2011-05-03

春のみ営業の「姫餅」のお店『春木春陽堂』@當麻寺

春のみ営業の「姫餅」のお店『春木春陽堂』@當麻寺

牡丹を見に来た参拝客で賑わう「當麻寺」参道で、春の約1ヶ月のみ営業している和菓子店『春木春陽堂』さんへお邪魔してきました。名物の美味しいよもぎ餅「姫餅」をいただきました!


春の約1ヶ月間のみの限定営業のお店

當麻寺の周辺の名物といったら、誰もが真っ先に『中将堂本舗』さんの銘菓「中将餅」の名前を挙げるでしょう。要はよもぎ餅なのですが、私も大好きですし、自宅から近いこともあって機会があるごとにいただいています。


しかし、当麻寺駅すぐの中将堂本舗さんを通りすぎて當麻寺の参道を進むと、葛城市相撲館「けはや座」の真向かいに『春木春陽堂』さんが営業しています。こちらは春の約1ヶ月間のみ営業しているというとても珍しいお店で、地元でも知らない方が多いかもしれません。

営業期間は、當麻寺の牡丹の見頃が始まる4月20日ごろから、有名な法要「練供養会式」の翌日となる5月15日まで。この季節以外は普通の民家になっています。

【追記】當麻寺の「練供養会式」は毎年5月14日でしたが、2019年から「毎年4月14日」開催へと変更になります。

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-01
一見したところ普通の民家にしか見えませんが、これが春の約1ヶ月間のみ営業している幻(?)の和菓子店『春木春陽堂』さんです。場所は、近鉄「当麻寺駅」を降りて当麻寺方面へ3分ほどのところ。葛城市相撲館「けはや座」の真向かいです

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-02
近づいてみるとちゃんと営業していることが分かります。営業していない時期には全く目立たないですね。建物の隣が駐車場になっていますので、お車でも大丈夫です

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-03
年季の入った看板。當麻寺の参道で営業するお店ですから、この女性はもちろん「中将姫(ちゅうじょうひめ)」ですね。中将餅のお店があって、春には姫餅のお店が営業を始めるのですから、ちょっと不思議な感じがしますね。他に「試食無料」という看板もありましたので、気軽に試食してみてください!


親戚の家のようなお宅でくつろぎます

姫餅について、新聞社サイトさんに詳しい記事がありましたので、そちらから引用しておきます。



 葛城市当麻の当麻寺参道の市相撲館前にある菓子店「春陽堂」で、ヨモギをふんだんに使った「姫餅」が人気を集めている。3代目の店主、春木孝祐さん(66)の祖父が79年前に考案した。毎年、ヨモギ摘みの春が来る4~5月に限定販売している。【山本和良】

 1932年に当麻寺奥院住職から、「何か当麻の土産を作れないか」と相談されたのがきっかけという。今年は同寺の「練供養絵式(ねりくようえしき)」翌日の5月15日まで販売している。春木さんと母年子さん(91)や家族、親戚など約10人が、和気あいあいと作っている。

 店の奥にある調理場で、自家製の餅米で作った餅に五條市や曽爾村で摘み取ったヨモギを5~6分ゆがいてあくを出し、すぐに冷やすなどして入れ、ザラメで炊き込んだこしあんを載せ、竹へらでボタンの花びらをかたどった姫餅にする。

 「年中販売してほしい」との要望もあるが、年子さんは「春のヨモギは香りが良く、昔ながらの方法で味を守っているので、この時期しかできない」と話す。今では春限定の「幻のスイーツ」として知られている。大阪府松原市の会社員、呉松邦彦さん(56)は「毎年楽しみに買いに来ている。食べると、さわやかな春の野の香りが口いっぱいに広がり、甘さを抑えたあんとの相性も良い。近所や親戚に配っている」と注文していた。


