2012-08-23

石塔・石仏を幻想的な灯りが包む『元興寺地蔵会』@奈良町

石塔・石仏を幻想的な灯りが包む『元興寺地蔵会』@奈良町

奈良町の世界遺産のお寺「元興寺(がんごうじ)」さんで、毎年8月23日・24日に催される『元興寺地蔵会』を拝見してきました。境内の石仏の周りで幻想的な菜種油の灯りが揺らめき、そのすぐ近くでは屋台が立ち並ぶという面白い夜でした。


元興寺地蔵会は、毎年8月23日・24日の両日

古い町並みが残る奈良町に、世界遺産にも登録されている『元興寺(がんごうじ)』があります。現在のならまちは、かつては全て元興寺の敷地だったと言われるほど、広大な敷地を誇っていました。


元興寺では、毎年8月23日・24日の両日、『元興寺地蔵会』という法要が営まれます。

この日は、家内安全と子どもたちの健やかな成長などを地蔵菩薩に祈願するもので、石のお地蔵さまの前に灯明皿が並べられ、幻想的な灯りが揺らめく「万灯供養」が見られます。さらに、世界遺産のお寺さんにもかかわらず、境内に多数の屋台が登場して、火で調理したり、アルコールが販売されたりという、賑やかなお祭りになるのです。



元興寺地蔵会

 昭和23(1948)年に復興した宗教行事で、極楽堂(曼荼羅堂)に掲げられる各界名士奉納の行燈絵が、初志の行を今に伝えます。2012年で復興して64年目になります。
そもそも中世以来、元興寺庶民信仰の歴史の中で、地蔵信仰はもっとも盛んな信仰でした。

 毎年8月23日・24日の両日で執り行う地蔵会は、その伝統を受け継ぐもので、有縁無縁一切霊等を追善し、また家内の繁栄と子供たちの健やかな成長を、そして世界の平和を地蔵大菩薩に祈願する行事でもあります。

 現在の灯明を点じての供養は、昭和63(1988)年に浮図田(ふとでん)の整備とともに、その作法として発意したものです。浮図田とは、石塔・石仏(浮図)類を田圃のごとく並べた中世の供養形態を示しています。


元興寺「地蔵会」@奈良町-01

元興寺で毎年開催される「地蔵会」の日。初日の夕方6時くらいに到着しましたが、直前ににわか雨が降ったにもかかわらず、境内にはたくさんの方の姿が見えました。普段はひっそりとしている元興寺ですから、この地蔵会が特別な日であることが感じられるようです!

元興寺「地蔵会」@奈良町-02
境内の駐車場にはたくさんの屋台が並びます。元興寺地蔵会は、8月23日・24日の両日行われます。内容も変わって、23日は「子供祭り」として、夕方からお子さん向けのお店が並び、盆踊りも行われました。24日は、「まんぷく供養 夢まつり」として、一日中いろんな屋台が営業します

元興寺「地蔵会」@奈良町-03
本堂前は、夜の盆踊りの準備が。元興寺本堂の「極楽堂(国宝)」内では、地蔵尊供養の法要が行われます。また、堂内には各界の著名人から奉納された行燈(あんどん)が並ぶ「行燈絵献灯」が見られました。国宝の建物の縁側(?)に座ってのんびりできる機会はなかなかありませんが、この日なら気兼ねなくできます!

元興寺「地蔵会」@奈良町-04
境内にある石塔・石仏を並べた「浮図田(ふとでん)」を前にしての水塔婆供養の様子

元興寺「地蔵会」@奈良町-05
生憎の小雨模様の中でしたが、美しい灯りが見られました。夜が更けてくるとさらに幻想的になっていきます


境内の「浮図田」の周りにはほのかな灯りが

まだ明るかったので、近くにオープンした洋食店『ゆき亭』さんでオムライスをいただいてから戻ってみると、境内はさらに人であふれていました!初日の23日は、営業している屋台の数が少ないので、ビールを買うにも結構な行列になっていました。

やはり最大の見所は、石塔・石仏が並ぶ「浮図田」の周りを、ほのかな灯りが包み込むところですね。人が多くてやや騒々しいのですが、どこか田舎のお墓参りをしているようで、懐かしい気分になれました。

また、個人的に嬉しかったのは、本堂の裏手にある「禅室(国宝)」の内部が見られたことです。中に入れるわけではありませんが、扉が開け放たれていて、関係者の方の宴会場のような使われ方をしているのが見られました。ここの回廊部分にも腰を下ろして、のんびりとロウソクの灯りを眺めているのが心地よかったです。

なお、24日には禅室を大きく開け放って、尺八・箏曲の奉納演奏や、特別法要「音と光の曼陀羅」などもあったようです。他の日ではこんな様子は見られませんので、次回は24日に伺ってみたいですね。


元興寺「地蔵会」@奈良町-07

夜が更けてくると、より人出も増えてきます。国宝の元興寺禅室の後ろには、雲間からお月様が見られました

元興寺「地蔵会」@奈良町-08
浮図田の周りには、灯明皿に、菜種油を注いで点火したほのかな灯りが揺らめきます。なお、元興寺地蔵会の日は、三脚は使用禁止です。手持ちで頑張りましょう!

