから守るためにはぎ取られ、「国営飛鳥歴史公園」内の修理作業室で修復作業が行われてきました。
その作業が進んだこともあり、2014年春、東京国立博物館にて、特別展「キトラ古墳壁画」(2014年5月18日で終了)が開催になり、連日待ち時間が120分を超えるほどの大盛況だったようです。
奈良に暮らす人間にとっては、「そこまでの人気だったのか!」と驚くばかりです。嬉しいような不思議なような感覚ですね(笑)
壁画が東京へ出張している間、キトラ古墳周辺は大掛かりな整備が行われています。この様子は、1年ほど前にも少しだけご紹介しました。
キトラ古墳壁画は、石室には戻さず、近くに建設される「体験学習館(仮)」で保存・展示され、墳丘も2段円墳に復元。2016年の完成を目指しています。次第に工事が進んでいますので、現在の様子をご紹介しておきます。
明日香村の中心部から、阿部山地区にある「キトラ古墳」方面へ向かうと、道路脇に小山が見えてきます。キトラ古墳の周辺エリアを史跡公園として整備する一環でしょう
別角度から。キトラ古墳の墳丘はもう少し南側(この画像の奥側)だと思うのですが、これはただの丘なのでしょうか?
工事現場の中心部分。向かって右手奥にキトラ古墳の墳丘と、「特別史跡 キトラ古墳 仮設保護覆屋」の建物があります。以前とは風景が一変しましたね
これは2013年8月の画像。ややアングルがずれていますが、工事が進んでいることが分かります
前の写真の反対側。こちらは駐車場と、おそらく新施設の建物が建ちます。道路の下を通って行き来できるようになります
駐車場などのスペースを別角度から見たところ。結構な面積を工事してますね
遠くから「特別史跡 キトラ古墳 仮設保護覆屋」の建物を見たところ。脇道は通行止めになり、立ち入れないようになっていました。このすぐ裏にキトラ古墳の石室があります
■キトラ古墳
HP: http://www.asuka-park.go.jp/kitora/index.html
住所: 奈良県高市郡明日香村大字阿部山
■参考にさせていただきました
朝日新聞デジタル:キトラ古墳の石室、最初で最後の公開へ 文化庁、8月に
■関連する記事
※ 2014/08/27 追記
キトラ古墳の周辺地区の整備工事は着々と進んでおり、2014年7月末日には、キトラ古墳の墳丘を覆っていた「覆屋(おおいや)」が撤去されました。これが建てられたのが、壁画にカビが発生して大問題になった2003年のこと。11年ぶりに墳丘が外の光にさらされることになります。
8月15日、この様子を観てきましたが、どことなく不思議な印象ですね。私が初めてここに来た時には、もうすでにキトラ古墳は覆屋の下にありました。その姿しか観たことがないので、感慨深いと言うか、違和感があると言うか。
平成28年度には公園が完成し、極彩色壁画の展示施設などもオープンする予定です。それまで定期的に観察を続けてみたいと思います!
キトラ古墳の周囲は、公園化工事が進められています。墳丘の周囲の丘を歩ける小径などもありますが、まだ立入禁止です
道路の下をくぐって、駐車場と壁画を展示する建物とを行き来できるようになるようです。まだ全体像は分かりません
キトラ古墳の墳丘を覆っていた「覆屋」があったところ。すでに撤去され、シートが被せてありました。濃い茶色の大きな建物が見当たらないと、どこだか分からないですね