ほぼ80年という歴史のある食べ物だったんですね!香りがいいよもぎがとれる春先だけ作るというのも、なかなかすごいことだと思います。

この『姫餅』のお値段は、10個入り-600円、15個入り-900円などですが、店内(民家のお座敷)でいただける「3個入り-200円」というメニューもありますので、この日はそちらをいただきました。

古い民家の土間で、手作業で姫餅を作っている様子が見えたりしますし、客間を一般用に開放しているため、お仏壇が目の前にあったりします。地元のお母さんたちがかしましく作業している様子を見ていると、親戚の家に法事でやって来たかと錯覚するほどでした(笑)


姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-04

春木春陽堂さんの『姫餅』のお値段は、10個入り-600円、15個入り-900円など。この他、店内でお茶と一緒にいただけるメニューもあります

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-05
お店の前には摘まれた「よもぎ」が。春に摘んだ香りの良いよもぎだけを使っているため、通年営業はできず、牡丹まつりが始まる4月20日ごろから、當麻寺の「練供養」の翌日までの期間限定営業としているのだそうです

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-06
店内の座敷から、地元のお母さんたちが忙しそうに働く土間の部分を見たところ。奥が厨房のようになっていますが、向かって左手のテーブルで手作業で姫餅を作っていました。どことなく、親戚の家に法事でやってきたような雰囲気です(笑)

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-07
姫餅を作っているところを撮影させていただきました!柔らかなよもぎ餅に、上品なあんこを乗せていく感じですね。手慣れた様子でどんどん姫餅が出来上がっていきます。ツヤツヤしていて美味しそうです!

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-08
店内…とはいっても、やや古めの日本家屋のお座敷です。この日は小雨が降ってきたためお座敷に上がりましたが、縁側で座布団に座って姫餅をいただくこともできます。通りが目の前ですからやや騒々しいかもしれませんが、なかなか出来ない体験ですね

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-09
奥の間はこんな感じでした。仏壇、神棚、遺影、マッサージチェア。リラックスできるような、そうでもないような(笑)


素朴で美味しいよもぎ餅。いくつでもいけます

春木春陽堂さんの『姫餅』、私は初めていただきましたが、やはり素朴で美味しいですね。

あんこは決して甘すぎず、よもぎ餅のややほろ苦いような風味と混ざり合って、甘いものが苦手な方でも美味しくいただけるでしょう。とっても柔らかで、口の中で溶けていくようです。味わいにしつこさが無いので、いくつでも食べられそうですね。

すぐ近くで販売されている中将餅と、基本的にはそっくりな食べ物ですが、どちらも店内で少量ずついただけますので、食べ比べてみても面白いかもしれません。ただし、どちらのお店も早めに完売してしまうことが多いですし、牡丹の季節の當麻寺はかなりの人出となりますので、できるだけお早めに!


姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-10

春木春陽堂さんの姫餅。店内でいただくメニューは、3個入り-200円(お茶つき)です。見た目もやはり中将餅によく似ていますね

姫餅(春木春陽堂)@當麻寺-11
春木春陽堂さんの『姫餅』のアップ。決して甘すぎないあんこの優しい味わいと、よもぎ餅のやや苦いような風味が混ざり合って、いい塩梅です。素材が新鮮なためか、口の中で溶けていくよう。よもぎの香り自体は、中将餅よりも穏やかに感じられました。本当に美味しかったです!



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■春木春陽堂

HP: 参考サイト(食べログ)
住所: 奈良県葛城市當麻7
電話: 0745-48-2205
営業期間: 4月20日前後から5月15日まで
営業時間: 9:00 - 16:00頃
駐車場: あり
アクセス: 近鉄南大阪線「当麻寺駅」から徒歩


■参考にさせていただきました!

奈良の食探訪:春陽堂の「姫餅」 広がる春の野の香り /奈良 - 毎日jp(毎日新聞)
春木春陽堂 姫餅 當麻寺(奈良):神戸の金庫屋4代目 バカ息子のblog


●【食べログ】の該当ページへ

春木春陽堂 和菓子 / 当麻寺駅磐城駅
昼総合点★★★★ 4.0






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