元興寺「地蔵会」@奈良町-09

元興寺「地蔵会」@奈良町-10

元興寺「地蔵会」@奈良町-11

元興寺「地蔵会」@奈良町-12

元興寺「地蔵会」@奈良町-13

元興寺「地蔵会」@奈良町-14

元興寺「地蔵会」@奈良町-15


無料で「灯明皿づくり体験」もできます

20時頃になっても、模擬店は大混雑でした。23日は「子供祭り」と銘打たれているだけに、お子さんが楽しめるよう、ヨーヨーつり・あてものなどがあったり、焼きそばなどが食べられたりしましたので、みんな楽しそうでした。

また、地蔵会万燈供養に使用する「灯明皿づくり体験」も無料でできます。来年の祈願に使用されるものを作るため、持ち帰ることはできませんが、小さなお子さんも真剣な表情で灯明皿を作っていました。一口千円で献灯もできますので、こちらもぜひ!


元興寺「地蔵会」@奈良町-17

夜8時過ぎ「子供祭り」会場。ども模擬店も大混雑で大賑わいでした

元興寺「地蔵会」@奈良町-18
地蔵会万燈供養に使用する「灯明皿づくり体験」もできます。体験は無料ですが、来年の祈願に使用されるものを作るため、持ち帰ることはできませんのでご注意ください。また、一口千円で献灯もできます

元興寺「地蔵会」@奈良町-19
灯明皿づくり体験の様子。小さなお子さんも楽しそうに作っていました

元興寺「地蔵会」@奈良町-20
元興寺地蔵会では、毎年オリジナルデザインのTシャツを作成販売しています(@2,000円)。写りは良くないですが、これは元興寺界隈に出た鬼「元興神(がごぜ)」をデザインしたもの。以前に作ったTシャツも販売されていましたが、色もデザインもかっこよかったです!



大きな地図で見る


■元興寺(極楽坊)

HP: http://www.gangoji.or.jp/
住所: 奈良県奈良市中院町11
電話: 0742-23-1377
宗派: 真言律宗
本尊: 智光曼荼羅(重要文化財)
創建: 593年
開基: 蘇我馬子
拝観料: 400円
拝観時間: 9:00 - 17:00(拝観締切は16:30)
駐車場: 20台(無料)
アクセス: JR奈良駅から徒歩20分、近鉄奈良駅から徒歩10分

※8月23日・24日の「地蔵会」の日は、拝観料は無料に、駐車場は使用できなくなります


■参考にさせていただきました!

元興寺極楽坊・地蔵会【地蔵盆】・第一夜 2011/08/23: 久延毘古 独言 ―幽黙庵の囲炉裏端―


■関連する記事






 【石塔・石仏を幻想的な灯りが包む『元興寺地蔵会』@奈良町】へのコメント
kumi  13-08-29 22:29

以前コメントさせて頂いたおばさんです。
10~13日まで、奈良へおじゃましました。

高知で日本最高気温を観測した時で、日本中が蒸し風呂のような暑さに覆われ暑さには相当自信のある私もかなり応えましたが、なら燈火会は
とても素敵でした。
初日はボランティアの方々と全会場を回りました。
ロウソクの炎が夜の奈良公園に揺らめき本当に素敵でした。
結局毎日見て回り、堪能しました^^;

室生寺は30年振りでしたが、素晴らしかったです。
山奥にひっそりと凛と立っている姿に感動。
金堂の十一面観音立像を始めとする仏像も圧巻でした。
奥の院へはやっとの思いで辿り着きましたが、次回は無理かも。

そして大好きな新薬師寺へ今年も行きました。

秋の気配を感じるこの頃、盛夏の奈良旅行は楽しいかったです。
ブログ、これからも頑張って下さいね。

naka  13-08-30 13:04

>kumiさん

私も10日と13日に奈良市内を歩きましたが、まぁ暑かったですよね(笑)。あんな暑い中で、運営を頑張ってくださる方々や、遠方から奈良へお越しくださる方々のことを考えると、本当に頭が下がる思いです。kumiさんにもお楽しみいただけたなら幸いです!

室生寺の奥院も、いくら涼しい山奥とはいえ、この時期に登るのは楽じゃありませんからねー。きっと気温が低い時期であれば、もっと楽に登れるはずですから、これに懲りずにまたぜひ登拝してくださいね!

夏の奈良を満喫していただけたようで何よりです。これからも少しでもお役に立てますように、ブログの更新を続けていきますので、ぜひお付き合いくださいませ♪





  • Twitterでフォローする
  • Facebookページを見る
  • Instagramを見る
  • ブログ記事の一覧を見る







メニューを表示
ページトップへ